2020_1030 11人目のプロ野球選手誕生 梁 取 コーチ

 2010 年に武蔵府中リーグ出身の、南貴樹選手が福岡ソフトバンクホークスのドラフト指名を受けてから10年が経つが、その間、武蔵府中リーグからは、計10名の プロ野球選手を出している。そして、先日行われたドラフト会議で、埼玉西武ライオンズから、山村崇嘉選手(東海大相模高)が、3位で指名を受けた。武蔵府 中リーグ11人目のプロ野球選手誕生だ。埼玉西武ライオンズには、2年前同じくドラフト3巡目で指名された、先輩の山野辺翔選手がいるので、良かったので はないか。

 山村選手は、2013年マイナー関東大会で、初優勝したときの中心選手だ。関東大会の様子は「2013_0729 ウイニングボール」で書いているので、読んで欲しい。野球偏差値は高く、3年生の時、年始めの練習試合で初ホームランを放ってから、マイナーの試合では通 算27本のホームランを記録している。4年生中心のチームの中、3年ながら活動できるレギュラー選手でもあった。

  山村選手 と言えば、このシーンが衝撃的だ。東海大相模高2年生の時、神奈川大会準々決勝で放った一発は、もはや伝説。横浜スタジアムの最上段まで飛ばしたのだ。高 校通算44ホームランとあるが、2年生の時、30本を越えていたので、このコロナ騒ぎがなければ、一体何本になっていたのだろうか。

 最近、武蔵府中シニアに寄ってくれたと聞いているが、私は会うことができなかった。最後に会ったのは、去年夏、甲子園大会の結果を報告しに来てくれた時だ。ロングティーを披露してくれて、帰り際に山村選手がひとこと言った。

         「梁取さん、恐かったです」と。

 優しく接していたはずなんだが....。

2020_0912 こんな感じでやっていますA 梁 取 コーチ

  「小学生にそんなプレーは無理」だとか、指導者が限界をもうけないのが武蔵府中リーグの特徴だ。
 
 「バックト ス」、「グラブトス」、「ランニングスロー」等(まだ、他にもあるが)も、積極的に練習する。もちろん、そんな練習ばかりしているわけではない が....。

 昔は、そんなプレーをして失敗しようものなら、「チャラいプレーしてんじゃね〜よ」と指導者から 怒られたものだが、そのプレーが必要なときの失敗だったら、責められることはない。

 このような、難しいプレー は、早いうちに身に付けた方が勝ちだと思う。身に付けてしまったら、習得のための練習が、そこから反復練習に変わるからだ。大人になった時の精度も変わっ てくるだろう。スタッフはそんな発想で指導している。

2020_0912 こんな感じでやっています@ 梁 取 コーチ
 
  2002年、私がマイナーのコーチになった時から、今でもそうだが、バッティングについては、連綿として、他リーグからよくお誉めのことばをいただく。実 際、スコアを見て(2008年8月から全試合のスコアが残っているのも凄くないか)、得失点差を勘定すれば、圧倒的に得点が多いことが分かる。

  「ホームランを打ってこい」とは言ったことはあるか、「短く持って当ててこい」と言ったことは一度もない。「Fuchuの"Fu"は、"Full- Swing" の"Fu"だ」と教えている。

 では、バントはしないのかというと、そんなことはない。思いっき り練習している。ホームランも打てる、バントも出来る選手。そんな選手を育てたいと思っている。武蔵府中リーグの教えは、「ストライクを思い切り振ってこ い」とシンプルだ。

 フルスイングでの三振はOK 。フルスイングしての打球の行く先は、選手の責任ではないと、スタッフも割り切っている。あと、「バットは短く持つな。そのバットを振れるように練習し ろ」と言うのも、マイナーの教えの一つだ。
 
2019_1106 努力の貯金箱 宮 コーチ

  関東大会の熱戦冷めやらぬまま、武蔵府中マイナーでは、今月より冬の練習メニューが始まった。昨年の冬スローガン『限界突破』につづき、今年は 『努力の貯金箱』に決まる。

  先週の終わりのミーティングで、私が子供たちに話したのを監督に採用していただいたのだが、実はこの話、去年から準備していた。冬場の地味で単調な基礎練 習の大切さを、どうやって子供たちに伝えたらいいかと。当時はまだ新米コーチだったので言いそびれたが、今年は冬メニュー初日に話せてよかった。

  野球を続けていくうえで、必ず冬の基礎練習は毎年やってくる。そして、野球経験者であれば、冬の練習こそが最も大切であることも皆わかっている。冬場でグ ンと成長し、レギュラーを獲ったり、エースにのしあがった選手を数多く見てきたからだ。

 冬の基礎練習。私は 『貯金箱』に似ていると思う。

 まず、毎日コツコツと貯金する点。まとめて一気に大金を入れるなんてことはしな い。毎日10円ずつ、毎日100円ずつ、がルールだ。基礎練習も同じ。今日たくさん練習したからといって、明日上手くなってるなんてことはない。毎日コツ コツだ。

  次に、中身が見えないという点。貯金箱は通常中身が見えない。いくら貯まってるか気になって、穴から中身を覗いた経験は誰もが持ってるだろう。野球も同 じ。冬場は寒くて体が動かないため、打球が飛ばない。練習試合も無いから、自分が本当に上手くなっているかどうかわからない。不安な気持ちに耐えながら、 ただひたすら、目の前の練習を真面目に積み重ねていくしかないのだ。

 最後は、開けてビックリ!だ。いくら貯 まっているか、ずっとわからなかったから、貯金箱を開けたとき『こんなに貯まってたんだ!』と驚く。野球でいう貯金箱を開ける時期、それが『球春』だ。コ ツコツ貯金してきた選手は、暖かくなった春を迎え、一気に花が開く。


  私の携帯電話には、先月の関東大会の画像が5枚ほど保存されている。決勝で敗れ、ぐちゃぐちゃになって涙する子供たちの画像だ。武蔵府中マイナーは『楽し く強いチーム』を目指しているから、子供たちから笑顔がなくなるようなことは決してあってはならない。しかし、冬の基礎練習中ちょっとサボりたくなったと き、ちょっとふざけたくなったときだけでいいから、あの悔しかった気持ちを思い出してほしい。

 あの日の涙を笑 顔に変えるため、この冬の基礎練習のあいだ、毎日毎日『努力のコイン』を貯金箱に入れていこう。春には、石巻までの片道切符が買えるくらいまでに。
 
2019_0906 楽天、茂木栄五郎選手のバットもらっちゃた 3 梁 取 コーチ

  私が高校生だった頃の話だ。試合で東海大相模高校のグランドに行ったとき、相模高校のある選手がグローブを持っていて「これ、原さんに貰ったんだ」と言っ てい たのを、私は傍らで聞いた。相模高校の選手が「原さん」と言うのだから、現巨人、原辰徳監督のことだろう。凄く羨ましいかったのを覚えている。プロ野球選 手 のレアグッズなら、破れた手袋だろうが、穴の空いたスパイクだろうが、何だっていいから欲しかった。

 楽天ゴー ルデンイーグルスの茂木栄五郎選手が、またバットを2本贈ってくれた。今度は、自身のバット1本と島内宏明選手のバット1本だ。これで、茂木栄五郎選手(#5)のが3本と、辰己涼介選手(#7)内田靖人選手(#36)島内宏明選手(#35)のバットがそれぞれ1本ずつ、計6本となった。

  グリップのところで折れているため、修理をして、グリップテープを巻き、素振り用として、選手に貸し出している。現在、マイナーは24名が在籍するため、 1週間の貸し出しで、ちょうど4週間で全員にまわる。ほぼほぼ、1カ月に1度まわってくるということだ。選手達には、一生懸命振ってもらいたい。

  ところで、プロ野球選手の折れたバットって、どこに行ってしまうのだろうか?箸に作り替えて販売しているというのは聞いたことがあるが。

  茂木選手のように、後輩達に素振り用として、贈っては、もらえないものなのか?折れているバットということで、贈りものとして躊躇しているのか。何か、権 利関係があるのか。プロ野球選手の折れたバットを、素振り用として貰ったという話は、あまり聞かない。

 冒頭で 書いたが、選手達にとって、プロ野球選手のレアなグッズは宝物だ。「折れたバットは後輩へのプレゼント」といった文化が浸透すれば、素敵なことではない か。

 シーズン中で、忙しい時期にもかかわらず、気を使ってくれた茂木栄五郎選手には、何てお礼を言っていいか わからない。今年は、3割付近の好成績でここまできているので、残りのゲームも頑張って欲しい。


※ 茂木栄五郎選手、島内宏明選手、本当にありがとうございました。子供達の励みになります。
 
2019_0812 575の寄せ書き 梁 取 コーチ

   先日、5年生の「卒マイナー式」が行われ、私は参加できなかったが、後日、5.7.5で書かれた寄せ書きを頂いたので紹介してみた い。


     「き そ練で 叩き込まれた 野球愛(渡真利)」

 渡真利!愛を感じているか!


      「連続ティー 苦しいけれど やめたくない(渡辺)」

 気持ちが滲み出て、いい句だね。シュウヘイは、頑張り屋だ から、いつか大ブレークするような気がするな。


     「メジャーでは リベンジします ピッチャーで(飯田)」

  球のスピードだったら、関東のリトルリーグでも、トップクラスではないか。リョウスケが計算できるピッチャーになれば、もっと強いチームになるよ。


      「スブリと守備 梁取コーチ 有難う(小金丸)」

  身体能力抜群の「丸ちゃん」。スイングを、超スローでビデオに撮って、教えたりしてみたが、直し切れなかったのは申し訳ない。スイングのフォームはメ ジャーに行っても、引き続き課題だ。


     「服をぬぎ バットに火がつき もえる打球(山下)」

      「たくさんの 外野ノック ありがとう(宮崎)」

     「うますぎる 外野ノックを うけたいな(安田)」

      「たくさんの アメリカンノック 忘れません(宮)」

     「もっとしたい やなとりノック ありがとう(草g)」

      「やなとりコーチ ノックをしてくれて ありがとう(水島)」

     「のっくはね いつもアメリカ せわになる(佐藤)」

      「守備練習 究極ノック ありがとう(斎藤)」

      「みんながね あなたのノックで うまくなる(佐々木)」

     「まだ足りない 梁取コーチの 鬼ノック(加藤)」

      「府中の 外野ノックの 達人だ(吉川)」

  たくさんの選手が、私の外野ノックについて、書いてくれた。私のノックは、合図とともに、選手を走らせ、その先に打つというやり方だ。左右、前後、斜め右 後ろ、斜め左後ろへのランキングキャッチになる。このノックは色々な要素を含んでいる。

 @ 動きながらの捕球
 A 守備範囲を広くする
 B 球際に強くなる
 C トレーニング(強制ダッシュ)

  等だが、他にも効用があると思う。選手たちは、平気な顔をしてノックを受けているが、実は、結構キツい練習なのだ。大人がやったら、5本も受けたら嫌にな るだろう。これを選手たちは延々と受け続ける。このノック、第一のポイントは「捕らせること」。捕らせなければ、すぐ飽きてしまい、強制ダッシュという辛 い練習に一変してしまう。選手は、個々にスキルが違うため、その選手に合った難易度で打つことも大切だ。「もっと難しいの打って下さい!」との声が選手か ら出るようであれば、良いノックが出来ている証拠だと思っている。



      「ありがとう やなとりノック 忘れない(安木)」

  女の子でも小柄なユメカ。初めのうちはボールを捕るとき、グローブが弾き飛ばされた。怪我だけはしてくれるなと、祈るばかりだった。恐る恐る始めた外野 ノックだが、2年後の今では、相当な距離を追える選手になってきた。メジャーに選手になったので、メジャーのコーチのノックをたくさん受け、まずは、東京 で一番の女子選手を目指して欲しい。
 
2019_0605 日本一の物差し 2 梁 取 コーチ

  ひと月程前になろうか、甲子園出場経験もある大学生が、グランドに顔を出してくれた。私が、Bチームを教えているのを見て、驚いて、母親にこう言ったそう だ。「梁取コーチが優しくなっている!!」と。その選手は、マイナー時代にホームランを打って、三塁を回った瞬間、サードコーチャーだった私に怒鳴られた ことがある。「見逃し」のサインが出ている時、ホームランを打ったのだ。今だったら、「ごめんな、俺のサインが間違っていて。ホームランのサインを出すべ きだったな」とでも言うのかも知れない。

  四年くらい前から、私は選手との接し方を変え、怒ることをやめた。もう、そうゆう時代ではない。「梁取コーチって、ガチで怒ったことあるの?」と聞いてき た選手もいるくらいだ。昔の教え子が聞いたら、そっくり返ってしまうだろう。

  怒られなくなると、その作用を想像するに難くない。バッティングの後のボール拾い、ランニング、バッグの並べ方等々、当然のようにピリッとしなくなる。練 習後、最後の挨拶の前に指導者の一言があり、私は何度となく「ボールは一生懸命拾うんだよ。そういうところを人に見られているんだよ」と言っている。「は い!」と返事は良いが、なかなか徹底されない。
 
  MLB杯東京予選は、準決勝は東京日野リーグに、3位決定戦は調布リーグに敗れて、代表の可能性もなくなった。野球の神様は、物差しをあてるまでもなく、 目分量で判定を下された。

  今後は、プレー以外の事にも、少し厳しく指導してみようと思う。そして来年は、野球の神様に「日本一の物差し」をあててもらえるようなチームになってくれ ればと思う。
 
2019_0329 楽天、茂木栄五郎選手のバットもらっちゃた 2 梁 取 コーチ

  「梁取さん、栄五郎がバットを送ってきたので、明日届けるよ」との電話を、楽天ゴールデンイーグルスの茂木栄五郎選手の父親である、シニアの茂木コーチか らもらった。

  茂木コーチを介して茂木選手に、「折れたバットでいいから、バット頂戴」とおねだりし、バットをもらったことは、2016_1225「楽天、茂木栄五郎選 手のバットもらっちゃた」で書いた。グリップの所で折れていたので、ビスを打ち、グリップテープを巻いて修理し、一週間マイナーの選手に貸し出して、素振 りをさせている。

 だが、武蔵府中マイナーリーグは、現在29名の選手が在籍するので、一度回ってくると、次に 回ってくるのは、30週くらい先となってしまう。マイナー時代に何回順番が回ってくるか。茂木コーチも「また、栄五郎に言っとくよ」と言ってくれていて、 今回の運びとなった。

 今回は、茂木栄五郎選手のが1本、内田靖人選手のが1本、辰己涼介選手のが1本、計3本のバットを贈ってもらった。その事も、当然嬉しいのだが、「梁取が、 選手の素振り用のバットを欲しがっている」ということを、茂木選手が気にかけていてくれたことも嬉しい。

 ま あ、バットの修理は完了したので、選手達には、たくさん、たくさん素振りをして もらおうか。



※茂木栄五郎選手、内田靖人選手、辰己涼介選手、本当に ありがとうございました。子供達の励みになります。

2019_0317 日本一のシートノック 比 田 コーチ

  突然ですが問題です。
日本で1番高い山は?富士山と答えられる人が大多数である。でも2番目に高い 山は?と問われると、答えられる人はそうはいない。それだけ日本1位と日本2位とでは差があるのだ。

 宮コーチ も言っているが、武蔵府中のスローガンは『日本一の物差し』だ。技術・精神面・人間性、しいては学校態度まで全てにおいて日本一になろうということだが、 その中で今回は試合前のシートノックについて取り上げてみたい。

   試合前にシートノックをするのは日本ぐらいであり、他国では行わないのが文化である。しかし、試合前のシートノックは、これから試合に臨むぞという心と 身体の準備、グラウンドコンディションの確認、様々な意味があると思うが、完璧にこなすことで相手へのプレッシャーに繋がるのではないかと考える。
つ まりプレーボールで戦いが始まるのではなく、試合前のシートノックから戦いは始まっているのだ。

  そこで武蔵府中は『日本一のシートノック』を目指している。そのため日頃の練習からシートノックを大切にし、『試合にもう一丁はない』という意識で選手達 も取り組んでいる。練習時のAチームのノックで最後に行う内野バックホームは、全員ノーエラー且つストライク送球でないとノックは終了しない。この張り詰 めた空気、緊張感はたまったものではない。バックホームは1点がかかった重要なプレーであり、練習のための練習ではなく、まさに試合のための練習を行なっ ているのである。

 この練習を取り入れた当初は、エラーをしたくないため待って大事に捕球する選手、暴投をした くないから送球をおきにい く選手が見受けられた。それをダメとは言わないが、間一髪のプレー時にはセーフになってしまう。今では捕球・送球においても攻めの姿勢を感じ、自信に満ち た顔をした選手達、着実に成長し頼もしい存在になってきた。

 シートノックが終わると吉川監督が選手達に出来を 聞く。選手達は色々な意見を言う。それがルーティンだ。監督からもらった最高点数は80点だったかと思うが、残り20点は技術面か?精神面か?それとも雰 囲気か?ただあと一歩であるには間違いない。

  選手達は冬を越え、捕球の確実性、送球の強さ・正確さ、シートノックのスピード感・躍動感が確実に増した。そのあと一歩を埋めるために、これからも選手と 指導者が一つになり、相手チームにプレッシャーを与えられる『日本一のシートノック』へとなるよう更なる高みを目指していく。

2019_0315 2019年 開幕!! 宮 コーチ

    さあ、来週末からいよいよ公式戦が開幕。まずは春季大会、そしてMLBカップ東京予選へと続く。新チーム結成後にスタッフの移動 があり、 大人も子供も精神的に不安定だった昨秋のことを考えると、今春が本当の意味での新たな船出。ひと冬越して、なかなかのチームに成長したと思う。今年のス ローガンは、

            『日本一の物差し』

 すべてのプレーや行動を、日本一の物差しで測ってみよう!という大阪桐蔭のパクリだ。
ま だ数ヶ月しか経過していないが、とりあえず対戦相手の方々から頂いてきたご意見などを参考に、日本一の物差しをあててみる。

  まず、対戦相手から最もよく言われるのが『強力打線』だ!とにかく武蔵府中の選手は打球が速いと。確かに当てただけという打球はあまり無い。しかも1番か ら9番まで切れ目なく。『どういう指導をしてるのか?』とよく聞かれる。もちろん内容は話せないが、監督とコーチが常に話し合い、理想の打撃理論を共有 し、統一してきたのが良かったのか。
 
 次に、選手層の厚さ。これは、Bチームの勝率を見れば一目瞭然。4年生 の控え選手たちもこの冬で着実に力をつけてきている。そしてなんといっても歴代最強世代を目指す3年生たちの存在だ。Aチームですら、彼らの力なしでは戦 えない。

  最後は『笑顔』だ。これも対戦相手からよく言われる。『君たちホント楽しそうだな』と。相手チームの選手とすぐ仲良くなる子もいれば、ニックネームで呼ば れるほどの人気者になる子も。たまにふざけすぎるところはあるが、まだまだ幼い10歳の子供たち。可愛いくて仕方がない。

  この3つに関 しては、日本一の物差しで測っても、もしかしたら?と思える。しかし、逆に日本一の物差しをあててみたくなる対戦相手のチームもあった。昨秋に公式戦で苦 杯をなめさせられた2つのチーム。共に先月練習試合をさせてもらったが、あるチームのダッグアウトの整理整頓には驚愕した。試合ではたまたま勝てたが、プ レーも雰囲気も素晴らしい強豪チームだ。もう一方のチームは、とにかく選手たちの気迫が凄い。点差が開いても何か追い詰められてそうなプレッシャーがあっ た。2チーム共に監督コーチがあまり声をあげることがなく、自発的に出来ているから尚素晴らしい。

 まだまだ対 戦していないチームもあれ ば、冬場にグンと成長してきてるチームもあり、現時点では、日本一の物差しがどれくらいの長さなのかは未知数だ。これからも更なる試練が待ち受けているか もしれないし、更なる進化なくして頂点は掴めないだろう。しかし、我々武蔵府中マイナーはこれからも石巻に向かって道なき道を走り続ける。もちろん『笑 顔』で。

 日本一奪還へ。さあ、行こう!

2019_0306 失敗してもいいから...... 梁 取コーチ

  私は高校時代、ショートを守っていた。ノーアウトでランナー一塁の場面。三遊間にショートゴロが飛ぶと、ダブルプレーを狙いにゆくのだが、私は送球を上か ら投げていた。アンダーハンドで送球する方が速いのは分かっていたのだが、何しろ送球が安定しない。失敗して「チャラいプレーをしている」と見られるのも 癪だ。それで上から投げていたのだ。
 私の間違いは「送球が安定しないから」という理由で、練習をせずに、アンダーハンドからの送球 を選択しなかったことだ。私は「失敗してもいい練習」といった発想を持ち合わせていなかった。

  私は、外野ノックをする事が多い。後方のフライの練習をするとき、捕ったか捕らなかったかより、選手が走っているか否かをよく見るようにしている。当然の ことだが、ボールに追い付かなければ、ボールを捕ることは出来ない。何しろ、ボールに追い付くこと。捕れるか捕れないかは、追い付いた後のことだ。捕るこ とが先にあると、一旦、目を切って追いかけるといった、思い切ったプレーをすることに、ためらいが出てくる。それでは練習にならない。

  武蔵府中リーグマイナーの選手は、そういったアンダーハンドからの送球、内野ゴロバックホームで、シングルハンドキャッチからのランニングスローが迷いな くできるための練習、外野フライで一旦、目を切って打球を追う練習もする。失敗しても、何度も何度も練習する。マイナーの時、会得できなくても構わないと 思っている。ただ、いつか発芽することを期待して、種だけは蒔いておきたい。成功したことだけを良しとした練習だけではなく、「失敗してもいいから」とい う発想の下、練習することも必要だと思う。

2019_0215 年間試合数は?  2 梁 取コーチ

  問題:2017年夏-2018年夏までの一年間、武蔵府中リーグマイナーチームは、公式戦、練習試合あわせて何試合戦ったか?



  答え:181試合(公式戦31、練習試合150)

 このネタは、2010年11月にも使ったが、その時の答え は、110試合だった。「こんなにいっぱい、試合経験を積めるんだよ」という、アピールのつもりで書いたのだが、後に180試合を越えるなんて、当時は夢 にも思わなかった。

  部員数14名から17名の時代が長かったが、数年前から、マイナーの部員が増え、30名前後になってきた。ちなみに現在は、29名の部員を抱える。練習 試合は、通常一日3試合予定するが、それでは選手を出しきれない。そこで考えたのは、Aチーム、Bチームがパラで活動する事だ。それにより、監督を始め、 父兄とスタッフの負担は増えたが、Bチームの試合経験値は格段に上がった。

 ふと、気付いたのだが、今年のチー ムは、練習試合の勝率が高 い。例年だと、7割台なのだが、2月3日現在、8割3分もあるのだ。集計してみると、いつもの年より、Bチームの成績が良いことが分かった。29試合し て、24勝4敗1分。さらに驚くべきことは、コールド勝ちが14試合あるのだ。3月24日からマイナー大会が始まるが、武蔵府中リーグは、AチームBチー ムで挑む。Bチームも、そうそう強気な事は言えないが、見せ場は作りたいと思っている。

2019_0130 日本一の物差し 梁 取コーチ

  今年は、1月5日が練習始めだった。武蔵府中リーグは、土日祝が活動日と決まっている。その内、練習が休みの日は、ゴールデンウィークの間の一日、盆の土 日、年末の土日に続く正月の三ヶ日くらいか。雨が多少降っても、簡単には休みにならない。屋根がある場所に移動し、何かしら練習する。雨が止んだら、「武 蔵府中園芸」の出番だ。雨が止んでさえいれば、グランドに水が溜まっていても、一時間半ほどで何とかしてしまう。一年前、雪が5cm位積もった事があっ た。選手、お母さんを含む父兄、指導者全員で、一日潰して雪かきだ。翌日、関東村一面雪景色の中、マイナーグランドだけ練習試合をしたこともあった。

  今年のスローガンは、「日本一の物差し」に決めた。大阪桐蔭高校のスローガンをパクった。ランニング、キャッチボール、日々の素振り.... 等々、それって「日本一か」と。そういう問いで、野球以外でも、あらゆることのクオリティーを高めていく。

 冬 季の練習は、有意義な活動が出来たと思う。選手達は、秋よりスイングが早くなり、強い球を投げるようになり、守備に確実性を増してきた。野 球もたくさん覚えた。その成果やいかに。野球の神様が、MLB杯の舞台で、物差しを当ててくれるだろう。

2018_1126 西東京大会決勝リーグ戦 梁 取コーチ

  8月下旬から始まった、西東京大会。優勝を決める三つ巴戦が、延び延びとなっていて、10月下旬になって 、やっと行われるようになった。 決勝に 残っているのは、武蔵府中リーグ、 青梅リーグ、町田リーグの3チームだ。優勝をかける決戦の相手は、町田リーグとなった。

  初回表、四球などで、5点を奪われるところから始まる。裏攻撃の武蔵府中リーグはと言うと、二番草剪が、四球を選ぶと、三番東、四番吉川の連続ヒットで1 点を返し、なおも2アウト満塁と攻めたが、一本が出ず、各塁にランナーを残す嫌な展開だ。

  7対3、4点ビハインドで迎えた最終回裏は、九番宮から始まった。宮は、相手はのエラーで出塁。1アウトを取られるが、二番草剪のレフトへの二塁打で、二 三塁とチャンスをひろげた。三番東、四番吉川、五番小金丸、六番水島が、四球を選び、押出しによる3点が入り、7対6と攻め寄る。2アウト後、満塁で回っ てきたのは、八番渡辺。ヒットが出れば、西東京大会優勝。アウトであれば、準優勝と、ちょと痺れる場面だ。

  初球ファール後、2球目は、ど真ん中に近いボールだったが、手を出さずに見送った。積極性がないように見受けられた。緊張で振れなくなっているのではない か、と心配だ。追い込まれた。3球目、渡辺はスイング。打球は、一二塁間へ。内野を抜けて、ライト前ヒットだ!三塁走者生還で同点。二塁走者もコーチャー は突っ込ませる。ホームに返り、優勝だ!最終回、4点差をひっくり返す、劇的なサヨウナラ勝ちで、2年連続メジャーと兄弟優勝を果たした。

  今年の公式戦の日程は、ローカル大会は残るものの、全て終了した。今年のチームは、優勝してもおかしくはないが、負けてもおかしくはない、といった不安要 素も感じる。この冬を越え、春には、一皮剥けたマイナーチームをお見せしたい。

2018_1029 今 年も、プロ野球選手誕生・・・ 梁 取コーチ

   だいぶ涼しくなってきた。前回、ダッグアウトを書いたのが、夏の真っ盛りだったので、随分サボってしまった。 MLB杯は、決勝戦で越谷リーグに敗れ、三連覇は逃したが、メジャーは、全日本選抜で優勝して、日本一となった。兄弟で全国制覇を狙っていたので少し残念 ではあるが、立派な成績だと思う。
 
  メジャーが西東京大会優勝後、人事異動があった。大前監督が御勇退され、代わって、マイナーの廣岡監督がメジャーの監督に就任した。マイナーの方は、吉川 コーチが監督を任され、ヘッドに野口コーチ。新任で宮コーチ、比田コーチを招き、私、梁取を加え、5人体制でMLB杯三つ目の巨星を狙いに行く。ちなみ に、野口コーチ以外の4人は、現役時代のポジションは「 ショート 」だ。

   先日25日、ドラフト会議があった。大阪桐蔭からは、4人が指名を受けた。同じチームに4人もプロ野球選手がいれば、それは強いはずだ。武蔵府中リーグで も、横尾俊建選手(日ハム)、茂木栄五郎選手(楽天)、菅野剛士選手(千葉ロッテ)の3人が同期でプレーしていたことは、以前書いた。今回のドラフト会議 で、山野辺翔選手(桐蔭学園→桜美林大→三菱自動車岡崎)が西武ライオンズから、3位で指名を受けた。山野辺選手は、横尾選手達より一学年下だが、しっか りレギュラーをとっていた。ということは、当時のメンバーは、後にプロ野球選手になる選手を4人も抱えていたことになる。

   私は2002年から、マイナーを担当しているが、「 歴代のキャプテンで MVP を決めるとしたら誰 ?」と聞かれたら、 私は、迷わず「山野辺キャプテン」と答えるだろう。他のコーチが、山野辺選手を評し「キャプテンの仕事を、よくやってくれるよな。飯に連れていってやりた いよ」と言っていたのを思い出す。頑張れ!山野辺翔選手。今後の活躍を期待する。

2018_0815 MLB CUP 三連覇ならず! 梁 取コーチ

        「AIGプレゼンツ"MLB CUP 2018" リトルリーグ野球5年生・4年生全国大会 in 石巻」

  武蔵府中リーグは、前日の一回戦・二回戦、当日の準決勝を勝ち上がり、三たび決勝の舞台に立った。対戦相手は、越谷リーグ。過去を遡ると、2008年、 2010年の関東大会の決勝で対戦し、2度とも武蔵府中リーグは負けているのだ。今年も、好投手を擁し、簡単な試合にはなるまい。  試合は、武蔵府中リーグの先行で始まった。先頭打者の川口が四球で出塁すると、2番立石が、すかさずバントで二塁に送る。しかし、後が続かず得点無し。武 蔵府中リーグの先発は、エースの押田だ。初回裏、押田も危なげないピッチングで、三人で抑えた。

  試合が動いたのは、二回裏、越谷リーグの攻撃だ。4番打者がセンター深くへのエンタイトルツーベースを放つと、ワイルドピッチで三塁へ。5番打者のセン ター前ヒットで先制点を許してしまう。その後、ワンアウトを取ったが、連続四球で、この回2点を献上。五回にも、追加点を加えられ、5対0で最終回を迎え た。

  ここまで、武蔵府中リーグのヒットは無い。しかも、8番の下位打線からの攻撃だ。俊足の大山に対し、バントを警戒する越谷リーグ。それでも大山はバントを 敢行。ここしかないと言うところに、ボールを手で置いたような、絶妙なセーフティバントで出塁した。ラストバッター水島(謙)が、詰まりながらもセンター 前に落とし、ノーアウト一二塁。続く先頭打者の川口が、ファーボールを選び、満塁とした。川口はこの大会、7割に迫る出塁率だ。ノーアウト満塁で2番立石 に打席が回ってきた。4球目を叩き、センター前に弾き返した。三塁ランナーが帰り、なおもノーアウト満塁でクリーンアップに繋いだ。

  ひ と振りで同点も夢じゃない。実際に、一回戦では4番三宅が、圧巻の特大ホームランを放っているのだ。しかし、相手投手もギヤーをあげてきた。3番押田、 ピッチャーゴロ。4番三宅がショートフライに打ち取られてしまう。ツーアウトとなり、続く打者は5番吉田。ここで吉田か。チームの中でも、勝ちたいという 気持ちが一番強い選手なのではないか。2ボール・1ストライクから、次のボールを吉田は振った。ファーストファールフライで、万事休すかと思われたが、 ファールで打ち直し。次のボール球を見送り、ツーアウト満塁、3ボール・2ストライクとなった。見送りの三振だけはしないで欲しい。6球目を吉田は、強 振したが、バットは空を切った。やや高めか。三連覇を信じて、ここまでやってきたが、のぞみは叶わなかった。試合後、泣きじゃくる吉田。心の中で、重いも のを背負ってしまったが、持前の明るさで、この課された宿題を早く終えて欲しい。

 夢の中の3日間は終わった。 結果、準優勝だが、父兄の方々には、充分喜んで頂けたと思う。選手が素晴らしいのは勿論、お父さん・お母さんのバイタリティーも素晴らしい。一年間、この ような仲間と一緒に野球ができたことに感謝したい。

2018_0710 ダ ブル全国制覇なるか! 梁 取コーチ

    Aチーム(ビクトリー)は、あおしん杯(西東京親善大会)5連覇を達成した。東東京の優勝.準優勝チーム、 西東京の優勝.準優勝チームが参加資格を持つ東西対抗戦も、東練馬リーグ戦6対0、東京中野リーグ戦3対2で勝利し優勝。これで、今年になってから、マイ ナー大会、MLB杯東京予選、東西対抗戦と、3つの東京大会全て優勝となった。5年生に残るは、7月27日から石巻で開催される、MLB杯全国大会のみ だ。

    メジャーも、全日本選抜大会が始まった。メジャーは中1、小6のチームだが、中1も小6もマイナー時代にMLB杯全国大会優勝を経験している、まさにド リームチームだ。全日本選手権を優勝し、世界大会もと期待していたのだが、参加できなく、その実力を披露できなかったのは、非常に残念だ。

    メジャーAチーム(中1)の選抜大会初戦が、武蔵府中グランドで行われたので観戦できた。これがまた凄い試合になっていた。侍ジャパン選出の加藤が3回を 投げて、ランナーを出さず。増子の2本のホームラン、加藤、羽太のアベックホームラン、那住のランニングホームランが飛び出す。なかでも圧巻は、増子の満 塁ホームランだ。打った瞬間、それと分かったが、目を疑うほど、高く高く舞い上がった打球は、マイナーグランドのセンター定位置付近まで飛んだ。試合は快 勝だ。

    5年生は、MLB杯が終わるとメジャーに。中1は、全日本選抜が終わるとシニアに上がる。それぞれ、全国大会を優勝して、最高のかたちで終われたらいいと 思う。


2018_0627 バー ジョンアップを続けたい 梁 取コーチ
 
   第二回MLB CUP優勝チーム(2017:現6年生)は 、年間100本のホームラン(ランニング3本含む)を放った。今年はと言うと、柵越え6本、ランニング25本で、計 31本だ。これを見て、気付かれると思うが、前年度とは様相が違い、ランニングホームランの数が異常に多い。低反発バットになってから、対戦する各チーム の外野手が前に守っているから、外野を抜けると、ホームランになる確率が高くなる、と言うことか。昨年の秋から、低反発バットに代わったので、この本数 は、従来のバットを使用していた期間を含む。純粋に、低反発バットでのホームランは、三宅が打った3本だけなのだ。

   昨年度のチームとの比較だが、打撃力が極端に劣っているのか?試しに先日、面白い試みをしてみた。今まで封印をしてきた、旧規格のバットを使用して、ホー ムベース上からロングティをしてみたところ、フェンス越えた選手が、昨年のモンスターチームの3人に対し、今年は、三宅、三澤、押田、中川と、4人が放り 込んだのだ!数球制限のあるチャレンジだったので、もう少しやってみれば、もう何人かは越えるかも知れない。

  毎年、思う。このチームを越えるチームは、当分ないと。でも、その予想を裏切り、次のチームが良かったということは、往々にしてあることだ。後輩たちは、 先輩の姿を見て、憧れ、努力しているのだろう。かくして、武蔵府中リーグは、バージョンアップを続けたい。


2018_0529 MLB 杯東京予選 2018 梁 取コーチ
 
  ブロック戦、多摩連合リーグを破り、決勝トーナメントに進む。一回戦、足立江戸川リーグには快勝したのだが、二回戦の東練馬リーグとの対戦は、ちょっと痺 れる展開となった。

  東練馬リーグの先発投手が素晴らしく、武蔵府中リーグは得点のチャンスが何度かあったが、なかなか得点に繋がらない。エースの押田も負けずの好投だ。エ ラーをした方が負けか。両者0点のまま、回も終盤の五回、東練馬リーグの8番打者に四球を与えた後、ライト前にヒットを打たれ、連携ミスも加わり、1点を 与えてしまうのだ。武蔵府中リーグの攻撃は、六回の1イニングだけだ。東練馬リーグの先発投手は代わっているが、雲行きがあやしくなってきた。

  六回表は、下位打線からの攻撃だ。7番富田が四球で出塁すると、8番水島(謙)に代わって、バントのスペシャリスト守屋が打席に立つ。バントがバレバレ だったが、ここも四球を選び、ノーアウト一  二塁。9番大山は、走者を進塁させようと、一塁側にゴロをころがすが、一塁手の好判断で三塁に放り、二塁ランナーが封殺されてしまう。ワンアウトを取られ たが、先頭打者に回った。下位で粘って、上位に繋げる、まずまずの展開だ。1番の川口もファーボールで歩き、満塁となった。2番吉田に投じた3球目がワン バウンドとなり、これをキャッチャーが逸らす間に、三塁走者守屋が返り、同点に追いついた。ランナーもそれぞれ進塁し、二三塁となり武蔵府中リーグのチャ ンスは続く。吉田の打った当たりは、ボテボテのショートゴロになったが、それが幸いしたか、三塁ランナー大山が俊足を飛ばして、ホームを駆け抜け、待望の 勝ち越し点をあげた。

  2対1。1点リードで迎えた最終回、マウンドには三宅があがる。東練馬リーグは、3番からの攻撃だ。先頭の打者を四球で歩かせた後、4番5番を打ち取り、 ツーアウト一塁とした。このまま押し切るのかと思いきや、続く6番7番に連続ファーボールを与えてしまう。ツーアウト満塁。下位打線とは言え、一打サヨナ ラのピンチ。8番打者に投じた4球目、バットはボールを芯で捉えた。一二塁間にヒット性の強い打球が飛ぶ。投手から二塁に入っていた押田が、スライディン グをするような形で捕球すると、すぐさま立ち上り、クルリと一回転し、一塁に送球。間一髪アウトだ。ここで負けたら、MLB杯三連覇どころか、石巻の地に も立てない。薄氷を踏むような勝利だった。

  翌週、準決決勝が行われた。この日に、石巻に行けるのか、行けないのか。関東大会に回り、石巻行きのキップを賭けて戦うのか。全てが決まる。武蔵府中リー グの対戦相手は、秋季東京大会(四年生大会)の覇者、板橋リーグだ。この試合は、武蔵府中リーグの打線が爆裂して快勝。

決 勝戦。対岸から 上がって来たのは、東京中野リーグだ。初回は両チーム得点無しで始まった。二回表の武蔵府中リーグの攻撃。5番富田のセンター前のヒットを皮切りに、4点 を取った後、三宅のスリーランホームランも飛び出した。打者11人を送り込み、一挙7点の猛攻だ。試合は、8対1で勝利し、東京第一代表となった。

  MLB杯東京予選、5試合戦って5勝。得点合計56、失点合計2の成績を自信にして、武蔵府中リーグは、三たび石巻の舞台に立つ。


2018_0426 2018 年 マイナー大会 梁 取コーチ
 
 4 月1日から始まったマイナー大会。武蔵府中リーグは、新5年生中心でメンバーが構成されたAチームと、新4年生中心でメンバー構成された、Bチームの2 チームで挑んだ。メンバーは、守備位置、出場機会などを考慮して調整し、充分Aチームでも戦える選手も、補強で数名Bチームに加えた。

  結果から言えば、Aチームは優勝、Bチームは2回戦敗退という結果で終わった。もちろん、Aチームの優勝は立派だが、Bチームも頑張った。初戦の相手であ る、東練馬リーグのAチームに接戦の末、勝ったのだ。Bチームも積極的に遠征に出て、試合経験を積んだのが、良い結果に結びついたのではないか。低反発 バットに代ってから、得点が取りにくくなった。接戦に持ち込めば。勝負の行方は、わからなくなる。そんな試合ではなかったか。

  Aチームの 冬は長かった。10月1日に四年生大会2回戦で、調布リーグに負けて、関東大会の出場権が取れず、ちょうど半年、公式戦から遠ざかっていた。まあ、その 間、 ミッチリと練習を積んできたわけだが、マイナー大会で優勝という結果を残すことができたのは、何よりだ。年が明けてから、有力なメンバーも加わり選手層の 厚みも出できた。

 ゴールデンウィークから、MLB杯の東京予選が始まる。この大会は、武蔵府中リーグの全国3 連覇がかかっている。先ずは、MLB杯の代表権を取り、3度目となる石巻の舞台に立ちたい。


2018_0101 2018 年 今年の展望 梁 取コーチ

  2010年、南貴樹選手(ソフトバンク)が、武蔵府中リーグOBとして始めて、プロ野球の選手が誕生した。それ以降、2013年:石川亮選手(日ハム)、 2015年:横尾俊健選手(日ハム)、茂木栄五郎選手(楽天)、長谷川潤選手(巨人)、2016年:郡拓也選手(日ハム)、坂本一将選手(オリックス) と、毎年のようにドラフト指名を受けている。2017年も菅野剛士選手(ロッテ)、笠井駿選手(巨人)が指名を受けた。

  以前、ダッグア ウトにも書いたが、菅野選手、茂木選手、横尾選手は、マイナー時代、同じチームのメンバーだった。昨年後半、中田選手が試合に出れないとき、「おにぎり 君」として大活躍した横尾選手。2017年だけでも、先頭打者ホームラン6本を放ち、大活躍した茂木選手。そして、今年から活躍してくれるであろう菅野選 手。これは、偶然なのか必然なのか。エピソードは「2015_1226 武蔵府中リーグOB」、「2011_0327 記憶に残る選手達」に書いてあるの で、興味があれば読んで欲しい。

 笠井選手は、メジャーから入部した選手なので、直接、指導したわけではない が、強打で足も速く、肩も強い。何しろ身体能力が高い選手だったと記憶する。頑張って欲しい。

  さて、2018年の展望だが、新5年生16人、新4年生16人とメンバーは揃った。柵越えした実績がある選手は、伊藤、押田、吉田、富田、三宅、川口、中 川、小金丸(新4年)、吉川(新4年)の9人となったが、新6年生チームのような、空中戦を繰り広げるといった展開にはなるまい。「スモールベースボー ル」になるのではないか。チーム内のレギュラー争いも激しくなっている。内野に関しては、ある程度固まっているが、外野に関しては、まだ流動的だ。日々の 素振りなど、キッチリやることをやっている選手が、レギュラーの座を勝ち取るだろう。

 今年は、MLB杯3連覇 がかかる年。先ずは、石巻の舞台に立つことに全力を傾ける。

2017_1210 恒 例、5年生との試合 梁 取コーチ
 
 12 月3日、武蔵府中リーグの閉幕式が執り行われた。各大会の優勝旗を持って入場行進をするのだが、今年も、それはそれは賑やかだった。

  午後からは、恒例の4年生対5年生の試合が。今年の5年生は強烈だ。MLB全国大会を圧倒的なスコアで優勝。年間、試合で打ったホームランが100本の チーム。少しは手を抜いてくれるだろうと思っていたのだが、先発メンバーを聞くと、エース柴田が投げ、その他のメンバーも全国大会のレギュラー陣との事。 これは、大変なことになった。何点取られることやら。ハンディは、5年生は新規格バット(低反発バット)を使用。 4年生の攻撃時 、振り逃げありでの勝負となった。
   
  試合は、4年生先行で始まった。一番吉田の、センターへ抜けようかという当たりを、ショートの田中に阻まれた。さすが、守備も固い。2アウトから、三番押 田がレフトオーバーの二塁打で出塁すると、四番三宅のライト前タイムリーで初回1点を奪った。全国大会4試合で2点しか取られていないチームから、一学年 下のチームが点を取ったのだから、それだけでも凄い事だ。

  4年生は、キャプテンの富田が先発。先頭打者の小倉に、いきなり特大ホームランを打たれると、MLBチャンプは手を緩めない。4年生は、なかなかアウトが 取れない。連打で4点を献上。一方的なゲームになるかと思ったが、2回は立ち直り、点を与えない。3、4回は、押田にが投げ、失点1と健闘。5回は三宅が 登板し0点に抑えた。結果、5対1で4年生は負けはしたのだが、5年生はマイナー時、公式戦31試合30勝1敗22ゲームゴールド勝ちのモンスターチーム だ。 大健闘と言える。

  今年も、「MLB全国大会三連覇を狙っている」と言っても、恥ずかしくないチームが出来上がった。

2017_0901 新 チーム、幸先の良いスタート 梁 取コーチ
 
  新チーム初めての大会 、西東京大会が始まった。一回戦は 多摩連合チームとの対戦だ。 試合前のシートノックは、意外 と言うのも 変だが、 出来が良かった。守備の スペシャリスト、ショート押田、セカンド吉田のプレーに、今さら驚きはしないが、富田、三宅、水島 、守屋、そして、三年生、外野陣も、「こんなにできたっけ」と思うほど 動きが良いのだ。 どうしても、前チームとの比較になってしまうが、 このシートノックは負けていないと思う。

 バッティングは、まだまだと思っていたが、何の何の。 試合は 一番打者吉田のライトフェンス直撃弾から始まった。ちなみに、吉田は前日の打撃練習で初ホームランを打っている。 二番水島が、相手のエラーを誘い出塁すると、まだ練習でも柵越えのない三番押田が、センターに大飛球を飛ばし、これがホームランとなったのだ。 その後打線が繋がり、この回一挙10点の猛攻だ。

 投手は、一回ずつ富田、押田、三宅、吉田のリレーで、この試 合、失点1に抑た。今後は、この4人に加え、川口、水島(謙)、守屋、野村も試合によっては登板機会があろう。

  試合は、四回に5点を加え、15対1で勝利を納めたが、次に対戦するチームは、なんと、 全国大会決勝で戦った、稲城リーグ。今後を占う、重要な試合となりそうだ。
    
  今年の春先、廣岡監督から「秋の新チームは、今季新設された秋季関東大会に向けロケットスタートを切りたい…」というオーダーがあり、吉川コーチと共に取 り組んで来たので、幸先の良い結果が出たのは率直に嬉しい。廣岡監督、柴田コーチ、野口コーチと共にスタッフ5名体制のマイナーが本気でV3を目指す。

2017_0811 新 チーム、ロケットスタートだ! 梁 取コーチ
 
  MLB杯は、去年に続き優勝。二連覇達成だ。四試合の得点合計は31、失点は、対福島リーグ戦で取られた2点だけ。ホーム ランは、この大会で9本出ているが、その内5本は武蔵府中リーグの選手が打ったものだ。

  大会前まで、柵越えホームラン92本。MLB杯で100本を目指していたが、プラス5の97本で終わった。が、これは「柵越え」だけのカウントで、「ラン ニング」は含めていない。ランニングホームランだって立派なホームランだ。ランニングホームラン3本を加えると、ぴったり100本!まあ、目標達成として おこう。

 新チームが本格的に動き出した。4年生中心となるが、実はこのチーム、2月から、単独チームとして活 動しているのだ。ホームで5年生が練習試合をしている時、遠征で試合を組んでもらっていた。逆に、4年生ホーム、5年生遠征という時もあった。

  リトルの練習試合は、通常、一日3試合組む。大概、第二試合は、下級生の試合となるのだが、上級生の人数が多いと、下級生の出番が削られる。去年までは、 そんな感じでやってきたが、年明けに、廣岡監督から「(現5年生、現4年生)パラで活動できないか」という相談があった。吉川コーチと私が、Bチームを引 率すれば、可能との結論に達し、やってみることになったのだ。単独チームとしての活動は、ざっと数えて、10回程か。でも、この経験は大きい。

  今月末から西東京大会が始まる。今年から、四年生大会(秋季東京大会)を勝ち上がると、関東大会があるとも聞く。先ずは、関東大会を勝ちたい。そして、最 終目標である、MLB杯三連覇。本気で取りに行く。

2017_0802 MLB 杯2連覇達成!! 梁 取コーチ
 
   MLB杯初日、石巻周辺はあいにくの雨で、予定していた中田球場が使えず、水捌けがいいと言われるにっこりサンパーク球場に急遽移動。その時、第二試合が 行われていたのだが、目にした光景に唖然とした。雨の中、グランドに水溜まりがあるにも関わらず、試合をしているのだ。試合時間は、1時間20分で、四回 まで。同点の場合、コイントスで勝敗を決めるという。シートノックも無し。実力を出し切らずして敗退などということも頭を過る。覚悟を決めるしかない。超 時短モードで事が進んでゆく。アップも充分出来ないまま試合に突入した。

 一回戦の相手は長崎南リーグだ。初 回、柴田の特大満塁ホームラ ン、二回、森井の特大スリーランホームランが飛び出し、8対0で、先ずは初戦を勝利で飾った。結局、初日は、にっこり球場で行われた三試合だけしか消化出 来なかった。二日目は、行われていない一回戦を行い、二回戦まで行うという。そして、月曜日の予備日に準決勝、決勝という日程に決まった。日曜日の夜に帰 路につくつもりの父兄も多く、その調整は大変だ。

 武蔵府中リーグは、前日に一回戦を消化しているので、この日 は、三試合目に予定されている、二回戦のひと試合だけだった。試合前に、浅見を見つけた私は、手招きして呼びとめた。

  「テン(浅見のアダ名)、打席が回ってきたら、思いっきり振るんだぞ。三振かホームランでいい、思いっきり振ってこい!」

  浅見は「はい」と応えた。普段、控えの選手なので、明日の準決勝・決勝で使ってもらえるかわからない。出場するなら今日だ。

  二回戦の相手は、福島リーグ。浅見は6番レフトで先発出場している。最初の打席が回ってきたのは、二回の先頭だった。初球空振りの後の2球目、浅見の スイングは、投球を芯でとらえた。センターややライト寄りに上がった打球は、なんと、フェンスを越えていったのだ!練習では1本フェンス越えをしている が、試合でのホームランはない。こんな大舞台で、初 ホームランがでるなんて!
廣岡監督も思わずガッツポ〜〜ズ浅 見は"持っている"のかもしれない。その後、得点を重ね、二回戦は、9対2で最終日に繋いだ。

 私は、月曜日の 都合がつかず、帰京したのだが、翌日、準決勝浜松南リーグに10対0。決勝の稲城リーグ戦は、4対0で、二連覇達成の知らせを受けた。そして、MVPに、 決勝戦ホームラン2本の八島が選ばれた。

 決勝で対戦した稲城リーグは、地域的には、府中市のに隣接している市 のリーグだ。お互いに切磋琢磨して伸びてきたのかもしれない。8月27日から始まる西東京大会でも、両者勝ち上がったとすれば、翌週の二回戦で対戦する。

  さあ、これでメジャーは5年生、6年生とMLB杯(全国大会)覇者ということになる。次に目指すのは、"世界"しかない。そして、マイナーはMLB杯三連 覇を目指す!

2017_0725 5 つの全国大会 梁 取コーチ
 
  武蔵府中リーグが大変なことになっている!?

 この夏、シニア(日本選手権、ジャイアンツカップ)、メジャー (全日本選抜、アンダーアーマーカップ)、マイナー(MLBカップ)で5つの全国大会をかかえてしまったのだ。こんなに忙しい夏は、私の知る限り、いまだ かつてない。

 マイナーチームは、7月28日から石巻で開催される、MLBカップで連覇に挑む。

  新 チームとして動き始めた時から、7月17日までのホームラン数を集計してみた。柴田27本、田中23本、森井18本、八島15本、小倉5本、杉浦3本、中 澤1本、計92本。去年、第一回MLBカップで優勝した、現6年生の年間ホームラン数が42本だったので、2倍を超えるのだ。
 
  柴田、田中、森井、八島、小倉が派手に飛ばすので、バッティングばかリ話題になるが、守備も相当なレベルに達していると思う。昨年、MLBカップの経験者 が6人いるのも強味だ。

 自信をもって挑む大会だが、常に五分五分の勝負だということを忘れてはいけない。

  さあ、結果は如何に。

2017_0613 柵 越えにこだわる 5 梁 取コーチ
 
  マイナーのホームページにアクセスカウンターを付けてから、ちょうど5年が経つ。日数で割ると、31。一日平均31アクセスあるということだ。でも、今年 になってからの、アクセス数の平均は、なんと、67!!
 
 インサイダーのアクセス数が大半 を占めるとしても、67は部員数を大きく上回る。それだけ、外部からの閲覧者が多くなった…との分析ができる。
 
  6月11日、あおしん大会二回戦・準決勝の日の事だ。出発前、私は森井に「今日は、ホームラン何本が目標なんだよ」と聞くと、「2本です!」と答えた。 「えっ、3本にしろ!!」と私は言った。
 
  その日は、VICTORY(Aチーム)が、遠征のため、GOLD(Bチーム)+3年生が府中マイナーグランドを独占して使えて、有意義な練習ができた。吉 川コーチの練習メニューは、そつがなく、120パーセントの練習ができたと思う。監督が指名する(お願いする)指導者はことごとく素晴らしい!…とつくづ く思う。
 
 夕方、5時過ぎ、VICTORYが帰ってきて、「梁取コーチ、3本打ちまし た!!」と、森井が報告に来てくれた。あおしん大会から、背番号「1」を背負う森井。投打に活躍をしてくれるだろう。
 
  二回戦では小倉、森井が…、準決勝では、田中、森井(2本)がそれぞれ本塁打を放って、4連覇に向かって着々と駒を進めている。来週の決勝戦が楽しみ だ…。

 あと、この日、グランドで練習したいた浅見が、バッティング練習で初の柵越えをしたのだ。育成で、私が 担当していた期間が長かった選手なので、それは嬉しい。田中、柴田、森井、八島、小倉、杉浦、石川、中澤、藤井に続く10人目の達成だ。
 
  ホームランはベストスイングの証。なるべく多くの選手が、マイナーのうちに経験できれば、と思っている。 

2017_0525 MLB 杯東京予選 梁 取コーチ
 
  4 月23日のマイナー大会三回戦。去年のチームから引き継いだ公式戦連勝記録が34で途絶えた。連勝記録は、自信にはなれど、次の試合の勝利を保証して くれるものではない。当たり前の事だが、常に五分五分の勝負をしているということを、あらためて思い知らされた。

  記録は途絶えたが、凹んではいられない。その日の練習が一通り終えた頃、監督が選手、父兄、指導者を集めた。そして、MLB杯の連覇を誓い、円陣を組み心 を一つにした。皆、笑顔で、もう先の目標に向いていた。

 5月7日から、ブロック戦が始まり、武蔵府中リーグは Aブロックで連勝し、一位で予選通過。 5月14日、決勝トーナメント、一回戦、二回戦が行われ、これにも連勝し、決戦の日を迎えた。

  5月21日、準決勝の相手は、リトルリーグの代名詞、調布リーグ。準決勝は、関東大会の出場権がかかる、大事な試合だ。

  先発は、森井で行く。終始安定したピッチングで二塁を踏ませない。柴田の24号ホームランも飛び出し、最後は、藤井の二塁打でゲームを終わらせた。

  関東大会の出場権は得られたが、もう一つ勝てば、また石巻の球場に立つことができる。決勝戦、相手はマイナー大会の覇者、東京中野リーグだ。東京中野リー グ先行でゲームは始まった。武蔵府中リーグの先発は、もちろん、エース柴田。初回を三者凡退に抑えると、その裏、一番打者の田中は、フェンスを背にシング ルOKの守備体系をとるレフトの前に落とし、二番福岡がライト線にク リーンヒット。田中は、すかさず三塁へ。三番森井の打席で福岡がスチールを敢行。これが成功し、二三塁となった。森井は四球を選びノーアウト満塁。この ビッグチャンスで回ってきたのは、第一試合で24号ホームランを放っている、四番柴田だ。相手チームのバッテリーエラーがあり、田中が返り、先ずは先制。 柴田はファーストゴロに倒れるが、その間、三塁ランナーがホームを踏み2点目。五番八島のセンターへの大きな犠牲フライで、森井が返り、この回3点をあげ る。

 二回裏は、ワンアウトから、九番中澤がヒットで出塁し、ワンアウト満塁とチャンスを広げたが、この回は内 野ゴロの間の1点のみとなった。二回を終え、4対0。4点差はセーフティリードではない。

 三回裏、六番小倉、 七番杉浦の連打で1点。パスボールで杉浦がホームを踏み2点。九番中澤の犠牲フライで3点だ。

  三回まで、ノーヒットで抑えてきた柴田だが、四回に二番、三番に連打を浴びる。続く四番に四球を与え、ノーアウト満塁と攻め込まれた。一発出れば、試合も 怪しくなる場面だ。五番打者の打った当たりは、高いバウンドでセカンドベース付近に飛んできた。処理を誤ると抜けてしまう打球だったが、ショート田中は落 ち着いて捌き、自ら二塁ベースを踏み、一塁へ送球。1点は与えたが、ダブルプレーでピンチを救う。ここは後続を断ち、最少失点で凌いだ。

  四回裏は、ツーアウトから、安打と失策を絡め3点を追加した。四回裏が終わって10対1。五回表を抑えれば、石巻行きのキップを手にすることができる。柴 田の投球数は、65球。まだ行けそうだ。

  五回表、東京中野リーグの攻撃は、八番から。八番、サードゴロ。九番、ショートフライでツーアウト。一番打者が打ったフライはショート後方にふらふらと上 がった。田中が一瞬捕ったかに見えたが、こぼしてしまった。ランナーが出たが、二番打者が打った打球は、ファースト八島がしっかりとキャッチ。一塁ベース を踏み、ゲームセットだ。

 終わってみれば、ブロック戦から6試合、全てコールドゲーム。決勝トーナメント二回 戦では、四番柴田、五番八 島、六番小倉の三者連続ホームランもあった(次の七番杉浦は、フェンス直撃)。6試合でホームラン11本は記録的だ。強い武蔵府中リーグを見せる事がで き、マイナー大会の雪辱を晴らすことが出来たか。

 これからは、あおしん大会、東京連盟 東西チャンピオン決定戦、MLB杯と大会が続く。キッチリと勝って、四年生に襷を渡したい。

2017_0310 柵 越えにこだわる 4 梁 取コーチ
  
  2013年、世界大会優勝メンバーがマイナーだった時、一試合6ホームラン(1ランニングホームラン含む)を記録した。当時、「この チームを越えるチームは絶対にあり得ない!」と思った。去年、MLB杯全国大会を優勝したチームにも、同じことを感じた。

  何が言いたいか。もう、お分かりいただけたと思うが、今年のチームも、「武蔵府中マイナー史上最強」と私は思っているのだ(来年、同じことを書いているか もしれないが・・・)。それは、数字で表すことができる。

 去年のチームのホームラン数は42本(ランニング ホームランは除く)。これは、八月までの記録。今年のチームは、三月初旬現在で、柴田16本、田中12本、八島9本、森井4本、小倉 3本、杉浦1本、計45本と、もう既に越えているのだ。そして、今年の特徴としては、ホームランがデカいこと。先日の試合で、7番 バッター小倉の放った一発は、ママ小屋の屋根を直撃したくらいだ。

 今からの時期、選手達が伸びてくる。柴田、 田中は、相変わらず打ち続けるだろう。故障で離脱していた森井も復帰し、負けじと打ってくれると思う。最近、バッティング練習で固め 打ちする、八島と杉浦も量産体勢に入ったか。小倉の馬力も魅力的だ。

 府中のFuはFull Swingの Fu。 今後の、武蔵府中のスコアにも注目して欲しい

2017_0223 三 年生の練習試合 梁 取コーチ
  
  前回のダッグアウトにも書いたが、今年になって、3年生チーム(GOLD)単独で試合を組んでもらっている。(ちなみに4年生のチー ム名はVICTORY)グランドには4年生(VICTORY)が残って練習試合。3年生(GOLD)は遠征し、練習試合といった具合だ。こ こに来て部員も増え、一日3試合では、出れない選手もでてくるので、こういった試みも必要になってきた。

 この 3年生、野球小僧が多く、なかなかヤル。内野は、ほぼほぼ出来上がっていて、ピッチャーも3試合出来るくらいの人数はいる。この時 期、これくらいの戦力があれば上々だ。

 吉川コーチと私が主に担当することになると思うが、3年生には、大いに 失敗してもらいたい。そして次回からは、失敗しないように努力する。牽制で刺されて、離塁が大きかったことを知る。ホームスチールを 失敗して、やり方が悪かったことを知る。ホームスチールを敢行すれば、自分がバッテリーに入った時、ランナーに注意もしよう。人が失 敗すれば、教訓にもなろう。恐がって、ベースに貼り付いていたのでは何も覚えない。失敗しながら野球を覚えてゆけばいい。時間はたっ ぷりある。

2017_0209 お かわりを夢見る 梁 取コーチ
  
  昨年度のチーム(現、5年生)は、選手が多かった。そのため、例年であればBチームに当てられる練習試合の第2試合も、上級生が出場 し、現4年生の出場機会が少なかった。経験の少なさを心配してのスタートだったが、なんのなんの、西東京大会、4年生大会、逗子市長 杯と年内の大会は、全て優勝という素晴らしい結果を残してくれた。MLB杯(マイナー全国大会)の「おかわり」も、夢ではない。

  年末から、選手が増えてきて、4年生が14人、少し前は6人だった3年生が11人となった。こうなってくると、去年のように、3年生に練習試合が回らない といった事態が起きる。

 そこで、3年生だけの遠征、又は4年生だけの遠征にして、パラに練習試合をしたらどう だの話になった。スタッフ、父兄は大変だが、選手達には良いこと。早速、数チームと試合が決まっている。

 昨年 末あたりまで、目処がたたなかった3年生だが、今の時期これだけの戦力があれば、「おかわりのおかわり」も、ちょっと期待できる。 ホームランを打つような選手はまだいないが、どうにかなるだろう。野球慣れした選手が多いので、これも面白いと思っている。

  今秋から新たに設定された秋季マイナー関東大会に向けて、現3年生の新チームスタートダッシュを見据え、監督もやる気モード全開だ。

  忘れちゃいけないのがジュニア(2年生)である。渡辺監督の、秘蔵っ子は10人になった。この夏には、マイナーになり、秋には土俵に上がってくる選手も 2、3人くらいは欲しい。「おかわりのおかわりのおかわり」まで夢見る。

2017_0117 柵 越えにこだわる 3 梁 取コーチ
  
  「昔、マイナー選手はホームランなんか打たなかった」と総監督は言う。息子がリトルリーグに参加した2000年当時、メジャーの全国 大会で、8人ホームランを打てる選手がいるチームは、優勝候補だった。グランドは旧規格の61mでの話しだ(今の武蔵府中マイナーグ ランドと同サイズ)。
  
 茂木選手(楽天)、横尾選手(日ハム)の時代 から、武蔵府中マイナーチームは、年間5人のホームラン経験者を目標にしていた。関東大会に出場するには、その位の打撃力が必要と考えていた。その目標 は、途切れることなく達し、現在に至っているのだが、特に去年は凄かった。最終的に、チーム内に15人のホームラン経験者(内、現4 年生5人)がいたのだ。
   
 今のチームは、田中、 柴田、森井、八島、石川の5人がスタート前からクリアしていて、昨年の秋には、小倉、杉浦が続き、年が明けてすぐ、中澤が放り込んだ。中澤に遅れること約 30分、今度は藤井が放り込んで、現在は9人だ。 
 
 今年の上位打線 は、桁外れに打球が強い。先週末、マイナーグランドの外野フェンスに、高さ4m程のネットを取り付けて貰ったが、その作業中から、そ の上を打球が飛んで行くものだから洒落にならない。その日は、森井が調子良かった。12本が柵を越えて行き、ママ小屋の屋根に当たる 打球もあった。 
 
 マイナーのひと試合ホームラン記録は、私の知ってる 限りでは、6本(武蔵府中チーム、後に2013年世界大会優勝)。私は、今年この記録を超すのを秘かに期待している。

2016_1225 楽天、茂木栄五郎選手のバットもらっちゃた 梁 取コーチ
  
   「梁取さん、今度の土曜日、グランドに来てる?」。楽天、茂木栄五郎選手の父親、茂木コーチ(シニア)からの電話だ。
 
  土曜日に茂木選手が、グランドに来れそうだが、会えるかどうか、わざわざ確認の電話をしてくれたのだ。生憎その日は仕事だと、伝えると、

  「栄五郎には、あの件、話しておいたから」とのことだ。

 土曜日当日は、松本南リーグとの合同練習だったのだ が、合間にマイナーグランドに来てくれて、松本南リーグの選手も、突然のサプライズに喜んでくれたそうだ。帰りにサイン色紙2枚もプ レゼントできた。

 翌日の日曜日、グランドに行くと、茂木選手からの預かっていると、サイン入りのバットが届い ていた。閉幕式の時、茂木コーチに、「折れたバットでもいいから、栄五郎のサイン入りのバット頂戴」とおねだりしておいたのだ。

  グリップの箇所で折れているが、ビスで固定し、グリップに専用テープを巻けば、素振りには十分使える。私はこのバットを一週間交代 で、選手に貸し出そうと考えた。その意思を廣岡監督に伝えると、

 「いいですね。特に、中澤とか福岡に振らせた いですね」と言ってくれた。

 私も全く同じことを考えていた。12月25日から始めるとすれば、第一打者は、正 月休みを挟むので、2週間のお得なレンタルとなる。そこに中澤を充てたい。十分な振りを持ちながら、まだ、柵越えが出ていない中澤の 背中を押してやりたい。福岡は入部が遅いせいもあり、ミートは上手いが、まだまだ振りが足りない。茂木選手のバットで力をつけ てもらいたい。その後は、4年生優先で順次レンタルしてゆく予定だ。

 「栄五郎〜〜っ。 バット、ありがとな〜。有効に使わせてもらっているよ〜〜」
 
2016_1210 メジャー(5年生)対マイナー 梁 取コーチ
  
  12月4日(日)、武蔵府中リトル、リトルシニアの閉幕式が執り行われた。式の始め、シニア、メジャー、マイナーは今年獲得した優勝旗を持って入場行進す るのだが、関東中の旗がここに集まってきているんじゃないか?と錯覚するくらい、賑やかだった。

 午後には、毎 年恒例のメジャー(5 年生)vsマイナーの対抗戦が組まれている。今年の5年生は強烈。何せ、第一回MLB杯(全国大会)優勝チームだ。同学年と戦って も、公式戦34戦31勝3敗24コールド勝ちの実績を誇る。実際、シートノックをやると、スピードと正確さでは、明らかな違いを見せた。

  試合は、5年生は全国大会にも登板した海野、4年生はエース柴田で始まった。前半、5年生は、柴田の変化球に苦戦している様子だった。当たり出したら止ま らない打線、下位打線無きも、なかなか芯をくわない。

  試合はワンポイントで決まった。三回裏、マイナーチームは、ノーアウト満塁のピンチ。バッターは前橋、メジャーでもAチームメンバーだ。私は、「三塁線、 一塁線は絶対抜かれては駄目だよ」と指示した。一塁手は、一旦は寄り、一塁線に張り付いたいたのだが、本人は寄り過ぎだと思ったのか、また、少し空けてい るのが、私は気になった。前橋の打球はそこを襲い、三塁打となってしまったのだ。一塁線ケアを徹底していれば、と悔やまれる。三回を終わって6対1でメ ジャーがリード。五回に2点を追加したが、届かず、6対3でメジャーが勝った。だが、点を取られたのは三回の6点だけで、他の回は0 に抑えている。三回途中から投げた田中も、ストレート、変化球、共にすばらしく良かった。まあ、負けはしたものの、充分な手応えを感じられる試合だった。

  ちなみに、第二試合も行われ、四回途中で日没でコールドゲームになってしまったが、八島のスリーランホームランが飛び出し、5対1で マイナーがリードしていた。

 今年のチームもかなりいい感じだと思う。
 
2016_1122 去年のチームを超えろ! 梁 取コーチ
  
  「AIGプレゼンツ"MLB CUP 2016" リトルリーグ野球5年生・4年生全国大会  in 石巻」第1回優勝の現5年生チームと、今の4年生チームの現在までの柵越えホームラン数を調べてみた。

  昨年チームは、ランニングホームランは多かったが、柵越えのホームランは11月20日で仕切ると、4本。それに比べて、現マイナーチームは、田中6本、柴 田5本、八島4本、森井2本、小倉1本の、なんと、18本だ!

   昨年の4本も、田中が2本打っているので、5年生(当時4年生)が打ったホームランは、増子 の2本だけということになる。昨年末ごろから、元気がいい新入部員の加入があり、戦力が充実。後に全国大会優勝の5年生チームと比べて云々は簡単には比較 できない。が、最近、もしかして、去年よりも現時点では、勢いがあるのではないかという、期待を込めて、思うようになってきた。去年は「下位打線なき打 線」を実現できた。9番バッターだろうが、代打だろうが、一発放り込む実力があったが、今年も、実際9番バッターの小倉も叩き込んでいるので、かなり良い コンディションであることは間違いない。

             「去年のチームを超えろ!」
 
  これも、今のチームの目標だ。
 
2016_1110 「鬼スイング」を見たか! 梁 取コーチ
  
  今年最後の大会、東京連盟、秋季四年生大会が終わった。先々週に優勝を決めたメジャーと共に兄弟優勝となり、去年のこの大会から続 く、出場した大会の連覇記録を「9」に伸ばした。

 この四年生大会は5試合を戦ったが、ホームランは、田中(2 本)、森井、柴田、八島、小倉の計6本。ホームランも大きいのが目立った。調布リーグメジャーグランドで放った、森井の一発は、メ ジャーのホームランラインには届かなかったものの、かなり大きかった。八島はドライブ回転でレフトに放り込んだ。中でも圧巻は、田中 のホームランだ。打った瞬間それとわかったが、何処まで飛んでゆくか。右中間の大ネット中段やや上に突き刺さった。推定飛距離 82〜3mは飛んでいるだろう。「鬼スイング」とでも呼ぼうか。田中の打球は、もはや4年生の打球ではない。

  凄 い事もやってのけた…。

決勝リーグの2試合で、田中:ソロHR、小倉:2ラン、八島:3ラン、柴田:満塁弾…。 なんと4人でサイクルホームランの達成だ…。

 この子達なら2度目もあるかもしれない!?

  着実に力を伸ばしてきたマイナーチーム。「おみやげ君」も、田中、柴田、森井、八島、石川、杉浦、小倉と7人に増えた。キャッチャー 藤井、新規加入の中澤もスイングが速くなってきたので、そろそろ放り込むだろう。

 今年8月、MLBカップ全国 大会を優勝した、現在の5年生チームと比べては可哀想だと思っていたが、選手層という点でまだまだ充実してはいないが、比較の対象に はなってきた。

 今年の大会は「逗子市長杯」を残すのみとなった。しっかりと勝ちきり、宿題を残さず新年を迎え たい。

2016_0920 「もう一丁」を目指して! 梁 取コーチ

  昨 年度のチーム(現在5年:2015.7〜2016.8)は、「全大会優勝、そして最後には全国大会制覇」を目標にスタートした。が、し かし、新チームで挑んだ、初っぱなの大会である、西東京大会を落としてしまったのだ。まあ、その後は、全国大会を含む全大会で優勝を勝ち取り、7冠を達 成。優秀な成績を残してメジャーに上がっていったが。

  新チームがやってくれた。去年取れ なかった、西東京大会で優勝したのだ。これで1年を通じて全ての優勝旗を手にした事になる…。

 特筆すべきは、 キャプテン田中の活躍だ。田中の西東京大会の打撃成績だが、4試合戦い、15打席12打数12安打2四球1犠飛。何と、打率1. 000のパーフェクト!心強いキャプテンだ。もう一つ、二回戦の八島のホームラン。昨年度から試合に出ていた、田中、森井、柴田が活 躍するのは、想像するに難くはないが、八島は野球を始めてから1年強の選手だ。それが、稲城リーグのメジャーグランドでホームランを 打ったからびっくりドンキー。今年の春先まで、育成担当の私が面倒を見ていた選手の活躍は嬉しい。

   今、チーム内のレギュラー争いは激しい。田中、森井、柴田、それに続く杉浦と八島。四番バッターを狙うと宣言したキャッチャー藤井。藤井の急成長振り は、監督も喜んでいた。そしてレギュラー争いに参戦してきた、新人福岡。 春までは一歩抜け出した感のある3年生 の川口と、渡辺、浅見、小倉、石川を調子によって使い分けるような起用となるだろう。

  去 年に引き続き「もう一丁」があるかも知れない。

2016_0822 新チーム展望 梁 取コーチ

 
5 年生がメジャーに合流し、マイナーは4年生中心の新チームに代わった。通常、リトルの練習試合は、一試合目は、レギュラーのガチンコ 勝負。二試合目は、一学年下の試合。三試合目は、もう一度、レギュラーの試合と三試合で組まれることが多い。だが、前チームは、選手 が多かったせいもあり、本来であれば4年生が出るべき、二試合目も、5年生を出さざるを得ない状態だった。当然、4年生の試合経験は 目減りする。増して、5年生が全国大会に出場したものだから、4年生のスタート時期が遅れて、準備なしで西東京大会を迎えるような形 となった。

  まあ、悪い要素ばかりではない。というか、もしかしたら、前チームよりも・・・、といった期待も少しある。先ず、全国大会レギュラーの スーパー4年生田中・森井に加え、メンバーに選ばれた柴田、杉浦、八島の経験値は大きい。こ の時期で、おみやげ君(柵越え経験者)が、前出の4人に加え石川…と、5人いることは明るい材料だ。杉浦も年内のおみやげ達成は間違 いないだろう。
 
  打つことに関しては、まずまずだとは思うが、試合経験が少ない分、守備だとか走塁が課題か。投手も、田中、森井、柴田を中心に回して いくことになろう。ある程度、計算はできるが、守備の関係で、やり繰りには苦労すると思う。新チームでの練習はほとんどしてないの で、未知の部分も多いが、「全国大会連覇」に挑戦する。
 
  武蔵府中リーグでは、随時、選手を募集している。何しろ、体験に来て欲しい。きっと気に入ってくれると思う。因みに、この一年間にマ イナー選手の退部者は'0'だ。
 
2016_0812 『MLB杯優勝』(この千羽鶴は誰にも渡さない…) 梁 取コーチ

  今までは、マイナーの最高峰は「関東大会優勝」だったが、今年から期間限定とは聞くが、全国大会が創設された。
 
       「AIGプレゼンツ"MLB CUP 2016" リトルリーグ野球5年生・4年生全国大会 in 石巻」
 
 全国から各連盟の大会を勝ち上がった16チームが石 巻市に集結し、『日本一』を争う。
 
  マイナー チームは、この1年間、全ての大会で優勝すること、そして最後には、日本一になることを目標に戦ってきた。とうとう最後の舞台、石巻 にやって来た。初戦は北海道連合との対戦だ。北海道の選抜選手で構成されたチームだという。戦績がないため、力の程がわからない。エース増子をあてて、 10対4で先ずは初戦を突破した。

 二回戦は、地元が強豪の牛久リーグを倒し勝ち上がってきた。終盤、バタバタしたが、海野、野口、柴 田、立野と繋ぎ、11対8で勝利し、なんとか一日目を乗り切り、左腕エースの加藤も準決勝・決勝に向け温存出来た。
 
  試合後、仙台広瀬リーグの主将より牛久リーグから受け継いだ千羽鶴を預かった。主将の目は涙で溢れていた。
 
            『もう誰にもこの千羽鶴は渡さない…』
 
 二 日目、準決勝の相手は、強豪横浜青葉リーグとの対戦となる。横浜青葉リーグは、うちが最も多く練習試合 をした相手だ。選手同士がお互いのことを知りつくしている。そして、実力は互角と言っても失礼にはならないだろう。最も当たりたくない 相手であり、全日本の頂点付近で、絶対に当たるだろうと予想できた相手でもある。

 前日の疲れもあったのか、試 合前のアップでもあま り気合を見せなかった選手だったが、永野パパが演じた、本格的なエールの交換に目の色が変わった。被災した石巻の方々にも選手・スタ ンドが黙祷を捧げ、心の中で優勝を誓った。よし、これなら行けそうだ!!
 
  マウンドは、MAX97Kmの速球と切れのあるスライダーを駆使する、左のエース加藤に託す。その加藤が、二回、自ら特大ソロホーム ランをセンターに放ち先制。その後打線が続き、この回一挙4点を挙げ、試合を有利に進めてゆく。四回、二死から4番永野のツーラン ホームランも飛び出して、2点を追加。その裏、ツーランホームランで2点を返され、6対2とされるが、加藤は5回途中まで2点で抑 え、あとは角囿に任す。角囿は終始安定したピッチングで、最終回も0点に抑え、決勝進出を決めた。
 
  さあ、残るは決勝のみとなった。相手は、強豪仙台東リーグ。仙台東リーグのメジャーは、直近の全日本選手権で決勝まで駒を進めてお り、兄弟揃って、全国大会ファイナリストという超ホットなチームだ。

 先発は、背番号1の増子しかない。親父に は、「お前、楽してい たんだから、ちょっとは働いてこい!!」と活を入れられていた。そう、初戦、北海道連合に投げたあと、二回戦の仙台広瀬リーグ、準決 勝の横浜青葉リーグとの対戦では出場を控え、体力を温存させておいたのだ。増子は体が大きく、そのデカさは、本人曰く、「自分より大 きな同級生を見たことがない」そうだ。再び永野パパに登場してもらい、エールの交換後、試合は始まった。
 
  仙台東リーグとの対戦は、地元とあって応援で飲まれるのではないかと心配していたが、違う。武蔵府中リーグの声援の方が大きいのだ。 振り返ると、先ほど対戦した横浜青葉リーグと、先日練習試合で対戦した松 本南リーグが三塁側スタンドに陣取って、声の限り武蔵府中リーグを応援してくれている。最高の仲間達からの応 援…、これは大きな力となった。
 
 武蔵府中リーグは、初回から、加藤、そして、この大会 のラッキーボーイ森井の連続タイムリーで4点を奪い、先制攻撃に成功した。二回にも2点追加して、じりじりと突き放してゆく。二回 裏、バタバタし、4点を返されるが、今日の増子は落ち着いていた。技巧派の増子はストライク先行で攻めてゆく。四回、スーパー4年生 の3番田中が、左中間にソロホームランを放つと、益々勢いづいてきた。四回に3点、六回に3点を追加して、12対4でマイナー最後の 守りを迎える。75球の投球制限にも、ギリギリ大丈夫そうだ。2アウトから増子の投じた74球目は、セカンドゴロ。セカンド田中から ファースト羽太に送球された。武蔵府中リーグがMLB杯の初代チャンピオンとなった瞬間だ。
 
  一年間、公式戦34試合31勝3敗24戦コールド勝ち、西東京大会を除く大会は全て優勝で『7冠』という、とてつもない実績を残し、 5年生はマイナーを卒業する。メジャーには、世界大会というより大きなステージが用意されている。ポールポジションからスタートする のだから、是非、モノにして欲しい。

※仙台東リーグ(原町レッドアローズ北 六バッファローズ鶴ヶ谷ファイターズ

2016_0708 スコアを集計して 梁 取コーチ

  武蔵府中マイナーのホームページだが、何気に8年前からのスコアが残っている。考えてみれば、これって凄くないか。他リーグのホーム ページで、ここまで残しているのを見たことがない。まあ、どうでもいいか。
 
 今年も、ゼッ ト杯2016年度関東マイナー選手権大会、AIGプレゼンツMLBカップマイナー全国大会を残すのみとなった。新チーム結成当時、全 大会7冠制覇を目標に立てたマイナーチーム。初っぱなの西東京大会で負け、出鼻をくじかれたが、その後は、四年生大会・逗子市長杯・ マイナー大会・あおしん大会・東西対抗と、参加した大会ですべて優勝し現在5冠となっている。何度も書くが、今年のチームの充実ぶり は歴代トップクラスだ。「武蔵府中のマイナーを倒すのは、武蔵府中のメジャーしかいない」と言われ、ソフトバンクの工藤監督に「この 子らに、僕が何を教えろっていうんですか!」と言わた、後に2013年世界大会で優勝したチームにも引けを取らないと思う。
 
  ちょっと、ここまでのスコアを集計してみた。目立つのは公式戦の圧倒的な強さだ。ここまで28戦25勝3敗。その内コールド勝ちが 22試合、得点が125イニングで320、失点が132イニングで71。1イニングで期待できる得点は2.56、失点は0.53だ。 ちなみに、練習試合は、参考試合も含めて98試合対戦して、79勝14敗5引き分け。得点が464イニングで1059、失点が489 イニングで487だ。1イニング、2.28点期待でき、0.99点を失っている。
 
 よく得 点し、守っていると思う。だが、完封勝ちが少ないのが気にかかる。15点取っているのに1点取られているといった試合が散見される。 これからの大会は、強豪との対戦ばかりになる。大差で勝つなんてことも、そうそう期待できまい。大会に向けて、勝てばいいというよ り、内容にこだわらなきゃいけないと思う。あと、ビハインドになったときの、気持ちの持ち方なんかも重要な要素となるだろう。

2016_0623 あおしん大会を終えて+α 梁 取コーチ

  あおしん大会は、武蔵府中ビクトリーの優勝で終わった。武蔵府中マイナーチームとしては三連覇ということになる。武蔵府中ゴールドと のワンツーフィニッシュをひそかに企んでいたが、ゴールドが準決勝は秋川リーグに敗れ、それは叶わなかった。 大会が終わり、グラン ドに帰って、『空想決勝戦ビクトリー対ゴールド』の試合をしてみよう、ってな話になり、戦うことに。これが、面白い結果となった。 ゴールドは戦力的には、不利である事を否めない。だが、ビクトリーに噛みついた。ガチの試合で5対3で勝ったのだ。 決勝を除く(決勝はコールド無し)全 ての試合をコールドゲームで制したビクトリーに対し、準決勝で秋川リーグに大敗をしたものの、一回戦、二回戦ともコールドで勝ち上 がったゴールドも、それなりの力はある。こういう結果も、スタッフとしては想定内だと思っている。

  全く話は変わる。事務局長からのお知らせで、ビッグニュースが飛び込んできた。かつて武蔵府中マイナーチームに所属していた、Cooper Hummel 選手が、MLBのドラフト会議で、ミルウォーキーブルワーズからの指名を受けたとの事だ。このクーパー選手はダッグアウトで何回も登場する、全米女子野 球代表のベッシー選手と二人一緒に入部した選手だ。片や大リーガー、片や全米女子代表。二人をくくる天文学的確率は単なる偶然か。

2016_0606 2016おみやげ報告 梁 取コーチ

  前 回の『ダッグアウト』で私は、今年のチームを『下位打線なき打線』『8番9番バッターも一発放り込む力は持っている』と 評したが、先日の練習試合でやってくれた。9番バッターの海野が、特大満塁ホームランをかっ飛ばしたのだ。 今現在『おみやげ』を持っている選手(柵越え 経験選手)は、5年生:増子、永野、角囿、加藤、前橋、羽太、海野、野村(柊)、那住、野口。4年生:田中、柴田、森井の計13人。この13人というの は、もちろん過去最高だ。

 全国大会出場を決めたマイナーチームが次に狙うは、あおしん杯3連覇だ。ABの2 チームで臨む。Bチームにも、おみやげ君が5人もいるので、決勝戦でAB対決なんて事があったら、最高だと思っている。

2016_0522 全国大会出場決定! 梁 取コーチ
 
 マイナーの関東大会優勝から3年が経った…。

 
  今年の関東大会は東京連盟が主幹なので、4チームが関東大会に出場できる。マイナー大会で東京連盟が主幹になることは、私の知っている限りない。例年であ れば優勝、準優勝の2チームだけが出場となる。 今年全国大会(MLB CUP)が新設され、マイナー大会優勝チームは、関東大会を戦わずして全国大会の切符を手にする為、2位〜5位のチームが関東大会出場となる。今回救われ たのは、敗者復活戦があったことだ。1〜3回戦を順調にコールドゲームで勝利するも、Aブロック代表決定戦で小平リーグに延長の末4対3でゲームを落とし てしまう。従来のルールであれば、ここで全てが終わるが、今年はまだ終わらない。敗者復活戦で秋川リーグに勝利し、決勝リーグ戦の四チームに残った。この 四チームが総当たりして優勝チーム(全国)を決める。

  決勝リーグ。Aブロック代表決定戦で負けた、小平リーグには11対4、Bブロック代表の城東連合リーグに10対3で勝利するが、次に対戦する東京日野リー グには失点数で1点ビハインドで試合に臨まなければならない。武蔵府中リーグは、引き分けでは優勝できない。勝つしかないのだ。先発は増子。前日、突き指 を したとかで、万全な体制ではないが、背番号1を背負ったエースに託した。表攻撃の武蔵府中リーグは、初回2点を先制するも、ノーヒットで2点を返されてし まう。初回のバタバタは想定内。それよりも初回に点が取れたのが良かった。点の取り合いになれば負けない。今年のチームは『下位打線なき打線』だ。8番9 番バッターも一発放り込む力は持っている。

  2回に5点を追加し、試合を有利に進めて行く。4回には加藤の3ランホームランも飛び出し10対2。増子もランナーを背負うが、ダブルプレーを3度奪う堅 守でその後得点を与えない。 5回裏、リトルリーグのルールで5回7点差でゴールドゲームが成立する。増子の投球制限75球に迫ろうとしている。継投する となると左腕の加藤か。マイナーチームは何が起こるか分からないので、出来れば、ここで終わりたい。2アウトを簡単にとり、最後の打者もピッチャーゴロに 打ち取り、マイナー大会優勝だ〜、そして全国大会出場っ。

  終わってみれば、決勝リーグ、3戦共コールド ゲームで勝ち優勝したが、例年のルールで大会が行われていたら、関東大会の代表権も得られていない。マイナーのゲームは恐い。今年の武蔵府中リーグは運も 味方につけた。

  最後に、今大会でホームランを打った選手を紹 介しておこう。
角囿・前橋(敗者復活戦対秋川リーグ)、永野・増子(決勝リーグ対小 平リーグ)、加藤(決勝リーグ対東京日野リーグ)
よく打ちました◎

2016_0314 シャドウチームも 梁 取コーチ
  
 仕事で2年くらい、私は練習に参加できなかったが、ここ半年は月6 回程、参加できるようになった。今の役回りとしては、次期チームの育成担当といったところか。これがやってみると結構面白い。 半年前は正面のフライも捕れなかった選手が、そこそこ捕れるようになってきた。スイングも初めは、"なんじゃそれ"だったのが きれいに強く振れるようになってきた。半年間の成果としては、素晴らしいものがある。新5年生チームは、私の知る過去14年間でも トップクラスの充実ぶりだが、その次のチームもなかなかのものだと思う。バトンタッチの時から、トップギアでスタートできるよ うに練習していきたい。

2015_1226 武蔵府中リーグOB 梁 取コーチ
  
  12月20日、慶応大学の4番打者横尾俊建選手(日ハム指名)と、明治大学の4番打者菅 野剛士(日立製作所、現千葉ロッテ)がグランドに来てくれ た。この2人は同期で武蔵府中リトルのマイナー時代から一緒にプレーした仲だ。横尾選手は日大三高での夏の甲子園大会優勝を始め、プ ロフィールを書いていたらとても紙面に収まらないので割愛する。菅野選手も東海大相模で春の甲子園大会優勝を果たしている。特筆すべ きは、東京六大学野球の二塁打記録を持っていることだ。社会人野球での活躍、そしてその次を期待したい。

  もうひとつ、驚くべきことがある。早稲田大学の3番打者、
茂木栄五郎選手(楽天指名)もマイナー時代、同期だということ。つまり、東 京六大学野球で大活躍した3選手がマイナー時代同じ釜の飯を食べていた仲間だったということだ。
 
  この3人がいた時代、さぞかし強かったと思われるだろうが、そう、ご想像通り強かった。なにしろ、このチームは負けることを悔しがっ た。西東京大会で負けては大泣きし、私は言葉をかけるのも気の毒と感じた。春のマイナー大会決勝は最終回2アウトランナーなしから5 点差を逆転し優勝。そのときは「準優勝 武蔵府中リーグ」の「準」の字を×で消してある賞状をいただいた。関 東大会も決勝までは残れるだろうと自信を持って挑んだが、あっけなく初戦敗退。そして泣いた。その時の悔しがり方は半端じゃない。選 手全員が嗚咽状態で、後にも先にも私は子供がこんなに泣いたのを見たことがない。応援に駆けつけてくれた総監督も「なんで、選手がこ んなに泣くんだ!」と驚いていたくらいだ。
  メジャーにあがり、世界大会に続く全日本選手権では、決勝で川口リーグに敗れ、世界大会出場の夢は途絶えた。
 
  横尾選手はマイナー時代、体つきは「デラックス」で、パワータイプ。茂木選手と菅野選手は起動力タイプで、共通点といえば2人ともス イッチヒッターだったということか。茂木選手は私と家が近いことから、野球をする前から知っている。先に書いた「2012_0325  おませな野球」で、外野フライの着地地点を予測し、後方のボールを見ないで追いかけ、振り向いて捕る小2の選手を 紹介したが、これは茂木選手のことだ。
 
  横尾選手と長く話をする時間はなかったが、「武蔵府中リーグの選手は、リーグ帽を被って応援に行くから、見つけたらサービスしてくれな」と、頼んでおい た。二週間前に挨拶に来てくれた、長谷川潤選手(巨 人指名)にも同じ話をしてある。

  「武蔵府中リーグ帽を被って先輩を応援に行くぞ。オー!!」


※12月26日、茂木栄五郎選 手がグランドに来てくれました。帰り際、その日留守だった私たちに「比留間コーチと梁取コーチに、よろしく伝えてください」との伝 言を残してくれたそうです。気をつかってくれてありがとうな。
   
2014_1120 ノッ ク、私の流儀 梁取コーチ

 中学3年の時だ。私は 友達と 連れだってプロ野球を見に行った。その日は、横浜スタジアムの『こけらおとし』。内野席の入場券は全て前売りとあって、外野席を購入 しなくてはならない。一日前に並べばさすがに買えるだろうと思い、前日の夕方頃、のこのこと繰り出した。行ってみると、あれ、様子が変だ!誰も並んでいな い!半信半疑で、外野席売場に並んでいると、ぽつぽつと私らの後ろに人が並び出した。かくして、私は『横浜スタジアム外野席第一入場 者』となった。新聞やテレビにも出たため、学校をサボって行ったこともばれてしまった。

 当時、横浜大洋の ショートを守っていたのが、山下大輔選手。守備の名手だ。守備機会無失策記録を樹立したとき、『やさしい簡単なノックを沢山練習した』旨のコメントをした と記憶する。私は、『本当かよ、上手くなるには、"巨人の星"のような厳しいノックを受けなけるばダメだろう』と、当時は本気で思っ ていたのだ。

  強いノックを受けたからといって上手にはならないと思う。ややもすれば、避けながら捕る練習(?)になりかねない。ノックは捕球の練習で、反射神経を鍛え る練習ではない。基本的に"ノックは身のこなしを覚える練習"と私は心得る。イメージとしては、「卓球の連続ラリー」。正確に捕って正確に投げる。それの 繰り返しだ。打球の強さは選手のレベルによって危なくない程度で変えてゆけばよい。

 私は ノックをする時、必ずお父さん方にボール渡しをお願いする。選手が捕球する瞬間を見たいからだ。自分でボールを籠からとると、捕球する瞬間が見れない。選 手が捕球する瞬間を見ないノックは無責任なノックだと思う。それに、数多くのノックが出来る。私のノックは、同じ時間で他のコーチが するノックより2〜3割くらい多いと思う。テンポの良いノックは選手をボールに集中させることにも役立つ。

 選 手の正面ややグラブ寄りの球から始める。一番捕球し易く、送球し易いゴロだ。しばらく、正面に近いゴロを打った後、徐々に左右に振り だす。最後には、飛び付かなければ捕れない打球だ。相当の運動量になるのだが、最初からは選手を疲れさせないのが ポイントだ。疲れると、数をこなすことはできなくなり、雑な練習になりがちだ。出来れば、バウンドするノックがいい。ちゃんと、ショートバウンドを狙って いるか。自分のイメージと少しでも違っていたら、『もう一つ前のバウンドだ!』『グラブを上から出すな!』等、指摘する。いちいちコメントするものだか ら、私のノックはヤカマシイ。

 飛び付いて捕ったからといって、それがイコール、ファインプレーではない。むし ろ、同じゴロだったら、飛び付かないで捕った方がよい。飛び付いて捕るべきか、飛び付かないで捕るべきか、そこらへんの指導は、きちんとやらなくてはなら ない。

  時々、ノックの最中、いたずらをする。ショートゴロの時、セカンドベースを狙ってノックするのだ。私が狙い始めると選手達もわかっている。ベースの前で捕 ろうとし、フライングぎみで猛ダッシュをかましたり、ベースに当たったボールに反応して捕ろうとしたり、選手達は様々な方法で捕球しようと試みる。当然、 実用的な練習ではないとわかっているが、その程度のおふざけは、アクセントとしてあってもいいだろう。

  何より、選手に「このノックを捕ってみたい」と思わせることだ。「もう一丁!」の声が多ければ多いほどいいノックだと思う。

2014_0504 マ イナー大会 2014 梁取コーチ

 ちょっと気になったので、昨年 度のチームとスコアを比較してみた。新チーム結成から、マイナー大会直前の試合だが、昨年度は公式戦を含め71試合戦い、得点681 に対し、失点325。今年度は72試合で、得点679に対し、失点405。取った得点はほぼ同じだが、失った点が80点多いという結 果がでた。昨年のチームは関東大会で優勝しているので、比較は酷だとは思うが、目標を関東大会連覇を掲げている限り、このくらい失点を抑えなければ、関東 大会は勝てないという目安にはなるのではないか。

 マイナー大会準決勝。武蔵府中リーグは調布リーグと対戦し た。結果20対12で負け。関東大会連覇の夢は途絶えた。点は取 るものの、何しろ相手の攻撃が終わらない。ランナー2人を追い掛け回し、結局、点を取られランナーを残す様な場面も見られた。練習はしている。だが、B チームのランナーで練習したものが、調布リーグには通用しなかった、と見るべきか。「練習の練習」になってしまっていたのではないか。あと、割り切りの問 題だ。アウトをとるのか、点を与えてはいけないのかを明確に指示するべきだったと思う。「うまいことやれ、適宜融通を効かせ」という 指示では失敗する。野球は点取り合戦であると同時に、アウト取り合戦であるということを忘れてはいけない。
 
  とは言え、今年のチームはよく打つ。試合の得点は、関東大会優勝の去年のチームとほぼ同じ。前回「78本!!」を書いたが、一日で78本の柵越えはマイ ナークラスでは有り得ない数だ。守備は練習するとして、2年後、世界で活躍できるチームが出来上がる予感がする。

2014_0417 78本!! 梁取コーチ

私、「今日、ホームラン全部で何本出 た、40本位か?」
選手、「100本位じゃないの」
私、「100本は盛りすぎじゃねえか」

  その日のバッティング練習は、やたらと柵越えが多かった。中でも岩田のホームランはでかかった。メジャーのグランドへ放り込んだの だ。12年間マイナーのコーチをしていて、メジャーのグランドからマイナーのグランドにボールが入ってくるのは度々あれど、メジャーのグランドに叩き込ん だ選手は、岩田が初めてだ。実距離80m以上はあろう。

「今日何本出たか言ってみろ」と、私は電卓を取り出し た。

選手、「誰々、22本でしょう、誰々20本でしょう、僕が10本で、誰々が・・・・」

  弾き出された数字に、私は驚いた。何とその日は、全員で78本の柵越えがあったのだ。

 これも偏に、石井コーチ のバッティング指導のおかげだと思う。石井コーチのことは、以前「バッピがバッターを育てる」で紹介した。現役の頃は、全日本の四番 バッターを打ったこともある強者だ。そのコントロールの良さと言ったら、驚くばかり。それは、バッティング練習のボール集めの時に知 ることができる。バッターの後ろに行ったボールがほとんどないのだ。コントロールが良く、打ちやすいボールを放っている証拠だ。

  さあ、マイナー大会も佳境に入ってきた。「みやげ持ち」も、岩田、内栫、柴田、高橋
(麗)、塩尻、筒井、林、角囿、工藤、真 嶋と、去年の9人を抜いて、過去最多の10人となった。

                             府中の"FU"は、"FULL SWING"の"FU"

  次の試合も、武蔵府中らしいバッティングを期待する。

2014_0206 柵 越えにこだわる 2 梁取コーチ

 久しぶりにグランドに行けた。私ご とだが、去年の春あたりから、土日が出勤となり、それからユニフォームを着てグランドに立てたのは、数える程しかない。知らぬ間に部員も増え、4年生が 19人となった。これは過去最多の人数だ。

 恒例の「おみやげ(柵越経験)」発表だが、現在、岩田、内栫、塩 尻、林、高橋(麗)、筒井の6人が達成している。私の経験上、ホームラン(を打てるような)バッター5人いることが、関東大会出場レベルだと思っている。 そういう意味では、今年も何とか土俵には上がれたか。

  過去のスコアを見て、ふと気づいたのだが、武蔵府中リーグの本塁打が異常に多いのだ。被本塁打は、記録こそしていないが、年間多くて4〜5本がいいところ だろう。それに比べて、打った数はといえば・・・、それは過去のスコアを見れば一目瞭然。中には、一人で年間25本試合で打った選手もいる。ちなみに、こ の選手は練習も含めたら350本程打っている。

 「多く素振りをした選手が、強い打球が打てるようになる」が 「真」ならば、武蔵府中リー グの選手は、多くバットを振っているということになろう。そんなマイナーチームの練習に「素振り」というメニューはない。そんなこと練習時間にやっている 暇はないから家でやって来い、ということだ。素振りは家でやるしかない。

 上級の選手がホームランを打てば、自 分も打ちたい。同級生が打てばなおさらだ。そういった、選手達が努力する環境が武蔵府中リーグにはあると思う。

2013_1128 プロ野球選手誕生 梁取コーチ

 今年は武蔵府中リーグは、マイナー の関東大会優勝、メジャーの世界大会優勝と、いい結果を残し年の瀬を迎えようとしている。も う一つ、ビッグニュースを忘れてはならない。武蔵府中リーグ二人目となる、プロ野球選手の誕生だ。ドラフトで北海道日本ハムファイターズから指名を受け た、石川亮選だ。一年夏から帝京高校の正捕手を努め、高校通算22本塁打と、攻守にわ たりバランスのとれた好選手だ。 

 シニアから武蔵府中リーグに入団した選手なので、私が指導した選手ではな く、式典の時くらいしか見る機会はなかったが、「こういう選手もいるんだ」と当時、私が思ったほど、かっこいい選手だった。キャプテ ンだった彼は、目で他の選手達を律する。私はふと、応援団の団長を彼に重ねた。同期の選手に彼のことを聞くと、「石川の言うことだったら(みんな素直に聞 くよ)・・・」とのことだった。

  印象深いシーンがある。毎年夏に「シニアの卒団生を送る会」が開かれるが、プログラムの一つに、小泉監督が選手を紹介し、卒団帽を授与するコーナーがあ る。シニアの卒団生30人も40人もいる中、予め用意した原稿があるではなしに、よくスピーチできるなぁ、と毎年感心する。小泉監督は、卒団生ひとりひと りエピソードを含め、紹介してゆく。いつもは、淡々と話す小泉監督が、石川選手の紹介の時だけ声が詰まった。そんなことは今までなかった。それほど、思い 入れが深い選手だったのであろう。

 武蔵府中リーグからのプロ野球選手誕生は、選手達の励みにもなる。現在、六 大学野球でも大活躍している選手も数名いるので、これから続々とこういった報告ができるかもしれない。

2013_1018
冬の練習、おすすめメニュー 梁取コーチ

 三塁コー チャーをやっていて気づいたことがある。

 ライトフライで二塁走者がタッチアップして三塁に進塁してくる。その 時、以前だっ たら、二塁に送球しリタッチの確認をするチームがほとんどだったが、最近は三塁ランナーにタッチし、リタッチの確認をするチームが増えた。二塁にボールが 回れば、本塁を突くチャンスができるが、めっきりその機会が減ってきたのだ。これは、私が2011年5月『「やる」は「やられない」の発想』に書いたやり 方だ。参考にしていただいているのか。最もこのやり方は、私がオリジナルではない。公益財団法人日本リトルリーグ野球協会の実 戦ルール塾に出ていたのを実戦しただけだ。最近の更新はないが、面白いので一度覗いてみてはいかがか。何か、 良いアイディアが浮かぶかもしれない。

 武蔵府中リーグは、西東京大会に続き、四年生大会も準優勝に終わった。 満足のいく結果ではないが、まずまずの成績で今年の公式戦を終えた。次の大会である、マイナー大会まで約6ヶ月ある。並の練習をして いたのでは、並の成績しかあげられない。質と量において、「並」プラスアルファーの練習をしなければ好成績はあげられない。もちろ ん、やりすぎはNGだ。
 
 武蔵府中マイナーでは、冬に「アメリカンノック」をよくやる。ノッカーは2人。ま ず、ライトからスタートする。一人目ノッカーが合図すると、選手がセンターに向かって全力で走る出す。頃合いを計り、選手のスピードに合わせて、右中間に ノック。選手が止まらず、ランニングキャッチするのが、私の理想だ。センターに置いてある籠にボールを入れ、二人目ノッカーの合図を 待つ。合図があると、今度はセンターからレフトへ向かって全力疾走。レフト付近のフライを捕球するのだ。そのままランニングで、ホー ムを回り、ライトへ戻る。途中、ボールはノッカーの籠に返す。これの繰り返しだ。半分やったら、今度はレフトからライトの回りに変え る。「ランニング」+「ダッシュ」+「フライの捕球」の3つの練習が同時にでき、効率のいい練習だと思うが、選手の技量によって打つ 位置を調整しなければいけないので、ノッカーは大変だ。

 ノックによって、選手のノリも変わってくる。

           「もっと難しいのを打ってください〜」

と選手からリクエストが来れば、しめたもの。コーチの 勝ちだ。

2013_0921 2013年 新チーム始動 梁取コーチ

  小 学生の野球であるリトルリーグは、日本では、中一の夏までできる。何でこんな半端な時期かというと、秋に始業するアメリカに合わせているからだ。

  昨年度、武蔵府中リーグは、これまでに無い好成績を納める ことが出来た。西東京大会、秋季東京大会は、メジャー、マイナーの兄弟優勝。年が変わり、マイナー大会は優 勝を逃したが、より大きなステージである、関東大会初制覇。メジャーに至っては、春季東京大会優勝、続く関 東大会優勝。全日本選手権優勝で日本代表に。米国ペンシルバニアで行われたワールドシリーズでも、10年ぶり2度目優勝を遂げた。

  8月末、新人戦である西東京大会が始まった。結果、決勝戦で調布リーグに僅差で負けはしたものの、準優勝は 立派だと思う。内栫のホームランも飛び出し、岩田に続く、おみやげ選手二人目となった。

  今年の選手達は、運動選手としてのパワーは、物凄いものがあると思う。この運動選手を野球選手に上手く変え ることに成功したら、春には、ドリームチームが出来上がるのではないか

2013_0729
ウイニングボール 梁取コーチ

 仕事が忙しく、グランドに久しく顔を出していない。選手達に会うの は、ひと月ぶりになろうか。私が試合に参加出来る日は、仕事の都合で関東大会の準決・決勝予定されている15日。前日2試合を勝ち、幸いにもこの日に繋い でくれた。
 
 昨年秋、四年生大会では優勝したものの、マイナー大会では、決勝で八王子リー グに負け、東西対抗戦では、東京中野リーグに負け、順延になっていた西東京大会の決勝でも八王子リーグに負けている。結果は好成績とは言えるが、最後のと ころで頂点を逃している。
 
 関東大会準決勝、浦和リーグ戦は、ナックルボーラー西野の好 投、山村の今大会2本目となる満塁ホームラン、キャプテン今井のホームランなどで、勝ちを納めることが出来た。あとは決勝戦を残すの みだ。武蔵府中リーグは過去2回、決勝まで来たが、いずれの試合も越谷リーグに敗れて準優勝に終わっている。ここは何としてでも、殻 を破りたい。
 
 関東大会決勝戦。隣の山からあがってきたのは船橋リーグだ。武蔵府中リーグ は一試合目に投げた西野以外、ピッチャーを使うことが出来るが、ここはエース山村しか考えられない。山村で負けたら悔いはなかろう。
 
  試合は二回表、下位打線に出塁を許し、トップに打たれ、3点ビハインドから始まる。武蔵府中リーグはと言うと、三回までヒット1本と苦しい展開だ。それで も、四回裏には2番平井の二塁打、3番山村のヒットで1点を返す。山村は三、四、五回は、3人ずつでキッチリと抑え、立ち直りを見せ た。3対1。まだ2点リードされている。
 
  五回裏、1アウト後、9番峯尾が内野安打で出塁。1番2番が四球を選び、1アウト満塁で、3番山村に打順が回ってきた。私は山村を呼び、"お前には、まと もには勝負して来ないから、初球の遅い球を思いっ切り打て"と指示を出した。山村への初球、読み通り遅い球だ。"よし、もらった!"と思ったが、山村はと いうと、中途半端にバットを出して、打球はレフト前にふらっと上がった。前進してくる外野手の前に"ポテン"と落ち、ランナー二人が 帰り同点だ。"そんなバッティングしろと誰が言った!"と怒鳴りつけてやりたいところだが、ここは我慢。ランナーは二・三塁に残り、 4番横山。外野フライでいいこの場面、キッチリとセンターフライをあげて逆転。5番西野の内野安打で追加点だ。
 
  5対3。2点リードで最終回を迎えた。山村は73球投げているので、あと一人しか投げることができない。先頭打者を四球 で出し、あとは平井に託した。平井は4番にヒットを打たれ、5番に四球を選ばれ、ノーアウト満塁と攻められる。こういう時は、『点を与えたらいけない』と 考えるより、『アウトを確実にとっていく』と考えた方が、経験的によい結果がでることが多い。6番に犠牲フライを打たれて、5対4。アウトを一つとった。 7番を一塁ゴロな打ち取り、ランナーが二・三塁に進塁するも、ツーアウト。次の打者を打ち取れば優勝、打たれれば逆転を許す、といった緊迫する場面だ。8 番打者が打った打球は右中間ライト寄りの微妙な位置に飛んだ。ライトは変わったばかりの4年生岩田。上手く飛び出せたらキャッチ出来 る。躊躇した らヒット。外野手の技量を試すかという打球に、岩田は飛び出した。そして、ウイニングボールをランニングキャッチ!武蔵府中リーグ関東大会初制覇だ!
 
  試合が終了すると、私は弘中前監督のお宅に電話をかけ、優勝を報告した。奥さんは、『主人に報告します!』と喜んでくれた。グランド に帰り解散後、弘中監督の家にお邪魔して、位牌にウイニングボールをお供えさせて頂いた。今年は何としてでも、関東大会をとりたかった。そして、弘中監督 に報告したかった。そして、その願いは叶った。
 
 5年生は、次週から関東大会優勝のタイト ルをお土産にメジャーに合流する。メジャーに行っても世界大会目指して頑張って欲しい。


2013_0531 2013年 あおしん大会始まる 梁取コーチ

 去年までは、マイナー大会が決勝進出チームが関東大会に行けた が、今年からあおしん大会(西東京大会)が関東大会の予選を兼ねる大会となった。東西で大会を開催し、それぞれの上位2チーム(計4チーム)が決勝トーナ メントを行い、2枠の出場権を争う。

 初戦は、山村が完投。山村20号、横山13号ホームランも飛び出し、11対0で快勝。山村は4回参考記録ながら完全試合を達成し た。 続く二回 戦は峯尾が投げ、10対0で連勝。この試合、テオがレフトへ、横山がセンターへ、あわやホームランという当たりを飛ばしたが、逆風に押し戻され、二塁打と なってしまったのは惜しい。

 マイナー大会決勝で、体調を崩していた山村も大活躍だ。この日のピッチングをみる限り、球速、球のキレとも、もはや5年生の球筋ではない。峯尾も安定し てきた。2試合とも投手陣が頑張り、一つの四死球もなく、申し分のない内容だった。

 打線に切れ目も無くなってきた。西野、大井も最近 "おみやげ持ち”の仲間入りを果たした。これでホームラン経験者は8人。関東大会を9人メンバー全員"おみやげ持ち”のチームで戦ってみたいものだ が・・・。

 「おーい、峯尾、笠原、まだかぁ〜」


2013_0429 西東京大会に向けて 梁取コーチ

 こういう経験をしたことはないだろうか。

 
たとえば、遠投90m投げる選手がいたとしよう。相手が90m付近にいれば、90m投げれる。相手が120m地点に経つと、投げれる距離が極端に短くなるといった経験を。

 マイナー大会決勝。対岸から上がって来たのは、八王子リーグだ。私は仕事で試合に参加することはできなかったが、初回だけ観戦することが 出来た(後に、ビデオで 試合を見た)。一回表、ホームランも打たれ、いきなり8点を献上する。ここで武蔵府中リーグは浮足立ってしまったようだ。普段できることが出来ない。点を刻んでいけば、8点は逆転不可能な点数ではないはずだ。実際、練習試合でAチームの試合(第一試合)では21勝3敗、得点266(失点71)で、一試合平均10点以上取っている。気持ちのコントロールで、もう少しいい試合が出来たのではないか。二回以降は1点に抑えているだけに惜しまれる。そう は言っても、準優勝は立派だと思う。

 今年から、マイナー大会が関東大会出場を決める大会ではなくなった。本チャンは5月下旬から行われる西東京大だ。山村、横山、今井、平井、テオに続いて、橋本もフェンスを越すようになり、現在、"おみやげ持ち"が6人になった。マイナー大会決勝では、体調を崩し本来の力を充分に出し切れていない選手もいたが、西東京大会では活躍してくれるだろう。今度はチャレンジャーだ。追うものの強みを発揮し、武蔵府中リーグらしい思い切ったプレーを期待する。


【前橋一登 リトル総監督より】

敗北の悔しさで、流した涙の数だけ、選手達を一回りも二回りも大きく成長させ てくれるでしょう。
これからの君達の成長を期待する。


2013_0327 弘中監督のこと 梁取コーチ

  日曜の早朝だった。私は練習に出かける前、ホームページを更新をしていた。私の携帯がなった。弘中監督の携帯からだ。受けると、電話口に出たのは、意外に も監督の娘さんだった。監督が倒れたと言う。昨晩、土産に頂いた日本酒のお礼に電話をしたばかりだ。私には信じられなかった。

 『あの・・、父が選手達に、早くきた人には打たせてあげる、と約束したみたいで、父がひどくそれを気にしていて・・』

 と申し訳なさそうに娘さんは言う。私はすぐユニホームに着替えグランドに向かった。

 ひと月程経つと、弘中監督はグランドに元気な顔を見せてくれた。翌 週からは、バッピもかってでるなどしていたのだから、体調は良いものだと思っていた。秋には、西東京大会、四 年生大会いずれも弘中監督が指揮をとり優勝。東京大会秋・春連覇に向けて、順風満帆の年明けを迎えた。最近、お 孫さんも生まれた。

 弘中監督は、2月半ばから、また体調がよくないとのことで練習を休 んでいた。また少し休めば、元気な顔を見せてくれると私は思っていた。次の週末には、グランドの様子を見に 来て、翌週にはまたバンバン投げているだろうと・・・。

 3月2日、弘中監督の息子さん がグランドに来て、『父親は大丈夫だ』と病状を知らせてくれた。その日の夜は、武蔵府中リトルの決起会が予 定されていた。宴もたけなわ、もう締めようかという時だった。会場は凍り付いた。弘中監督の訃報が届いたの だ。そして、初めて気付かされた。弘中監督が、我々に気を使い、本当のことをひた隠しにしていたことを。

  お通夜には、多くの方々が参列してくださった。選手はもちろん、卒団生、父兄。もうリーグから離れている他 リーグの指導者の方も、個人的に来てくださった。遠方からも来てくださった。お焼香は、予定時間を過ぎて も、延々と続いていた。

 新5年生が、弘中監督にとって、9期目の選手達だ。その間、4 回関東大会に出場している。2度の準優勝はあるが、優勝はまだない。野球に関しては、それだけが心残りだっ たのではないだろうか。今年は勝たなけれならない。そして、弘中監督へ報告にいかなければならない。

2013_0101 2013年 近況報告 梁取コーチ

  武蔵府中マイナーチームは、「メジャーへ上がる前に、柵越え経験者5人」を目標にしていて、9年連続で目標を達成している。今年のチームは、山村、横山、 今井、平井、テオが放り込み、年明けを待たずして目標をクリア。これで10年連続の目標達成となった。ちなみに、"おみやげ"保持者が一番多かった年は、 現在の6年生(新中1)で8人だ。その時でさえ、年内に越えた選手は3人だったので、今年のチームの仕上がりが、いかに早いかが窺える。

 年内練習最後の日、今年中に何とか1本を出したいと、練習終了後、西野と峯尾が弘中監督に頼み込み、投げてもらっていた。ワンバウ ンドでは越すが、なか なか越えない。結局、クリアできずに終わったのだが、冬休みの良い宿題になったのではないか。その他にも、橋本も力をつけてきた。紅一点、さくらも2バウ ンドではフェンスに当たる。

 "おみやげ"保持者9人10人も夢ではない。

2012_1223 練習に遊び心を 梁取コーチ

  守 備練習を見て、『武蔵府中の選手は楽しそうに練習する』と他リーグの指導者から何度か言われたことがある。『隣の芝生は・・』の要素が強いのだろうが、思 い当たる節もある。

 私のノックは正面から始めるのだが、ある程 度打つと徐々に遊びだすのだ。飛びつかなければ捕れない球を打ったり、ベースを狙って打ったり、グ ランドに落ちている球を狙って打ったりもする。選手達は、打球を追いながらも、目標物に当たるかどうか、興味津々だ。選 手達と一緒にノックをする側も楽しんでいるのである。

 選手達は、特にフライを捕るのが好きだ。ショートだった ら、レフトのファールフライ、若しくはレフト定位置やや後方のフライが丁度いいか。フ ライを打ちだすと、選手達のボールを呼ぶ声が一段と大きくなる。同じポジションを守る選手同士、ど ちらが深い位置まで追えたか競いあう。

 実際、ショートがレフト後方まで打球を追うことはないが、こ れは良い練習になる。それより何より、選手がやってみたいプレーを実現させてやることで、選手達が溌剌とプ レーしている姿が、武蔵府中リーグの選手が楽しく練習しているように見えるのではないだろうか。

2012_1127 先の塁を狙う 梁取コーチ

  ラ ンナー一・三塁、私が三塁ランナーだった。

 ピッチャーが一塁に牽制をすると、ファーストはランナーにタッチを するのだが、その時、三塁ランナーから目を切っていた。『おや』と私は思った。もう一 度、牽制が入った。同じ様に、私に全く注意を払っていない。試合は大差で勝っていて、私一人アウトになっても大局に影響はない。次牽制したら、仕掛けよう と私は思った。ピッチャーは、もう一つ一塁に牽制を送った。私はリードを大き目に取り、ファーストが目を切った瞬間、ホームにスタートを切った。頭から 突っ込み、ホームスチールは成功した。

 マイナーの試合では、私が三塁コーチャーに入ことが多い。ラ ンナー二塁でパスボールがあると三塁に進塁してくるが、それで仕事が終ったと思ってベースに突っ立っていると、私 からキ.ツ.イ.指導を受けるはめになる。『何で次を狙わないんだ!』と。キャッチャーは本塁から離れた所 にヘルメットを捨てている。ピッチャーにボールを返し、ヘルメットを拾いに行くときの隙を狙わないか。行 くか行かないかは、状況によるが、ランナーは隙ができることを知っていなくてはい けない。ホームを狙わなかったことだけが悪いのではない。狙わないということは、自分がキャッチャーだった場合、三 塁ランナーに注意を払っていないことの証明になる。それも悪いのだ。そんなところをよく教えたい。

2012_1014 天狗になるな 梁取コーチ

   四年生大会が終わった。結果は、西東京大会に続き優勝。これでマイナーの今年の公式戦は終了。来年四月から始まるマイナー大会まで約半年間、公式戦はな い。

 四年生大会決勝の前日、仕事で町田リーグの 練習場近くを通りかかったものだから、初めてグランドに寄らせてもらった。珈琲をご馳走になり、監督さんと 一時間程世間話をさせていただいた。グランドが十分にとれていないため、練習は苦労されているとのこと。そ んな環境の中でも、マイナー大会優勝。新チームに代わり、西東京大会準決勝、四年生大会準決勝と立派な成績 を残している。

 武蔵府中リーグはマイナーにも専用グランドがあり、東京で一番と言って いい程、環境に恵まれていると思う。秋は勝たせてもらったが、気を緩めていると足元をすくわれることもある かもしれない。選手達には『天狗になるな』と言っているが、スタッフも心しなければならないことだ。

2012_0924 青の優勝旗 梁取コーチ

  前 回の優勝が、2007年だから5年ぶりということになる。青の優勝旗(西東京大会)が長い旅をしながら、武蔵府中リーグに戻って来た。メジャーも優勝した ので、兄弟揃っての優勝となった。

 準決勝の八王子リーグ戦では、平井が好投し完封。決勝の町田リーグ戦では、山村が完投。逆風の中、山村、横山のホームランも飛び出 した。今井のライトフェンス直撃弾、武蔵府中紅一点、さくらの三塁打もトピックスとしてあげられるだろう。ミスがでる暇なく、押し切った大会だった。

 今年のチームは、山村が派手に花火を打ち上げているためか、バッティングばかり目がいってしまうが、守備力も、かつて無いくらい出 来がいい。山 村、平井、横山はオールラウンドプレーヤー。今井、峯尾、橋本、テオも複数のポジションをこなすことが出来るため、フレキシブルなメンバー組みも可能だ。 ピッチャーは平井、山村、峯尾、横山、橋本、テオ、今井ができる。今までの試合でも、Aチームの試合は極端に失点が少ない。武蔵府中リーグのディフェンス にも注目していただきたい。

2012_0829 全米ナショナルチーム入り 梁取コーチ

  かれこれ10年が経つ。小学2年生の女の子が入部してきた。金髪のアメリカ人だ。日本語は全然ダメということなので、私は、これはまずいと思い、英会話 の本と野球英語の辞書を買ってきて勉強を始めた。しかし、しばらくすると、無駄な事だとわかった。女の子が日本語を覚える方が早かったのだ。そりゃそう だ。土日に一日中、日本人といるのだから。デッドボールの時はさすがに、 "Ache!"とでも言うのかと思いきや、"痛っ!"と言ったのを、私は聞き逃してはいない。マイナー時代、ホームラン4本を記録しているが、練習での ホームランは殆どなく、試合になると、まぁよく打つ選手だった。

 ワールドカップ女子野球全米代表、ベッシー・ノル選手の話だ。2 年前、駒澤女子高の小野澤選手が全国大会で優勝したのに驚き、昨年は日大三高の横尾選手、東海大相模高の菅 野選手の全国制覇にたまげていたのだが、ベッ シー選手が全米代表に選ばれたと聞いたときは、正直、鳥肌が立った。

 先に書いた『2012_0205 女子選手求む!』で韓国戦、先頭打者 ホームランを打ち、『ぼくらリトルリーグ』の表紙を飾ったのは、名前は伏せておいたが、ベッ シー選手の事だ。何しろ目立つ選手だったので記憶されている人も多くおられるだろう。 今後の活躍に注目だ。

  【参考】  動画1 動画2  

2012_0806 新チーム、仕上がり上々 梁取コーチ

    5年生はメジャーにあがり、これからマイナーは4年生が中心となって活動してゆくことになる。

 今年のチームは特に仕上がりが早い。7月22日、新 チーム初の練習試合では、山村と横山がホームランを放ち、第一試合完封勝ち。第三試合では、左打者の今井が レフトフェンスを直撃する一打も飛び出した。今井が"おみやげ"を手にするのは時間の問題だ。新入部員の振 り不足は見られるが、まだ時間は十分ある。ひと冬越せば、恐 るべき打線が出来上がるのではないかと期待する。

 投手陣は、山村が中心となり、平井、横山、峯尾、橋本、テ オも投げれそうだ。守備は、若干外野に不安が残るが、内野の方は巧者で固められる。

  チーム力があれば、控えの選手も練習試合に出すことができる。多 くの選手に試合経験を積ませ、チーム全体の底上げをはかっていく。

2012_0708 青信大会を終えて 梁取コーチ

  今 年の青信大会は、5年生チーム(Aチーム)、4年生チーム(Bチーム)で臨んだ。Bチームは二戦目で敗退したものの、昭島リーグ相手に終盤までリードを続 け、あわや金星かというゲーム運びで健闘した。Aチームは準決勝まで駒を進め、マイナー大会準優勝チームの八王子リーグと対戦は、延長戦へと縺れ込み、一 打サヨナラという場面もつくったが、一歩及ばずベスト4という結果に終わった。メジャーも全日本選手権を終 えたので、タイミングをを見て5年生はメジャーに上がることになる。

  5年生には不便をかけた。私 は日曜日しかグランドに来ることができず、細かいプレーを教えることが出来なかった。弘中監督も、一時練習に参加できない時期が あった。マイナーで無冠に終わった5年生だが、そういった不利が影響していたことは否めない。スタッフが、今 後考えていかなければならない課題だと思っている。

 去年7月末、昭島リーグとの練習試合で、14 対3のコールド負けからスタートした5年生だが、ひと冬を越え段々たくましくなってき た。”おみやげ(ホームラン)"をもってメジャーに上がれる選手も、熊谷、池野、高橋、川口、桑田、後藤の6人に増えた。マイナー 大会の調布リーグ戦、そして、青信大会の八王子リーグ戦と、敗れはしたが、僅差だ。メ ジャーへの襷は、トップで渡すことはできなかったが、先頭集団から遅れをとることなく、渡すことができたの ではないか。メジャーでの巻き返しに期待する。

2012_0628 柵越えにこだわる 梁取コーチ
  
  武蔵府中リーグマイナーグランドのホームからフェンスまでの距離は、61メートル。旧規格のままだ。数年前、ルール改正があり、距離が伸ばされたが、そ れまではメジャーも61メートルでゲームをやっていたのだ。延長するスペースもなく、そのままにしてあるが、この距離は、マイナーの選手にとっては程よい 距離ではないだろうか。

 今年のチームも、池野、高橋、山村(4年生)、熊谷、桑田、川 口と6人の"おみやげ"保持者を出すことができた。"おみやげ"とは、メジャーへのお土産、即ち、ホームラ ン経験を意味する。毎年5人以上を目標としているが、これで9年連続目標達成となった。

  ホームランは、"お初"が出ると、その日のうちに2本目が出ることが多い。そして、その後、大ブレークする かと思うと、そう上手くはいかない。中には、一年近くご無沙汰した選手もいた。

 一昔 前、誰かが 『45Kgホームラン説』を唱えた。"体重45Kgになれば、ホームランが打てるようになる"、という説 だ。当時は、"うまいことを言う"と感心して聞いていたが、29Kgでホームランを量産するマイナー選手が 出て からは、体重の重い軽いは有利不利はあれど、努力次第で克服出来る範疇だということが分かった。

  ホームランは、ベストスイングの証だ。なるべく多くの選手に経験させてやりたいと思っている。

2012_0602 長い目で見て 梁取コーチ
  
  小学校高学年で、他の子より頭一つ大きい選手がいた。小 学校、中学校時代は、ガンガン打ちまくり、投げる球も強く、行く末恐ろしい野球選手になると誰もが思った。高校も野球部に入り、さぞかし活躍するだろうと 思いきや、使われていない。他の選手がだんだん大きくなり、体格で並ばれ、追い越された時、アドバンテージを失なってしまったのだ。

 逆のパターンもある。身体も小さく、この選手、シ ニアでやって行けるかと心配していたが、何の何の、高校に入ると身長も180センチを越え、140キロ台の 速球を投げるようになった。甲子園出場も果たし、雑誌では注目選手として名があがった。選手がどこで活躍す るかなんて分からない。

 親としては、今、自分の子供が活躍し ていないと気が済まない。子供がレギュラーを取れなくて退団してしまったご家庭もある。親御さんが焦ってい るのだ。今でこそ私も言えるのだが、もっと子供を長い目で見てはいかがか。弘中監督がよく父兄に言う。『叱 るのは監督、コーチがやります。家では、"頑張れ、頑張れ"と応援してやって下さい』と。マイナー時代は、 そのくらいのスタンスで丁度いいのではないか。

 マイナーで活躍する選手は、冒頭のよう な選手になる可能性を含んでいる。選手を磨き、輝かせるのはスタッフの役目だが、リトルリーグ時代が一番輝 いているようじゃ困る。相対的な力に満足するのではなく、絶対的な力をつけ るような、そんな選手への意識づけも必要だと思う。

2012_0426 2012年マイナー大会 梁取コーチ
  
  マイナー大会の準々決勝・準決勝の日は、我々スタッフにとっては、年一度の資格試験受験日のようなものだ。この大会は、決勝に残った2チームだけが、関東 大会行きのチケットを手にすることができる。だから、この日が最も重要なのだ。

 準々決勝の相手は、リトルリーグの代名詞、調布リーグ。出 来れば、関東大会の招待状を戴いてから、お会いしたい相手だったが、早々の対戦となってしまった。先週の試 合では、優勝候補、東京中野リーグを破っての登場だ。

 武蔵府中リーグも調子は悪くない。予選ブロックの2試 合、決勝トーナメント初戦共コールドゲームで制して勝ち上がってきた

  試合は、調布リーグの先攻で始まった。武蔵府中リーグマイナーグランドのマウンドに立つは、背番号『1』熊 谷だ。初回、ランナーを出すも何とか0点に抑えた。その裏、相手先発投手の立ち上がりを攻め、押し出しの四球、山 村の二塁打で、首尾よく3点を先取できた。

 二回からは、調布リーグの投手が代わり、武蔵府中リーグは二・三・ 四回とノーヒットに抑えられ、我慢の試合となったその間、調布リーグがジリジリと攻め寄る。

  3対3ので迎えた五回、武蔵府中リーグの攻 撃は、1番今井から好打順だ。今井が、ここまで抑えられてきた二番手投手から初ヒットを放つと、ワ イルドピッチで進塁。1アウト後、熊谷のショートゴロで三塁進塁を狙う今井が送球エラーを誘い、その間に熊 谷は二塁へ。1アウト二・三塁と勝ち越しのチャンスを広げた。2アウトを取られたが、5番高橋の内野安打で 1点勝ち越しだ。

 最終回、4対3。熊谷の投球数は58でまだ行ける。この回を抑えれば 勝ちなのだが、ここからが難しいのが、マイナーの野球だ。9番に渋くライト前に運ばれ、先頭打者を出すと、 2番3番4番に連続長打を浴びて、6対4と試合をひっくり返されてしまった。

 武蔵府中 リーグ最終回の攻撃は、7番山村からだ。ここまで打ち倦んできた調布リーグ2番手投手の球数は73。あと2 球しか投げれない。山村は内野安打で出塁すると、相手投手は規定投球数に達し交代。まだ試合の行方は分からない。あ と3点。いや、2点でいい。3番の熊谷まで回れば良いことがあるかも知れない。ノーアウトのランナーを出し た。8番横山、ショートゴロでランナーが入れ代わり、1アウト。9番廣岡はライト前に運び、一・二塁。1 番今井の内野ゴロは相手のエラーを誘い、1アウト満塁のチャンスを作る。2番長谷川はピッチャーゴロだった が、これをピッチャーが弾 き、1点をとるも二塁ランナーが刺され、2アウトランナー一・二塁となった。一発長打が出ればサヨナラの場 面で、3番熊 谷に打順が回ってきた。武蔵府中リーグにとってこれ以上ないチャンスだ。1球目、バットを出しかけて止め、 ハーフスイングを取られた。迷いがあるのか。熊谷は2球目をスイングしたが、打球はピッチャーのグラブの中へ吸い込まれていった。一 塁にボールが送られ、武蔵府中リーグの三連覇の夢は途絶えた。

 調布リーグとの対戦は、秋にコールド負け喫っし てか ら、ずっとその背中を見続けてきた。だが、しかしだ、年が明けると、試合毎に点差が縮まってきている。6月 からは『あおしん杯』が始まる。もう一度対戦し、是非良い結果を出したいと思っている。

2012_0325 おませな野球 梁取コーチ
  
 武蔵府中マイナーチームでは、後方のフライは、目を切って追うように教えている。打ち上がった瞬間、ボールの落下地点を推測し、ボールを見ないで落下地 点まで走り、振り向いて捕球する。当然、目を切って追うプレーには、ボールを見失う等のリスクが伴うが、遠くまで追えるという絶対的な利点がある。このプ レーを教えることについてどう考えるか。

 『そんなプレー、低学年に教えてもモノにならない。中 学になってから教えたらいいのでは』と考えるか、 『今、出来なくても構わない。いつか出来るようになれば。そもそも、や らなければ出来るようにならない』と、二様に考えが分 かれるのではないだろうか。武蔵府中マイナーチームは、後者の発想の下、出来るまで繰り返し練習に取り組ん でいる。

 もっとも、この練習に相応しいノックが打てるかも、練習効果を左右するのだが、上手く練習すると、案 外出来るようになるものである。以前、このノックを、小二の選手が上手に捕る様を見たことがある。子供の能力は、我 々が思っ ているより優れている。

 先日の練習試合で、こんなプレーがあった。相手チームの攻撃。1 アウト、 ライナー一塁の場面で、ショートにゴロが飛んだ。ショート長谷川は、捕球し、セカンドベースを踏み、ファー ストへ送球、間一髪間に合いダブルプレーを成 立させた。まあ、リトルではよくあるプレーだが、注目するのは、長谷川がどちらの足でベースを踏んだかだ。長 谷川は、送球時踏み込んだ足、つまり左足でベースを踏んで送球している。右足でベースに触れ送球すると、もう1ステップ必要で、一 塁は間に合わない。そう判断して、左足で踏んで送球したのだ。誰も気づかないファインプレーだった。マイ ナーチー ムはこんなプレーも練習している。

2012_0227 楽しく厳しく 梁取コーチ

  ノックは『捕らせてなんぼ』だと思う。捕れない球は無駄球。捕れないノックは、ノッカーのエラーだ。以前、強いノックをして、選手に半分も捕らせないノッ クを見たことがあるが、どういうコンセプトなのか理解に苦しむ。ノックは身のこなしを覚え、捕球ポイントを覚える反復練習と私は理解する。

 7〜8割型バッティングに時間を費やす武蔵 府中マイナーの練習は、守備練習の時間もその分だけ圧迫される。以前は攻守半々で練習していたのだが、選手 の肘肩の負担を考え、バッティングの割合を大きくした。守備練習が1時 間だけというのも、よくあること。守備練習が少ないのでは、と思われるかも知れないが、実際に見ている人 は、そうは 感じないという。正面のノックから始まり、徐々に左右に振る。最後には、飛びつかなければ捕れない打球だ。 『もう一丁!』の声が途切れると、次のポジションにノックが移ってしまうため、選手は必死になって立ち上が り、ポジションにつき ノックを受けようとする。

            『××、足にきてないか〜?バテてないか確認して来いっ!』

 お調子者の選手が××のところへ駆け寄り、呼吸の乱れを確認しよ うとする。

            『梁取コーチ、××、息をしていませんっ!』

 エラーした選手に、

     『××、ショートはどういうポジションだ〜っ』

     『ヒットをアウトにするポジションで〜すっ』

     『アウトをヒットにしてどうするんだっ!』

 などの掛け合いも、マイナーチーム の名物だ。結構きつい練習も、楽しんでやっているのではないかとスタッフは勝手に思っている。短時間だが、 逆に、こんな練習を2時間3時間はできない。入部したての選手は帰りの車の中で寝 てしまうとも聞く。

 楽しく厳しくが、武蔵府中マイナーチームのモットーだ。

2012_0205 女子選手求む! 梁取コーチ

  リ トルリーグに長年浸っていると、ときどきとんでもないプレーに出くわすことがある。レフト強襲ヒットも見たし、江戸川球場でレフトのネット中段に当てる大 ホームランも目の当たりにした。

 そんな私が、一番びっくらこいたプレーは、4年前に遡る。そ れは、韓国代表チームが親善で武蔵府中リーグのグランドにきたときの事。私も通訳ということで借り出され、ウ グイス嬢のハマちゃんと2人で、アーでもないコーでも ないと、バックネット裏でアナウンスをしていた。事はプレーボール直後に起きた。180cm はあろうかという相手のエース ピッチャーから武蔵府中リーグの先頭打者がホームランを打ったのだ。この選手が女子選手だったものだから、バッ クネット裏が慌ただしくなった。リトルリーグの役員が、

     『あの選手は何いう名前だ。プロフィールをくれ。』

ってなことで、翌月の『ぼくらリトルリーグ』の表紙を飾った。

 以前にも書いたが、私がマ イナーのコーチになってから、女子選手を2人メジャーに送っているが、2人共マイナー時代に複数本のホーム ランを打っている。私もそうだったが、『娘に野球をやらせたいのだが、世界大会優勝するよ うなチームに入れても、どうせついていけない』と思っている親御さんも多いのではないか。そうだとしたら、自 分の反省を含め、非常に残念だ。私は、女子選手を上手に育てることが出来るチームこそ、指導力があるチーム だと思う。

  現在、武蔵府中マイナー・ジュニアに2人の女子選手が所属している。2人共お兄ちゃんがメジャーの選手だ。

  私が3年生の女子選手に、
 『お兄ちゃんが素振りをしていたら、何回やったか数えておくんだぞ。100回やったら、お前は何回やるん だ?』というと、

 『101回です』と答えた。

 『お兄ちゃんより、上手くしてやるからな』という言葉に彼女は目を輝かせる。

                      『女子選手募集』

                    育て上げ た実績あり。

2012_0103 2012年 近況報告 梁取コーチ
 
 年末、5年生と練習試合をした。5年生は昨年春、マイナー東京大会で優勝し、関東大会3位の実績を持つ。 一試合6ホームランを記録したモンスターチームに、3・4年生のチームが挑んだわけだ。5年生もほぼフルメンバーを揃えてくれ、そ の中にはマイナー時代、練習も含め柵越え320本の五味の顔も。マイナーチームも 5年生チームも全員ゲームに出場したので、本当の真剣勝負ではないのだが、なかなか見ごたえのある試合だっ た。マイ ナーチームは熊谷が先発。甘い球はさすがに打たれたが、5年生相手にも十分通用する内容だった。試合は7対6、サヨナラで5年生が 持って行った。

 エースが投げる試合なら、勝ち負けはできる。だが、トーナメントを勝ち上がるにはそ れだけではダメだ。2番手、3番手ピッチャーの育成が武蔵府中マイナーチームの課題か。バッティングも、まだまだ弱い。おみやげ保 持者(柵越え経験者)5人が目標なのだが、まだ池野と高橋の2人しか放り込んでいない。まあ、川口と3年生の山村が放り込むのは 時間の問題だろうが。新しい仲間も加わり、チーム内の争いも激化してきた。

 マイナー大会まであと3ケ月。武蔵府中リーグ3連覇なるか


2011_1103 ショートバウンド 梁取コーチ
 
  『そうか、こうやって捕 ればいいのか!』

 ノックを受けていて、それに気がついたのは中学の時だった。

 『ショートバウンドだ。ショートバウンドを狙えばいいんだ』

 それまで『ショートバウンドで捕りなさい』と指導してくれたコーチはいなかった。 私は、そのとき何かを発明した様な気になった。ショートバウンドは恐い球で、ハーフバウンドは恐くない球だと思っていた。『逆だ、逆なんだ』と遅ればせな がら中学になってから学習したのだった。

 燃えている火を消すには、勇気を出して、火の元に飛び込むことが必要なのだ。

 野球を始めたばかりの子は、ショートバウンドを恐がる。先ずは、その意識を変えなければならない。ショートバウンドはグラブの中でバウンドするから恐く ないこと。ハーフバウンドはイレギュラーの影響を受けやすいこと。だから、なるべく膝の下で捕りなさい。と教える。

  あと1点取られたら負けいう場面で、私は選手達に、『守りに行くな、攻めろ。前 に出ろ、さがるな!』と指示をする。切羽詰まる場面であればあるほど、エラーをするまいと大事に取りに行こうとする。その結果、前に 出れずにエラーに繋がることが多いからだ。指示通り前に出て、例えそれが失敗しても褒めてやればいい。

 『お前 はさがらなかった』と。

2011_1023 武蔵府中の長い冬 梁取コーチ
 
  今年最後の大会である四 年生大会が終わった。予選ブロックを快勝し、一位通過で決勝トーナメントに挑んだものの、二回戦敗退。三位入賞も逃した。

 だが!二回戦の東京中野リーグとの闘いは、武蔵府中リーグが確実に力をつけていることを証明する試合だったと思う。関東大会常連の 東京中野リーグ相手に、熊谷が好投。7回までノーヒットで押さえ、投球制限(75球)がある中、8回2アウトまで投げ切った。守備では、ショート長谷川、 セカンド今井が好守備で熊谷を助けた。結果、1対0で延長の末、負けはしたが、武蔵府中リーグの意地を十分に見せることができた内容だった。そして、今後 クリアーしていかねばならない課題の洗い出しもできた。

 『冬』に入った。これから3月末までの半年間が武蔵府中リーグの冬だ。基本ノック、打ち込みはもちろん、アメリカンノックなど、盛 り沢山のメ ニューが用意されている。ここ2年程は、柔軟運動にも力を入れている。マイナー選手の殆どが、開脚し胸が地面につく。股割や股関節を意識した柔軟にも取り 組んでいる。

 『冬を越えると、武蔵府中リーグは変わる』と、他リーグの方からよくお言葉をいただく。特別な練習は何もやっていない。自らの足元 だけを見ながら、真面目にコツコツやっているだけだ。

 武蔵府中の長い冬に耐え、春には、また、大きな花を咲かせたい。

2011_1012 野球は野球で・・・・・ 梁取コーチ
 
  高校2年の秋、私は野球 部の主将になった。部員9人、女子マネージャー11人という何ともバランスの悪いチームだった。先ず、私がしたこと。それは体育科の先生回りだ。どうして も強いチームを作りたい。体育科の先生であれば、何かいいアドバイスをお持ちではないか、と考えたからだ。

 『野球部の梁取です。野球部を強くしたいので、アドバイスをいただきたく参りました』

 『おぉ、梁取か。よく来たなぁ』

 先生方は、もう酒が入りご機嫌だった。体育教官室は、他の職員室とは離れて建てられていて、ここだけは治外法権なっていた。

 『お前ら、冬の練習で、ボールを使わんと走ってばかりいないか。走っても野球は上手くならんぞ』

 女子バレー部顧問の先生が言った。この先生は、前年、部員6人控え選手無しのバレー部を県の決勝まで連れていった監督だ。その練習 の凄まじいこと。紹介するには人道的問題があるのでここでは省く。

 それはそうだ。走って野球が上手くなるなら、陸上部が一番野球が上手いはずだ。

 『野球は野球で上手くなるもんだよ』

 先生は言った。アドバイスに従い、その冬はなるべくボールに触る時間を長くとるようにした。前年はやらなかったフリー打撃も、ノッ クも手に息をふきかけながらやるようにした。

 『野球は野球で上手くなるもの』

 この発想は、今の武蔵府中マイナーリーグの中でも生きている。例えば、走り込みの代わりに、アメリカンノックだとか、ダッシュの代 わりにノックで左右に振るだとか。筋トレの代わりにバットを多く振るだとか。本来単調な練習をなるべく野球に関連づけて行っている。

 ところで、私のチームを強くしたいという願望は叶ったのか。

 1981年夏。高校野球選手権大会、神奈川予選。私が抽選会で引いた相手は、東海大相模高だった。試合当日、攻守を決めるジャンケ ンのとき、『好きな方をどうぞ』と相模のキャプテンは親切に譲ってくれた。

 結果からいうと、延長11回7対6で負けたのだが、無名校が、強豪校に噛み付いたものだから、当時、スポーツ紙にも取り上げられ、 ちょっとした話題にもなった。ちなみに、この年、東海大相模高は決勝で横浜高に敗れ準優勝。甲子園では、先日、武蔵府中リトルに来てくれた 工藤公康投手が活躍した年のことだ。

 『野球は野球で上手くなるもの』

 私が野球を指導する上で、キーワードとなっている。

2011_0925 選手の起用方 梁取コーチ
 
  私が小学5年生だった頃 の話だ。住んでいた町内で少年野球チームが結成されることなった。当然のように仲間にいれてもらったわけだが、そこで与えられたポジションはレフト。理由 は『梁取君は肩がいいからね』だ。そして、当時、花形ポジションのサードには、ちゃっかり一学年下のコーチの息子が。私はずるいと思った。

 武蔵府中マイナーリーグのメンバーの決め方は、『実力主義』だ。今日入部して、明日からレギュラー選手、などということも、当然有 り。レギュラーには学年も関係ない。事実、過去には4年生がいる中、2年生でレギュラーを取った選手もいる。まあ、実力主義とはいえ、例外は ある。『頑張っている選手にはチャンスを与える』くらいのことはあってもいいだろう。

 弘中監督も私も、子供はリーグをとうに卒団していて、選手の起用について、何のしがらみもない。そして、お父さんコーチは、選手の 起用にはノータッチがマイナーの暗黙のしきたりとなっている。

 我々スタッフは、選手が20人いれば、ひとりの選手を1/20で見ている。親御さんは、自分の子供を1/1で見ているので、その査 定に食い違いがでても不思議はないが、どちらの目がフェアな目か、考えてみれば簡単に解答はでるはずだ。そこのところはご理解いただきたい。

 純粋に、勝つためにメンバーを組めば、自然とフェアな人選ができるものと信じる。スポーツは何事においても、公平性が保たれていな ければ面白くない。

2011_0911 西東京大会を終えて 梁取コーチ
 
  8月、5年生がメジャー に合流した。去年の今頃は、『このチーム、どうなっちゃうの?』と頭を抱えたものだが、蓋を開けてみれば、マイナー大会連覇を果たし、1番バッターから6 番バッターまで、どこからホームランが飛び出してもおかしくないモンスターチームが出来上がっていた。バッティングだけが目立っていたが、守備の方も、見 る人が見ればそれ相当の高い評価いただけるであろう。今後の 活躍に注目だ。

 5年生がメジャーにあがり、4年生がマイナーチームのメインになった。練習する間もなく、西東京大会が始まった。一回戦、二回戦は 勝ったものの、準決勝の調布リーグ戦は、屈辱のコールド負け。辛うじて3位だけは確保したが、何とも不甲斐ない結果に終わった。

 私達スタッフは、本能的に勝ちたいと思う気持ちは否定しないが、優秀な選手を集め勝つことには興味はない。武蔵府中リーグでやりた いと思う選手が集まり、鍛え、その伸び幅がどれだけあるかに興味があるのだ。結果はそれについてくるものだと思っている。

 この結果を記憶していて欲しい。もうすぐ始まる四年生大会には間に合わないだろうが、春には必ずや結果を出したいと思っているし、 出せるものと信じている。

2011_0725 続きはドリームチームで 梁取コーチ
 
  高速道路を降り、ひた ちなかリーググランドへ向かった。所々で瓦が割れ、屋根にビニールシートがかけられた家を見かけた。走る車がバウンドする。これも地割れの影響か。開会式 が始まると、ひたちなかリーグのスタッフと隣りあわせになった。このグランドも地割れがあ り、練習日じゃなかったのは不幸中の幸いだった、と話てくれた。ここにも震災の爪痕が・・・。

 東京第一代表の武蔵府中リーグは、2回戦が初戦となる。対戦相手は、越谷リーグ。3年前、関東大会の決勝であたり負け。昨年も同様 に決勝であたり負けている。『3度目の正直』か『2度あることは3度ある』か。いずれにせよ戦いづらい相手であることに間違いない。

 越谷リーグ先攻で試合は始まった。武蔵府中リーグの先発は平澤。初回、3つの死四球と二塁打で3点を先行されるも、想定内のこと。 3回、簡単にツーアウ トを取るが、そこから、2点を入れられ、5対0と大きく離されてしまう。3回裏、ワンアウト後、2番岡田がバンドヒットで出塁すると、五味が四球を選び、 一・二塁とチャンスを広げた。ここで打席が回ってきたのは、4番土田。土田の一撃はセンターを破り、先ずは2点を返す。続く5番平澤もセンターに運び、土 田が還り、この回3点を奪い、5対3の2点ビハインドで後半戦へと望みを繋いだ。

 5回裏、3番五味が敵失で出塁すると、4番土田がライト前へ弾き返し2人で1を返した。5番平澤が出塁し、チャンスが続く。ツーア ウトとなるが、一・三塁となおも攻めたてる。7番小野(輝)がライト前に弾き返し、二塁から平澤が還り同点。代打戸田のライト前ヒットで逆転だ。

 1点リードで最終回を迎えた。3回途中からマウンドに立つエース土田は、出鼻に二塁打を浴びたものの、その後は安定したピッチング を続けてい る。最終回、1点リードで迎えるのは嫌なものだ。先頭打者に四球を与えようものなら、もう負けの雰囲気が漂う。エース土田は、このような場面を何度となく 経験してきた。ここは、落ち着いたピッチングで3人をきっちり押さえ、逆転勝ちで初戦を突破した。


 翌日準決勝の相手は、地元ひたちなかリーグだ。先攻をとった武蔵府中リーグが初回から攻める。1番水島が、い きなり、先頭打者ランニングホームラン。続 く岡田が三塁打。3番五味もセンター前ヒット。ワンアウトを取られるも、5番平澤がレフトにはじき返し、これが三塁打となり、3点目。その平澤もワイルド ピッチで還り、4点を先取する。

 このまま行くのかと思いきや、その裏エラー絡みで3点を取られ、貯金ができない。徐々に相手ピッチャーも立ち直り、4対3の1点 リードで後半 へ。4回、小野(輝)ら下位打線がつくったチャンスを、1番水島の長打で還し、6対3とするも、その裏、2点を取られ6対5と、なかなか突き放せない。

 6対5の1点リードで最終回の裏を迎えた。この回先頭の8番打者にヒットを許し、9番バッターに送られ、ワンアウト二塁。続く打者 に。1−2から三塁打を打たれ、同点とされ、尚も三塁にサヨナラのランナーが残る。武蔵府中リーグは、この大会初めて、前進守備をひいた。水島の投球数は 71球。75球で交代なので、あと一人、よくて二人しか投げられない。2番打者に投じた3球目がワンバ ウンドとなり、捕手が逸らした。ランナーはホームに滑り込み、審判の判定はセーフ。ゲームは終わった。

 武蔵府中リーグは、東京第一代表として、自信を持って臨んだ大会だったが、準決勝で敗れる結果となった。調布リーグと"頂点で会お う"と約束し たが、約束を果たせなかった。でも、去年に引き続き、良いチームだったと思う。もうすぐ、5年生はメジャーに上がる。現在の6年生も、マイナー東京大会優 勝、関東大会準優勝している。それに、マイナー東京大会優勝、関東大会3位のチームが加わるわけなので、まさに、"ドリームチーム"が出来上がる。関東大 会優勝は果たせなかったが、メジャーにはもっと大きな大会がある。気を落とさず前を向いて、ドリームチームでもう一度チャレンジして欲しい。

2011_0711 おみやげ 梁取コーチ
 
  今年は、"おみやげ"を 持っている選手が8人となった。"おみやげ"とは、オールスターへのおみやげ。マイナーでのホームラン経験を意味する。今年の特長は、何しろホームランが でかい。中でも、あおしん大会で竹尾が放ったホームランは新規格で設営したグランドを越えていった。『バットが割れた』という、スポーツ店泣かせの話題 が、マイナーからちょくちょくあがるのも、異常事態だ。

 練習を含めて、選手達は何本ホームランを打ったか勘定をしている。五味の270本は、武蔵府中マイナーリーグ歴代で一番多い。五 味、土田、竹 尾、水島、西野は芯をくえば、旧規格(61m)のグランドであれば軽く越えてゆく。戸田、平澤もおみやげ保持者だ。そして、関東大会を来週に控えた日曜 日、岡田に待望の一発が飛び出て、8人目のおみやげ保持者となった。この8人というのもマイナーレベルでは、たぶん他チームにも例がないだろう。

 一年前、あんなに弱っちいと思っていたチームがたくましくなってきた。さあ、関東大会でひと暴れするぞっ。
 
2011_0530 キーワードを探せ 梁取コーチ
 
  男の子は爪を噛むのが癖 だった。両親はその癖を治そうとして、叱りもしたし、諭したりしたが、一向にその癖は治る気配がない。或る時、学校の先生に「× ×君、爪なんか噛んでいると女の子にモテナイよ」と言われると、それ以来、 爪を噛むことをやめたそうだ。そう、この子にとっては「女の子にモテナイ」がキーワードだったのだ。

 球を捕球するのが上手な選手と下手な選手の違いは、バウンドのどこを狙っているかの違いだ。バウンドが跳ね上がった直後、つまり、 ショートバウンドはイレギュラーの影響を最も受けにくい。バウンドした直後には、僅かなイレギュラーだったものが、1メートル後ろで取 ると大きくイレギュラーの影響を受けるということ。理屈では、常に小さなバウンドを狙っていれば、エラーをしないという事になるのだが、なかなかそうはい かないのが野球。特に、硬式野球から始めた選手は、バウンドに対して無頓着なような気が する。硬式はバウンドしないため、グローブを下にさげておけば捕れてしまうが、軟式はそうはいかない。打球が"ボヨンボヨン"と跳ねてくるから、積極的に ショートバウンドを狙っていなければ捕球できない。

 私は、「2バウンド目をショートバウンドで捕球せよ」という指示でノックすることがある。小さなバウンドで捕ることを意識させる練 習だ。これをジュニアでやった時のこと。ジュニアの選手は、なかなか上手くできない。私は言葉を代えてみた。
       
              「ひざの下で捕ってごらん」

 というと、不思議な事に、みんなが捕り出した。「ひざの下で捕れ!」がキーワードだった。時々、このような発見をするのだが、忘れ ないようにストックするようにしている。

2011_0529 「やる」は「やられない」の発想
梁取コーチ
 
 2011年5月1日、マイナー大会決勝、武蔵府中リーグ対調布リーグの5回表にそのプレーは起きた。先のダッグアウトにもチラッと書いたが、まずは3番 五味がレフトを破る二塁打で出塁する。続く4番土田の痛烈なセンターライナーで五味がタッチアップを敢行、三塁を奪う。普通、あれだけ痛烈な当たりだと、 飛び出してしまう場合が多いのだが、よく戻った。五味は昨年度からレギュラーででているので、練習試合も含め、通算150試合くらいの出場している。経験 がものを言ったプレーだ。

 話はそれで終わらない。次にどういうプレーが起きたか。相手チームは二塁にボールを転送し、"リタッチが早い"とアピールする。そ の時だ、隙が 生まれたのは。五味は本塁へスタートを切り、ホームを駆け抜け、貴重な1点を奪った。一瞬場内は何が起こったかと、唖然としていた。

 実はこれ、武蔵府中リーグでは、よく練習しているプレーなのだ。アピールプレーは基本的に、インプレーのときにしかできない。「タ イムがかかっているものだと思い、不用意に二塁にボールが転送されるから、そこに隙があったらホームを狙いなさい」 と選手に教えている。

 この教えには、2つの効果がある。「やる」という効果と、「やられない」という効果だ。当然、狙っている選手は、そこに隙が出来る ことを知っているわけ だから、やられない。もっとも、こういった場合、武蔵府中リーグの選手には、ボールを二塁に転送せず、三塁に進塁してきたランナーにタッチして、「このラ ンナーのリタッチが早い」と三塁塁審にアピールするよう教えている。

 面白い事に気がついた。このプレーを毎年繰り返し教えているのだが、よく理解できないのか、聞き流す選手と、あたかも宝物を貰った がごとく「このプレーを絶対やってみたい」と目を輝かせる選手がいることだ。少なくとも、そこに隙ができ、インプレー中であること、ランナーにタッチして アピールできることは覚えていて欲しい。野球人生の中で、そう何度もないだろうが、役に立つこともあるだろう。

 「やる」ということは、「やられない」という反面を持っている。不用意なバッテリーには、練習試合でアウトになってもいいから、 ホームスチールをやらせればいい。そうすれば、ホームスチールを警戒するようになる。
 
2011_0504 マイナー大会連覇 梁取コーチ

  待てよ。

 公式戦で調布リーグに最後に勝ったのは何時だっけ?
昨年は勝っていない。一昨年も勝っていない。あっ、3年前だ。3年前のマイナー大会準決勝。確かあの日は、ジュニアの水嶋監督の誕生日。息子の力弥が、 オールスターのフェンスを直撃する特大満塁ホームランで関東大会出場を決めた試合以来、勝っていない!あれから、何連敗しているんだろう。練習試合では勝 ち負けしているものの、公式戦は負け続けていたのだ。思い出したっ!これはいかん。

 今年のマイナー大会もドラマがあった。予選ブロック2試合は快勝し、第一代表で決勝トーナメント出場。初戦は6ホームランが飛び出 し、32点を奪う猛攻 で勝利したが、準々決勝の町田リーグ戦は、延長8回まで縺れ、辛うじて勝った。町リーグは、エースピッチャー2枚を武蔵府中リーグ戦に当て、この試合に 賭ける執念を感じた。どちらが勝ってもおかしくないゲームだった。準決勝をコールドで制し、関東大会出場を決め、決勝戦は調布リーグと戦う。

 2011年5月1日。ここはリトルリーグの聖地、調布リーグオールスターグランド。武蔵府中リーグは、オールスターのメンバーも応 援に駆け付け てくれた。武蔵府中リーグのマウンドに立つは、昨年の秋、四年生大会の決勝で、調布リーグに敗れはしたものの7回まで投げ切り完投 した、背番号「1」を背負う土田だ。

 初回、ワンアウトからランナーをだすも、3番打者をショートゴロに打ちとり、6−4−3の鮮やかなダブルプレーで切り抜ける。出足 は好調だ。初 回、両者得点はなく、試合は2回表に動いた。ワンアウト後、5番・6番の連続ヒットで1点を取られ、なおも、攻めたてられたが、こ こを最小失点に抑えたのは大きい。

 武蔵府中リーグにも3回表チャンスが訪れた。2番岡田がデットボールで、ノーアウトのランナーを送る。3番五味、セカンドゴロでラ ンナーが入れ 替わり、ワンアウト一塁。4番土田、5番戸田の連続二塁打で逆転。ツーアウトを取られるが、ここで登場するのは、ワン・ツー・スリーの元メンバー小野 (輝)だ。2球目をフルスイングし、三遊間を痛烈な打球で破り、3点目を追加した。

 エース土田は、その後、3回・4回・5回と、調布リーグをノーヒットに抑え、調子は良さそうだ。5回表、3番五味がレフトを破る二 塁打で出塁。 続く4番土田が、センターに痛烈なライナーを放つと、五味がタッチアップで三塁へ進塁してきた。五味と三塁コーチの私と目が合う。考えていることは同じと 確信した。「行け!」と目で合図した。調布リーグがリタッチの確認で二塁にボールを送球した瞬間、五味はホームへスタート切った。一瞬、何が起こったかわ からないうちに五味は本塁を駆け抜け、貴重な4点目を上げた。これぞ武蔵府中リーグの野球だ。

 6回表、4対1の3点リードで最後の守りについた。点はとられてもいい。あと3つアウトをとることに専念すればいい。1点は返され たものの、最後のバッターに対し、土田が投げた74球目をピッチャーゴロに打ち取りマイナー大会連覇だ。

 表彰式で優勝チームは代表者を3人出すことになっている。キャプテン、副キャプテンは決まっているが、あとひとりを、五味と土田に 決めさせた。選ばれたのは、小野(輝)だった。

2011_0421 『ワン・ツー・スリー』とは呼ばせない 梁取コーチ
               
  マイナー大会決勝トーナメント初戦、武蔵府中リーグは、一試合6ホームラン(1ランニングホームランを含む)という、とんでもない記録を作ってしまった。 一試合3ホームランというのは、武蔵府中リーグも何度か記録しているが、6ホームランにはスタッフも驚いた。オールスターの試合でも、なかなかお目にかか れない。しかもだ、驚くなかれ、攻撃したのは、2イニングだけだ。マイナーでは、今後、破られない記録だと思うが、唯一、破る可能性があるとすれば、自ら が更新するしかないだろう。

 今日、書きたいことは他にある。

 昨年夏から、新チームが始動した。関東大会準優勝した、前チームと比べると、当然のことだが、えらく見劣りがした。特に下位打線が 弱っちかっ た。消極的なバッティングが多く、7番、8番、9番に打順が廻ってくると、次の回、先頭打者からの攻撃に期待したものだ。7・8・9番に付けたユニット名 が『ワン・ツー・スリー・トリオ』。『ワン・ツー・スリー』は、ワンアウト、ツーアウト、スリーアウトを意味する。そのワン・ツー・スリーが、この日、大 爆発した。32得点の何と11点を3人で叩き出したのだ。

 二回、2アウトを取られた後の攻撃が止まらない。7番小野(輝)がセンター前に弾き返すと、8番木南は、初球を叩きセンターにあわ やホームラン かと思わせるエンタイトルツーベースを放つ。続く9番の小野(凱)も、初球をフルスウィングし、レフトオーバーの二塁打だ。左打者の小野(凱)が逆方向へ 打ったものだから、一瞬誰が打ったのかと確認したくらいだ。下位打線が当たってきた。

 もう、『ワン・ツー・スリー』とは呼ばせない。

2011_0327 記憶に残る選手達 梁取コーチ
               
  今、春の選抜高校野球大会が行われているが、武蔵府 中リトル卒団の選手も二人出場している。日大三高の横尾選手と東海大相模の菅野選手。昨年夏、女子高校野球大会で優勝した、駒沢女子の小野澤選手も同期 だ。指導者にとって、卒団生の活躍は、これほど嬉しいことはない。この年のチームには特に思い入れが深い。

 何しろ、よく泣いた。コーチ就任二年目の私は、がむしゃらになって、選手達に野球を教えた。そして、よく選手を叱った。当時の父兄 が、今の私の 指導を見ると、『梁取さん、丸くなったね』と言われる。指導の仕方の良し悪しは別として、一生懸命さは伝わるものなのか、選手達も真剣だった。勝ち負けに もこだわりを持った。

 西東京大会で負けたと言っては泣き、マイナー大会決勝で最終回、ツーアウトから5点差をひっくり返しての優勝に泣いた。そして、関 東大会。当時は、川口 リーグが頭一つ抜けていた。『打倒、川口リーグ』を掲げ二宮大磯に乗り込んだ。順当に勝ち上がれば、決勝で川口リーグに当たる。いけるものだと信じて いた。だが初戦で、呆気なく敗退。また、選手達は泣いた。

 私はかつて、これ程泣いた子供を見たことがなかった。嗚咽にむせている選手を見て、応援に駆け付けてくれた前橋総監督が驚いて私に 聞いた。

            『マイナーの選手は、どうしてこんなに泣くんだ?』

            『総監、本当は私が泣きたいですよ』

総監督は『そうか、そうか』と笑ってくれた。

2011_0321  ジュニアの指導方針 梁取コーチ
               
  もう一昔前の話になる。

 「梁取さん、水嶋さんの車に乗って、グランドまでxx取ってきて下さい」
と、シニアの小泉監督から頼まれた。何かリーグのイベントの時だと記憶する。挨拶をして、私は車に乗った。言葉は丁寧なのだが、職人特有の語り口で話す水 嶋さん。横目でそっと見ると、スキンヘッドで何だか怖そうな人だ。

 当時、水嶋さんの息子はシニアの中心選手 で、私の息子は入部したてのペーペー。それだけでも恐れ入っているのに、一挙に私の緊張度は増した。まるで就職 試験の面接の様に、背筋をピンと伸ばし、前方一点だけを見て、助手席に乗っていた。もしかしたら、息も止めていたかも知れない。ジュニアの水嶋監督との出 会いだ。

 それから数年後、互いにマイナーのコーチとして、ご一緒させてもらうことになる。その頃、武蔵府中リーグにはジュニアチームという のは存在しなかった。 1年生から入部しても、硬球で練習していた。ティーボールの試合がある時は、一日前の昼休みだけ、3年生以下を集めてやっつけ練習をするのみだった。

 年を追うごとに、ティーボールも盛んになり、関東大会まで開催されるようになる。武蔵府中リーグも、マイナーとジュニアを分けることとなり、水嶋コーチ がジュニアの監督に就任した。
 
 ジュニアの指導者には頭が下がる。ジュニアは出来ることが少なく、練習のバリエーションも、そう多くない。選手を飽きさせず練習させることはそう容易な ことではない。指導者にも根気がいる作業で、リーグで一番大変なセクションだと思う。

 ジュニアの試合はティーボールで行う。硬球を使わず、当っても怪我をしないボールを使用する。ピッチャーは投球せず投げるふりをし て、バッターはティースタンドに置いてあるボールを打つ。ティーボールでは、バッターに飛距離を出させるために、振り上げて打たせる作戦をよく使う。所謂 "ティーボール打ち"。

 水嶋監督はジュニアの選手に"ティー打ち"を指導しない。理由は、マイナーに上がって修正するのが大変だということを知っているからだ。ティーボールの 強豪チームがマイナーに上がり、打ち方を矯正する中、武蔵府中マイナーチームではその作業が省かれる。

 ジュニアの成績にこだわり、基本から外れたバッティングを教えることは本末転倒なのではないか。水嶋監督は、選手の先々のことを考えクレバーな指導して いると思う。

 ある時、水嶋監督が言った。

             「そりゃ、俺だって勝ちたいっすよ」

2011_0218  バッピがバッターを育てる 梁取コーチ
               
  武蔵府中リーグにはバッピ(バッティングピッチャー)の達人がいた。ご自身は会社を定年でリタイヤされたとのことなので、相当なお歳なのだが、投げ始めた ら、延々4時間投げ続けたのを見たことがある。実はこの方、社会人でご活躍され、一時は全日本の四番バッターを務めたこともあるというツワモノなのだ。

 達人曰く、バッピの球は落ちてはいけない。曲ってもいけない。手をバッターから見えるように振り、縦回転の綺麗な球を抛らなければいけない。ましてや、 バッターが驚くような投球があってはならないそうだ。

 達人が左利きというのも良かった。左ピッチャーの練習はあまり出来ないものだ。左打者が多い昨今、リーグのバッピに左がいるというのは、実に好都合だっ た。実際、武蔵府中リーグの選手の中で、左投手を苦にしていると見受けられた選手はいない。

 達人はよく打たせてくれた。なかなか打てない打者に言った、「眼をツブって振れ! そこに、俺が当ててやるから」という冗談も、まんざら冗談でもないと周囲は思った。ホームランの感触は手に残る。それが自信となり勇気となる。達人に勇気 づけられ、マイナーを巣立った選手達が、今現在、何人も、野球の強豪校で活躍しているということを付け加えておく。

 達人を引き継ぐようなタイミングで、コーチに就任した小野コーチも、達人に負けず劣らず綺麗な球を抛る。野球経験豊富で、ピッ チャーをしていた 小野コーチも、これまたラッキーなことにサウスポーなのだ。武蔵府中リーグの選手達は、小野コーチが投球が好物だ。95km位はあろうか、相当速い球で練 習をつけてくれるのだが、これを選手達はよく打ち返す。抜群の制球力と、真っ直ぐな球筋が打ちやすいのだろう、気持ちよく打っているようだ。

 先の「熱血・・」で、武蔵府中リーグマイナーチームは、バッティング練習に多くの時間を費やすことは書いた。練習量も多いが、質の 点も、ちょっと自慢したい。

2011_0120 忘れ物を取りに行こう! 梁取コーチ
               
  武蔵府中リーグの中でも、意外と知らない人も多いので書く。

 少し古い話で恐縮だが、2005年9月10日公開の映画「タッチ」で、主人公の上杉達也と和也が小中学生だったころ、武蔵府中リー グに所属して いたという設定であることをご存じか。映画の随所に、武蔵府中リーグのユニフォームを着た達也と和也が登場するので、DVDでも借りて、是非見て欲しい。

 比較的新しいものでは、2010年5月16日公開「僕たちのプレーボール」にも、武蔵府中リーグの選手が出演しているので、まだ DVDは出ていないが、機会があればこれも見て欲しい。

 話は全く変わるが、年も明け、1月8日から武蔵府中リーグの練習が始まった。マイナー選手にとって、4月初旬から始まるマイナー大 会は、唯一、 関東大会までつながる大切な大会だ。このマイナー大会を取るために、一年間練習してきたと言っても過言ではない。去年は、29チームの参加の中『優勝』。 関東大会に出場して『準優勝』と、申し分ない成績を収めることができた。ただ、武蔵府中リーグマイナーチームは、過去、関東大会優勝をいまだ勝ち取ったこ とがないのだ。

 今回のマイナーチーム結成当時は、どうかと思っていたが、めきめきと力をつけてきた。ホームランも、五味・竹尾・水島・土田と、4 人が放り込め るようになった。この時期で4人は上出来だ。経験上「ホームラン選手5人」が関東大会出場スペックだと思っている。他にもフェンス近くまで飛ばす選手がい るので、土俵には上がったか。

 2000年、オールスターチームは世界大会3位といった成績を収めた。3年後、『忘れ物を取りに行こう!』という、キャッチフレー ズを掲げ、みごと世界大会で優勝を遂げた。

 マイナーチームも、忘れ物を取りに行かねばならない。

           『忘れ物を取りに行こう!』


2010_1220 柔軟のすすめ 梁取コーチ
               
 武蔵府中のマイナーの選手は、入部して間もない選手を除き、開脚しての前屈で全員胸がつく。この様子を見ると、他リーーグスタッフの眼が真丸くなる。

    「いやー、うちの選手たちは体の硬い子が多くて・・・」

 と言うのだが、府中に住んでいる子ばかり体が柔らかい、という理由はない。 ちょっと出しゃばって、他リーグの選手を拝借する。

    「この子は特に硬い子で・・・・」

 とコーチは解説するが、私は、選手の背中を押してみると、だいたいどのくらい出来るか見当がつく。硬くない選手も指導者は硬いと 思っていることも多い。

    「この選手、硬くないですよ」

  背中を押して行く。ちょっとしたコツがあって開脚している選手の背中のベルト部分を少し持ち上げると、前屈し 易くなるのだ。

 選手は必死になって手で突っ張り棒をする。

    「なんだ、この手は。離せ!」

 また、ベルトを持ち上げ、

    「顔を上げて、息を吐いて、ゆっくり潰れていけ!」

 一息入れ、ベルトを持ち上げる。ゆっくり背中を押す。

    「痛ててて〜、」 と選手。

    「痛くない、気のせいだ!ゆっくり潰れていけ!」 と私。

 徐々に前屈していく選手。

    「ほら、ついた!」

 出来る選手はその日のうちに胸がついてしまう。このような選手が、各リーグ数名はいる。

 柔軟のことだけではないのだが、選手は「自分はここまで」という、突っ張り棒をしていることが多い。それを外してやることもスタッ フの役割ではないだろうか。

2010_1202 フルスウィング 府中! 梁取コーチ

  よく他リーグのスタッフか ら、「武蔵府中さんの選手たちは振りがいい」と、お褒めの言葉を頂く。主に守備を担当するコーチとしては、守備の方を褒めて頂きたいのだが、どうやら打撃 の方が目につくらしい。
 
            「FUCHU の "FU" は "FULL SWING" の "FU" だ」
 と教え、試合では、

            「3つ思い切り振って、三振して、堂々と帰ってこい!」
 と指示が飛ぶ。

 練習では、カーブマシン、手投げ、ストレートマシンの3箇所ゲージを作り、バッティング練習をする。ひとり100球程度打つことに なろうか。そのあと、守備をつけての「1本打ち」。これでだいたい午前の練習が終了する。午後になっても、試合形式のバッティングと、練習時間の7割型 バッティングに費やす。

 武蔵府中リーグは、7年連続で、5人以上のホームランバッターを輩出している。フェンスまで61m、120cmの柵を越した経験が ある選手が毎年5人以上メンバーにいるということだ。この中には、女子選手2名を含むことも付け加えておく。

 私の知る限りでは、マイナーの女子選手でホームランを打った選手は、武蔵府中リーグの2名の他はいない。

 今年も、五味、竹尾、水島の3名がフェンス越えを経験している。「フェン直(フェンス直撃)」「エンツー」までいく選手が何人かい るので、今シーズンもお約束の5人はクリアーできるものと思っている。

                   フルスイングだ 武蔵府中 ! 

2010_1107 年 間試合数は? 梁取コーチ

  問題:去年1年間、武蔵府 中リーグマイナーチームは、公式戦、練習試合あわせて何試合戦ったか?



 答え:110試合

対戦成績は、2009-2010年の試合結果を見てほしい。

 武蔵府中リーグマイナーチームは、土曜日練習、日曜日試合というスケジュールで年間を通す。幸い、我がチームはグランドにも恵まれ ている為、練習試合の申し込みも多い。

 リトルリーグの練習試合は、大概一日3試合組む。中でもガチンコ勝負の第一試合が重要だ。両チームともベストメンバーで挑む。第二 試合は、一学 年下の選手を中心に、入部して間もない選手、第一試合に出れなかった選手が出場する。第三試合は、レギュラー陣でも、第一試合とは少しメンバーを代えてみ ることが多い。余程、硬式ボールが危ない選手以外は試合に出れるということだ。

 ここで一番大変なのは、一学年下でレギュラーを取った選手。三試合とも出場することになる。今いるメンバーでは、キャプテンの五味 が一学年上がいるときからレギュラーだったので、それに該当する。去年1シーズンで、100試合くらいは出場しているのではないか。

 武蔵府中リーグの選手は、数多くの試合経験を積むことできるのだ。そんな訳だから、少々の腕自慢の選手でも、入部してすぐに4番を 打つような選手は、過去にはいないこともないが、滅多にはない。

 しかし、練習不足で実力を発揮出来なかった選手は、リトルリーグに入り、数か月練習すると、驚くほど上手になり、上位打線打ち、活 躍するということはよくある話だ。


    「もっと早く入部すればよかった!」

 入部して、数か月たった選手や、その親御さんの口からよく聞く言葉。

 そして、

    「何で、もっと早く入部してこなかったんだ!」

 スタッフがよく言う言葉だ。

2010_1018   ノックに思う 梁取コーチ

  ある日、体験入部で来てい たお父さんが守備練習を見ていた。

    『こんなに厳しい練習をしている中、選手達が笑っている!』

とびっくり。左右に振られ、何度も飛びついては、『もう一丁っ』とノックを受けている選手を見てだ。

 三塁コーチャーズボックスに置いてある、ボールを集める為のオイル缶に何度もボールが当たり、都度、三塁手が飛びつく。

    『監督は、オイル缶を狙ってノックしているんですよ』

と解説すると、そのノックの精度にまた驚く。もっとも、こんなノックばかりしているわけではない。正面のノックが基本だ。

 上手なノックには二つの要素があると思う。『思想』と『技術』だ。『ここに打って、こういうミスをするだろうから、教えよう』だと か、『外野後方のフライ を数打って、守備範囲を広げよう』だとか、的を得た目的がなくてはならない。ただ漠然とノックしていてはダメだと言うことだ。もちろん、狙ったところに打 てなければ、話が始まらない。概して、毎年好成績をあげているチームの指導者はノックが上手だ。

 昼休み、弘中監督が選手を集め、半分遊びでホームランを取る練習をしている。選手の中には、 "ここに打て" と言わんばかりに、 ポールに捕ま りフェンスの上に立って、ボールをリクエストするお調子者もいる。40mの距離で畳一帖程の的だが、5本に1本は取らせるのではないか。こんな遊びも選手 達は嬉しい。

2010_1013   2010年 四年生大会準優勝 梁取コーチ

  マイナー大会優勝。関東大会準決勝と5年生は頑張ってくれた。5年生はオールスターに上がり、8月からは4年生中心の新メンバーで戦う。一試合3本もホー ムランが飛び出す前チームと比べると、えらく弱っちいチームに思えてしょうがないが、よくよく考えてみれば、毎年そう思うような気がする。

 9月から始まった西東京大会は、準決勝で町田リーグに破れるも、三位決定戦で東大和リーグに勝利しかろうじてメダルだけは確保し た。

 翌週から四年生大会が始まった。ブロック戦を2勝し予選リーグは一位通過。本戦一回戦秋川リーグ、二回戦東京城北リーグ、準決勝の 東京日野リーグにはサヨナラ勝ちし、あれよとばかりに決勝まで上がってきてしまった。

 決勝戦当日、バッティング練習では、キャプテン卓馬が柵越え4本、四番竹尾が1本と、上々の仕上がりだ。弱っちいと思っていた選手 たちもだんだん力をつけてきた。決勝の相手は、昨年の覇者調布リーグだが、もしかしてがあるかもしれない。

 調布リーグオールスターグランド。決勝戦は調布リーグ先攻で始まった。前半戦は両チーム共、チャンスを作るが得点にはつながらな い。三回裏、水島のヒットで先制点が入ったが、責めきれず、1点止ま り。それにしても、ピッチャー土田の調子が良すぎる。各イニング10球ペースで、五回を終わり、投球数は45球。最終回まできてしまった。

 1対0。この回 を抑え切れば優勝だ。後半になって、オールスターの選手も応援に駆け付けてくれたのは嬉しい。2アウト、ランナー三塁となり、ここで痛恨のワイルドピッチ で同点とさ れてしまう。打者を打ち取っただけに悔やまれる。

 最終回裏、武蔵府中リーグの攻撃は四番の竹尾からだ。2ー3からの6球目、竹尾のバットはボールの芯を捉えた。ボールは右中間へ。 竹尾は二塁を狙う。ボールが返ってきた。際どいっ。審判の判定は・・・・・

                『アウトっ!』。

 1アウトをとられた後も、まだ武蔵府中リーグは責める。五番戸田がライト前へ。六番平澤がセンターへのツーベース。1アウト二・三 塁となおも王者調布リーグを責めたてる。ふと、気がつくと自分の指先がジーンと痺れている。

                『あっ、過呼吸だ!』

 自分も極度に興奮しているようだ。

 後続を断たれ試合は延長戦へもつれこんだ。土田の投球数は55球。制限投球数は75球。マイナーの試合で延長までピッチャーがもつ ことは稀だが、土田は この回もマウンドに立つ。連続二塁打を浴びて1点を失い、内野ゴロでさらに1点を追加されたが、初回と変わらないピッチングは立派だ。土田は七回を投げ 切った。

 2点ビハインドで迎えた七回の裏は、九番からの攻撃。上位に回る打順だが、三者凡退で、今ひとつのところで優勝を逃してしまった。

 だが、昨年度からBチームとして大会に参戦し健闘してきた調布リーグと、結果こそ負けたが対等かそれ以上の試合が出来たことは大き な収穫だと思う。来春のマイナー大会に向けて微かな手応えを感じた。

 試合後は、サッサと練習を切り上げ、選手たちは予約していた焼肉屋へ直行。祝勝会が残念会となったが、楽しみは春にとっておこう。

2010_0812  関 東大会準優勝 梁取コーチ
 
 東京:29リーグ、北関東:21リーグ、神奈川:18リーグ、東関東:16リーグ、計84リーグの頂点を決める関東大会の決勝は、2年前と同一カード、 越谷リーグ対武蔵府中リーグの対戦となった。その時は、12対3の完敗。武蔵府中リーグ、リベンジに燃え戦ったが、6対3でまたもや敗れ、準優勝となっ た。

 しかし、6対2で迎えた、最終回の攻撃は見どころがあった。1点を追加し6対3。そして、2アウト満塁と武蔵府中リーグは詰め寄 る。バッターは9番高橋だ。
 
        「小泉まで回せ!!」

 次のバッター小泉は、準決勝の平塚リーグ戦では、先頭打者初球ホームランを放つなど、今大会大活躍の選手だ。普段は、3番を打つ選 手だが、小 渕、藤井などが長いのを狙えるようになってきたので、ここのところ1番に据えている。"小泉まで回れば"、武蔵府中リーグの皆が願った。

 高橋にとって、相当プレッシャーのかかる打席となった。高橋は初球を叩く。打球は芯を捕らえた。しかし、無情にも打球は相手セカン ドのグラブへ吸い込まれていった。

 試合終了後、越谷リーグの選手達が駆け寄ってきてくれた。何度か練習試合もして、覚えのある顔ばかりだ。言葉の端はしから、越谷 リーグの選手は、小泉との対戦を楽しみにしていたようだ。小泉の登板も、当然頭にはあったが、前日の新座リーグ戦で75球を投げ切っているので、スタッフ の経験上、投げさせずらかった。そして、2番手の橋野も好投していたので、結果的にこの試合で投げる 機会がなかったのだ。
 
 この大会、準優勝に終わったが、準決勝の平塚リーグ戦では、小泉の先頭打者初球ホームラン、藤井の2本のホームランなど、最後に強い武蔵府中リーグを見 せることが出来た。関東大会終了をもって、5年生はオールスターへとあがってゆく。今年も「いいチームができまし た」と、オールスターへバトンタッチできたことを嬉しく思う。

2010_0707  6年 ぶりマイナー大会優勝 特別寄稿:平田さん

  5月23日。マイナー関東 大会出場を決める準決勝から1カ月余りが経過していた。 オールスターの夏季大会との兼ね合いでどうしても決勝戦はこの時期になってしまう。天気予報は午前中は小雨。時間と共にだんだんと雨足が強くなるというも のだった。決勝戦はスカッとした晴れの日にやらせてあげたいものだが、自然には勝てない。なるべく小雨のうちにやってしまおうと、試合開始が予定より1時 間程早まった。選手達は・・・・・・やっぱりちょっと緊張気味?

 先発投手は「ジュンキ」。 キャッチャー「トキ」。ファースト「ゴウ」。セカンド「キャプテンツバサ」。サード「ハルチカ」。 ショート「テッペイ」。レフト「タクマ」。センター「タイガ」。そして、ライト「リュウオウ」。東京中野リーグの先攻で試合が始まった。

 1回表。1番打者のセーフティバントをジュンキがファンブルして無死一塁。2番にはセカンドツバサの横を抜けるヒット。抜け目のな い東京中野リーグの走 塁で無死二・三塁になってしまった。3番には四球。いきなり無死満塁の大ピンチ。迎えるは4番打者。ここはピッチャーゴロ。落ち着いて1−2−3のダブル プレーで仕留めた。しかし、次の5番打者に甘いカーブを左中間に運ばれ、これがエンタイトル・ツーベースとなり、2点を先制されてしまった。ジュンキは立 ち上がりがいつも良くない。それでも2点に抑えたのはまあまあか。

 1回裏。一死後タクマが死球。タクマは本当にデッドボールが多い選手だ。体中痣だらけではないか?3番テッペイに期待がかかるが、 ボテボテのショートゴ ロ。ランナーが入れ替わって4番のトキ。しかしぬかるんだグランドに足をとられてテッペイがキャッチャーからの牽制球でアウトになってしまった。今日は 足元に気をつけた方がよさそうだ。

 2回裏。先頭のトキが左中間にツーベースヒット。早いところ追いつきたいチャンスだが、5番ジュンキのドン詰まりショートゴロで トキが二・三塁間に挟 まれてしまい、トキとジュンキのランダウンプレー劇場が始まってしまった。一塁から三塁まで3往復したところで結局2人ともアウト。まるでコメディドラマ を見ているようだった。


 それにしても東京中野リーグの守備は大したものだ。3往復もすれば一度くらいはエラーをしそうだが、キャッチ ボールがきちんと出来ている。このチームか らはエラーは期待できない。打つしかなさそうだ。

 さて、その直後、6番ハルチカがセンターへ大飛球を上げる。「行った!」と思いきや、センターフェンス上部のポールに打球が直撃 し、グランドへ大きく跳 ね返ってきてしまった。ところでハルチカは、よく外野フェンスのポールに当てる。あと数センチでホームランなのに・・・・・・

    おしいぞ「ポールチカ」!!

 3回は、両軍とも無得点。次の1点が、どちらに入るかで、流れが決まりそうな雰囲気だ。

      東京中野 | 2 0 0
      −−−−−−−−−−−−−−
      武蔵府中 | 0 0 0

 4回表。無死から初回にタイムリーエンツーを打たれた5番打者に、今度はライト線を破る三塁打を打たれてしまう。ここに来ての追加 点はまずい。しかし、ここは落ち着いて後続の3人を打ち取って無得点に抑える。

      東京中野 | 2 0 0 0
      −−−−−−−−−−−−−−
      武蔵府中 | 0 0 0

 4回裏。上位打線からの攻撃。2番タクマはセンターオーバーの大飛球でアウト。3番テッペー、レフト前ヒット。4番トキ、ライト前 ヒット。いつものテッ ペーなら3塁まで行くところだが、雨でぬかるんでいるので、無理せず2塁でストップ。初回の失敗は繰り返さない。5番ジュンキのセカンドゴロを二塁手がセ カンドへ送球。間一髪トキの足が早く、フィルダースチョイスとなり、一死満塁。6番ハルチカの三塁線を抜くヒットで、先ず1点を返した。二死後、8番ゴウ がやってくれた。初球を叩いた当りは、ライトの遥か頭上。逆転のタイムリーツーベース。それまで静かだった武蔵府中応援席が沸く。勢いに乗って9番タイガ が、またまた初球をセンターオーバーのエンツー。更に2点を追加した。セカンドキャンバス上で、タイガが小さい体で、精一杯雄叫びをあげる。この回、合計 5点。大した集中力だ。

      東京中野 | 2 0 0 0
      −−−−−−−−−−−−−−
      武蔵府中 | 0 0 0 5

 6回表、簡単に二死を取った後、またまた5番打者にサードでの鋭い当たりの内野安打を打たれる。6番には四球。この時、守備の乱れ が出て1点を返されて しまった。6対3の3点差。ここでジュンキの投球数が75球になり、ツバサにスイッチ。7番にはいきなり死球の二死一・三塁。ホームランが出れば同点に なってしまう。しかし、最後はショートゴロ。テッペーからセカンド、リョウタに送球されアウト。ゲームセット。

 ヤッター〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!

沸きあがる応援席。気がつくと外野席には傘の花がいっぱい咲いていた。こんなに大勢のギャラリーの前で試合が出来て選手たちは幸せ だ。このチーム、昨年の秋の西東京大会は銀。四年生大会も銀。いわゆる三度目の正直で今回のマイナー大会で金メダル獲得となった。
 
 さあ、いよいよ7月海の日の連休には関東大会が開催される。1年間の集大成を見せてくれ。

      東京中野 | 2 0 0 0 0 1 |3
      −−−−−−−−−−−−−−−−−
      武蔵府中 | 0 0 0 5 1 x |6


2010_0501  2010 年  関東大会出場決定 特別寄稿:平田さん

4 月11日、決勝トーナメント戦に入り、初戦の東京日野リーグ戦で思わぬ苦戦を強いられた。昨秋の新チーム結成後、初の公式戦である西東京大会の初戦の相手 が東京日野リーグであったのだが、この時の結果は15−3(4回コールド)。そして今回は3−2(6回サヨナラ)の薄氷を踏む勝利。後で昨秋のビデオを見 返したが、東京日野リーグの選手の守備力が、格段に向上していたのがわかった。この半年間の練習で、我武蔵府中リーグの選手たちは個人個人のレベルが相当 アップしたと思うが、他のチームも同様にレベルアップしているということを思い知らされた試合だったと思う。 

さ て、前置きが長くなったが、いよいよ決戦の日がやって来た。4月18日、マイナー大会はベスト8が出揃い、この日は8チームが一堂に会し、準々決勝、準決 勝の全6試合を武蔵府中リーグのオールスターグランドとマイナーグランドで一気に関東大会出場リーグを決めてしまおうという算段である。

 武 蔵府中リーグ、準々決勝の相手は東京城北リーグ。予選リーグでは強豪リーグを破ったチームだ。油断はできない。関東大会出場を決定する準決勝はエース・ テッペーで行くため、準々決勝はゴウが先発することになった。ゴウのカー ブは、中2階から落ちてくるようで、相手のバットの軌道とは違う。わかっていて も、なかなか打てない。

そ れでも1回表の東京城北リーグの攻撃には驚かされた。1番打者は初球を右中間へ二塁打。甲子園で言えば「サイレンがなりやまないうちにバッターランナーは セカンドベース上に立っている」状態だ。更に2番にはファーボール。一死後、4番にタイムリーヒットを打たれ先ず1点。そして、5番打者にオールスターの フェンスのはるか頭上を越える超特大の3ランホームランを打たれてしまったのだ。この一発にはスタッフだけでなく、親たちもド肝を抜かれた。ちょっとヤバ い雰囲気が漂った。

その 裏、簡単にツーアウトを取られたが、3番テッ ペー死球の後、4番トキ、5番ジュンキの連続タイムリーで2点を返した。これが大きかった。初回で2点差ならまだ行ける。ベンチの雰囲気も悪くない。

2 回裏、二死二・三塁から2番タクマの同点3ベースヒット。その後、テッペー、トキの連続タイムリーで早くも2回で逆転に成功してしまった。こうなれば武蔵 府中ペース。4回に3点、5回に1点を追加し、投げては初回、にくい演出をしてくれたゴウが、2回以降三塁を踏ませない完璧なピッチングで10−4の完投 勝利。6イ ニングで65球のエコ投球だった。 

続 いて準決勝が行われた。勝ち上がってきたのは、墨田リーグ。いよいよ関東大会出場を決めるゲームだ。先発投手は満を持してエース・テッぺー。ヤンチャな テッペーもちょっと緊張気味。1回表はランナーを出すもののなんとか0点に抑えた。そしてその裏、前2試合の苦しみから解放された打線は、テッペーの満塁 ホームランを含む打者 16人を送る猛攻で、何と、11点を上げてしまったのだ。

  テッペーのピッチングはというと、ちょっとコントロールが定まらず、ボールが多く、2回に3点を返されてしまう。結局3イニングで70球以上投げて降板。 自分でも納得いかなかったのか悔し涙を流していた。3回を終わって11−3。4回表はキャプテン・ツバサが登板。0点に抑えた。そして4回裏、最後は4番 トキのタイムリーヒットが出て2点を入れ、13−3の4回コールドで関東行きを決めた。準 決勝の試合終了後、三塁側の応援席からは、母た ちとチビーズたちの万歳三唱がいつまでもいつまでも続いていた。

武 蔵府中リーグは、第一の目標を達成した。関東大会は7月の夏休み直前、海の日を中心に行われる。関東には、まだまだ強いチームが待っている。あと3ケ月。 どれだけレベルアップできるか。でも、その前に6年振りの東京のチャンピオンにもなっておきたいところだ。

決勝 の相手は6年連続関東大会出場を決めた、強豪 東 京中野リーグだ!

2010_0411  2010 年 マイナー大会開幕 梁取コーチ

 武蔵府中リー グは、平成 16年、平成18年、平成20年と関東大会に出場している。見て頂くと分る通り、きれいに1年おきに並んでいる。とすると、今年 は何かいいことがありそうだ。

4月4日からマ イナー大会が始まった。武蔵府中 リーグは、対稲城リーグ11-0、対大田・目黒東リーグ17-2で2試合とも快勝。予選を勝ち上がった。決勝トー ナメント初戦の相手は、東京日野リーグだ。過去を思い起こすと、東京日野リーグとの公式戦はもつれることが多い。幾度となく延長戦を戦ってきた。

武 蔵府中リーグの先発は、橋野。今年になって入部してきた選手だ。ポジションが決まらず、しばらく失業状態だったのだが、地肩が強いのでピッチャーをやらせ てはどうかと思い、職業訓練をしたところ、これがなかなか使える。練習試合で好投し仮採用。試用期間を経て本採用となった新入社員だ。

 初回 2点を取られるが、その裏、小泉のバックスク リーンを超える特大アーチでゲームを振り出しに戻す。このまま行ってしまうのかと思うが、そうは行かないのが東京日野リーグとの試合だ。

 4回 途中まで失点2に抑えてきた橋野だが、2連続 四球を出したところで、鈴木にバトンタッチ。鈴木は1年から入部して、このメンバーの中では一番の古カブだ。鈴木が後続をピッチャーゴロ、三振、三振と切 り、リトルの大先輩の貫録をみせた。

 5 回、2対2の同点。2アウトをとったところで、 ピッチャーをキャプテン・ツバサに代える。鈴木の投球数は16球。20球以内であれば、翌週の試合も投げられる。ツバサはそのまま6回もノーヒットに抑え て、あとは6回の裏に1点を取るだけとなった。

 6 回裏。好投を続けてきた東京日野リーグのピッチャーが投球制限に達して代わる。武蔵府中リーグの攻撃は、今日ホームランを打っている3番小泉からだ。サヨ ナラホームランが出るかと期待したのだが、小泉はライト前のヒットで出塁。続く4番小渕にもサヨナラアーチを期待したのだが、ライト前ヒット。なんと華の ない3・4番だ。1アウトを取られるが、6番ツバサがエラーで出塁する。1アウト満塁。一打サヨナラという美味しい場面に回ってきたのが、鈴木。鈴木は2 球目をレフトにはじき返し、試合を決めた。

 翌週 4月18日には、関東大会に行けるか行けない かが決まる。とりあえず決勝のことは考えず、あと2勝することに集中する。

 ――   僕たちは四年生大会で流した涙を忘れな い。 ――


2009_1108  や れば出来る 梁取コーチ

   ノッカーがフライを打 つ。ボールの飛んだコースと距離を瞬時見際め、選手は後方へ走り出す。ボールは見ない。落下地点と思われる位置で振り向き、捕球する。走った距離は25 メートルもあろうか。最高記録が出るとそこにマークする。選手達は記録を競い、ノーカーに、

 「もっと、大きいのを下さ〜い!!」

とリクエストする。このノックは難しい。大きすぎてたら選手が追わない。小さすぎたら面白くない。しかも、程よい高さでノックしなけ ればならない。

 ある試合の前に、このノックをデモンストレーションでやってみた。武蔵府中リーグ選手がボールを見ないで追っていき、捕球する様子 を見て、相手リーグの父兄は呆然。試合をする前に勝った様な雰囲気だった。難しい技でも選手たちは出来る。出来ないと決め付けているのは、大人であること が多い。武蔵府中マイナーリーグでは、基本プレーは勿論のこと、そういった難しいプレーもマスター出 来るよう練習に取り入れている。

 10月10日、武蔵府中リーグの「監督コーチ会議」が開かれた。ケガ防止のため、"柔軟体操を取り入れる" ということが決まっ た。決まったは いいが、実施されないといったことがありがちである。先ず、"股割りと開脚前屈で胸がつくまで、一月末を期限に全員マスター" を目標にする。父兄にも協力していただけるようチラシを作って配った。

  「出来ない子は、代わりにお父さん、お母さんにやってもらいま〜〜す!」

と言うと、後ろで聞いていた父兄からは、大ブーイングだ。

 小学校の低学年と言えども、体が硬い子は硬い。何の苦もなく出来る子もいる。全員ノルマを達成できるか、多少不安がよぎる。練習開 始のウォーミ ングアップで汗を流したところで柔軟。"検査"と称し、どれだけ出来るかひとりひとりチェックする。午後の練習の前と、練習後の整理体操のときも"検査 "。なかなか出来ない選手から、

  「コーチもやって下さいよぉ〜!」

と泣きが入るが、却下だ。

 2週間ほど経つと、だいぶ出来る選手が多くなってきた。先週まで"爺さん"がごとく硬かった選手が、「コーチ、見てください」と胸 をつけて見せ た。こうなると、出来ない選手は肩身が狭い。それに待遇も悪くなる。自分が出場しない試合の合い間にも"柔軟"。罰ゲームで走るときも、硬い選手は"柔軟 "。

 11月の初旬になると、ほとんどの選手が出来るようになった。若干、2名程は胸までとはいかないものの、オデコや、アゴはつく。股 割りも、全員こぶし一つ以内の範囲に入ってきた。この分で行くと、納期前に目標達成できそうだ。

 できないと決め付けているのは、大人。やれば出来る。

2009_1015  四 年生大会、惜しくも準 優勝 梁取コーチ

   四年生大会決勝。対する は、西東京大会の決勝と同じ、調布リーグ。
泣いても、笑っても今年最後の公式試合。試合は、調布リーグ先攻で始まった。投げるは、エースナンバー1を背負う小泉。調子は悪くなさそうだ。初回、四球 で出したランナーを返されるも、最小失点で抑える。初回の1点は、計算の内。

  調布リーグ    1 0 0
  武蔵府中リーグ 0 0

 1点を追う3回裏武蔵府中リーグの攻撃。8番五味が四球で出塁。内野ゴロが続き2アウトを取られたが、連続四球で2アウト満塁の チャンスをつく る。4番平田に打順が回ってきた。平田は小柄ながら、当たればフェンス近くまで飛ばすパンチ力がある。4球目、キッチリ芯を捉えた打球はレフト前へ弾き飛 ばし、まずは同点に追いつく。

 4回表、調布リーグの4番バッターが二塁打を放つ。ワイルドピッチで三塁へ進塁。5番打者の内野安打の間にホームを踏み、再びリー ドを許す。

  調布リーグ    1 0 0 1 0
  武蔵府中リーグ 0 0 1 0 

 5回裏、1アウト後、先頭打者のツバサがライト前ヒットで出ると、2番鈴木がやってくれた。センターオーバーの二塁打だ。ツバサが 返り同点。ゲームは面 白くなってきた。ここで、迎えるバッターは主砲の小泉。1アウトで二塁にランナーがいる。絶好の逆転のチャンスだったのだが、小泉が打った打球は、ショー トライナー。二塁ランナーが飛び出していて、ダブルプレーだ。しかし、ベンチのムードはいい。選手全員の目は生き生きとしている。行けるぞ!

  調布リーグ    1 0 0 1 0
  武蔵府中リーグ 0 0 1 0 1

 さあ、最終回。この回調布リーグを0点で抑え、武蔵府中リーグの劇的な決勝戦サヨナラゲームなるか。
調布リーグは3番からの攻撃。3番打者をピッチャーゴロに打ち取り、1アウト。ここで一番恐い4番バッターの登場だ。外野をフェンス近くまで下げる。ホー ムランも打てる打者だが、マイナーの時期、そうそう出るものではない。ワンヒットOKの守備体形だ。2−2からの7球 目、ショート脇の強い当たりだ。抜けた。そして、レフトまでこの打球を逸らし、三塁までランナーが進む。1アウトで勝ち越しのランナーを三塁に背負う大ピ ンチとなった。ここで、武蔵府中リーグは、めったに取らない前進守備体形を敷く。次のバッターをセカンドゴロに打ち取り2アウト。だが、気は緩めることは できない。6番打者を2−1と追い込んだ4球目、センターにはじき返された。三塁ランナーが返り、重い1点を許してしまった。

  調布リーグ    1 0 0 1 0 1
  武蔵府中リーグ 0 0 1 0 1

 武蔵府中リーグは最後の攻撃にかける。1アウトを取られた後、5番高橋が敵失で出塁。続く小関が絶妙なバントヒットを決め、1アウ ト一・二塁と 攻める。ここで7番繁森に代わって、3年生の戸田を代打に送るが、ショートゴロに倒れ、2アウト一・三塁となる。8番五味。五味は3年生ながら、練習では 柵越えをしている。

         「五味、放り込め!」

 コーチから激が飛ぶ。だが、五味は初球を叩き、ショートフライに倒れゲームセット。武蔵府中リーグ、西東京大会に続き、準優勝に終 わった。

 ひと月前、西東京大会の決勝で敗れた時、流さなかった涙が選手たちの頬を伝う。1点差のゲーム。「自分が、あのときこうすれば優勝 できた」そんな無念が心をよぎったのだろう。この悔しさを覚えていて欲しい。オセロゲームの石が逆転するように、悔しさが大きければ大きいほど、勝ったと きの喜びは大きいものだ。春のマイナー大会では、そんな喜んだ武蔵府中リーグの選手を見たい。

  調布リーグ    1 0 0 1 0 1 - 3
  武蔵府中リーグ 0 0 1 0 1 0 - 2




 選手がライトからセンターに向かって走り出す。コーチが捕れるか取 れないかぎりぎりのところへフライを打つ。選手は捕球し、またレフトへ走り出す・・・・・

 その日の午後から、武蔵府中リーグの "冬" が始まった。



2009_1008  四 年生大会、決勝進出 梁取コーチ

   四年生大会。マイナー、 今年最後の大会だ。
 ブロック戦は、国分寺リーグ8−0、港・世田谷リーグ15−0と下し、ブロック1位で予選を通過。本戦初戦となる江戸川南リーグにも16−0と圧勝。2 回戦の相手は、八王子リーグ。

 八王子リーグというと、あおしん杯でのあの試合を思い出す。1点ビハインドで迎えた最終回6回裏、ノーアウト満塁のサヨナラのチャ ンスに、まさかのトリプルプレーで敗戦。

                       「恩方の悲劇」

 しかし、「××の悲劇」のあとは「○○の歓喜」と決まっている。習い でゆくと武蔵府中リーグが勝つ番か。

 後攻めをとった武蔵府中リーグの先発は「恩方の悲劇」の主人公、小泉。リベンジに燃えているかと思えば、当の本人
は、ハムスターが自分で集めた餌の隠し場所を失念するが如く、そんなことすっかり忘れている。

 初回、先頭打者を三振に打ち取ると、続く2人の打者をショートゴロに仕留め、幸先の良いスタートだ。1回裏、2番鈴木がレフト前の ヒットで出塁すると、続く小泉、平田が四球で出塁し1アウト満塁のチャンスを掴むのだが、あとが続かない。連続三振を喫してしまうのだ。「い い球に手がでないのは、心が弱いからだ」と日頃から教えているのだが・・・。

 2回裏、8番繁森がセンター前のヒットで出塁し、1番ツバサのヒットで待望の先取点をとるが、3回表、内野安打で出塁した9番打者 を、先頭者の三塁打で返され1点。その三塁ランナーもワイルドピッチ返り、この回2点と逆転を許してしまう。

 3回裏、レフト前のヒットで3番小泉が出た。1アウトをとられた後、5番高橋が四球、そして盗塁と2アウト二・三塁のチャンスをつ くる。ここ は、少なくとも同点に追いつきたいところだ。打席に立つのは、8番繁森。バッテリーの様子を1球見る。警戒はしていない様だ。三塁コー チは小泉に目で合図を送る。投球をキャッチャーが捕球する。何気ないそぶりで、リードを大き目に取る小泉。キャッチャーが三塁ランナーのリードを確認し、 ピッチャーに返球する。瞬間、小泉はスタートを切った。上手い!絶妙のタイミングだ。ピッチャーがキャッチャーから球を受けると、バックホーム。小泉が滑 り込む。キャッチャーがタッチ。同時か。いや、小泉の足の方が早い! 審判の判定は、

 「セーフ! セーフ!」

 2対2の同点で迎えた5回裏、武蔵府中リーグに再びチャンスが訪れる。2番鈴木がセンターオーバーの二塁打で出塁。3番小泉がセン ター前へ、そして送球 の間に二塁を奪う。ノーアウト二・三塁のチャンスに4番平田が期待に応えてくれた。センター前にはじき返し、二塁ランナーの俊足小泉も帰ってくるが、二塁 を欲張った平田がタッチアウト。アウトになるところまで走らなければ気がすまない御茶目な選手だ。

 4対2で最終回の守りに入る。また、例によって試合を難しくしなければいいのだが。小泉の投球数は5回終わって55球。完投ぺース だ。先頭の5 番打者をショートゴロ。6番打者を三振に取って2アウト。1人ランナーを出すが、8番打者のセーフティバントをサードが処理しゲームセット。


 30分の休憩をとり、準決勝。対戦相手は小平リーグだ。先発ピッチャーはツバサ。先攻、小平リーグで始まっ た。初回、ツバサは3球で3アウトを取る。75球と投球制限のある試合なので、1イニング3球とは助かる。

 両リーグ得点無しで迎えた3回表、小平リーグが2点を先制。その裏、武蔵府中リーグも2点を取り、同点に追いつく。

 5回裏、武蔵府中リーグのチャンスだ。8番五味がレフト前のヒットで出塁すると、1番ツバサセンター前のヒット、2番鈴木センター 前のヒット、3番小泉のセンターオーバーの二塁打と続き、この回3点を取り勝ち越しに成功。

 5対2で迎えた最終回、小平リーグの攻撃。あとはアウトを重ねるだけなのだが、そう簡単には勝たせてくれない。3番打者がエラーで 出塁すると、4番、5番、6番と連打を浴び1点を返される。ノーアウト満塁、2点差。もうツバサは限界か。

 ここでピッチャーを平田にチェンジする。平田は7番打者を三振にとり、まずは1アウト。だが、まだピンチが続く。8番バッターがバ ントを仕掛け る。ピッチャー前の失敗バントだが、処理を焦りバックホームできない。マイナー選手の場合、焦ると隣にいる選手にボールを渡すことさえできなくなる場合が ある。そんな場面を数々見てきた。5対4と詰め寄られ、なお1アウト満塁。9番バッターもピッチャー前にバントだ。これは平田落ち着いて処理し、2アウト 満塁でトップに打順が回った。2ストライク1ボール。転が されたら、何が起こるかわからない。

 「平田、三振を取りに行け!」

 平田が渾身の力で投じた4球目にバットが空を切りゲームセット。5回までセンターを守っていた平田は、ダイビングキャッチで再三ピ ンチを救い、最後苦しい場面で登板し抑えてくれた。今日のMVPは文句なしで平田だ。

 翌週行われる決勝戦は、西東京大会と同じカード、調布リーグ対武蔵府中リーグ。平田の投球数は18球。20球に満たない為、決勝戦 も投げれる。エース小泉と平田を残し、十分な態勢で調布リーグに臨む。

2009_0917  2009 年 西東京大会 準優勝 梁取コーチ

  西東京大会。新チーム 結成後、初めての公式戦となる。武蔵府中リーグは、一回戦東京日野リーグを15対3で、二回戦昭島リーグを9対2、共にコールドゲームで破り、準決勝進出 だ。

 対するは、町田リーグ。8月22日の練習試合では6対2で敗れ、左の好投手から4回まで2安打に抑え込まれている。試合は武蔵府中 リーグの先攻で始まった。予想通りの左投手で苦 戦が予想された。

 予想とは裏腹に、試合は以外な展開を見せる。先頭打者のツバサがセンターオーバーの二塁打を放つと、2番鈴木がライト前へ飛ばす。 3番小泉がショートへ の内野安打。4番平田が四球。5番高橋がセンター前。6番小関が四球と攻撃が止まらない。何とこの回打者14人を送る、大量11点を奪い取ってしまうの だ。

 3回に1点を追加するも、町田リーグにじりじりと攻め寄られ、5回が終わって12対7。大量のリードをしていても、落ち着いてプ レーができない悪い癖がでた。流れは完全に町田リーグだ。これでは何点あっても足りない。

 6回に平田のあわやホームランというエンタイトルツーベース等で3点を追加し、15対7。あとは守るだけだ。ツバサの投球数は63 球、75球の投球制限 まであと12球だ。この回、町田リーグは1番打者から項打順。先頭打者をセンターフライに打ち取った後ランナー出すも、後続を断ち、決勝に駒を進めた。ツ バサの投球数は、きっちり75球だ。
 
 試合結果だけ見れば大差での勝利だが、気分的には、"接戦を制した"ような試合だ。内容も、反省すべき点が多く残る。試合後、選手たちには監督・コーチ からの長〜い長〜い説教が待っていた。


 決勝に残ったのは、調布リーグと武蔵府中リーグ。なんと、オールスターの決勝も同じカー ドだという。

 先攻を取った武蔵府中リーグ。先頭のツバサがセンター前にはじき返すヒットで出塁する。2番打者の送りバントは失敗。3番小泉が内 野安打で1アウト一・二塁のチャンスを作るが、続く2人の打者が連続三振でこの回0点に終わる。
  
 武蔵府中リーグの先発は平田。平田で行ける所まで行き、エース小泉に繋ぐ段取りだ。失点をなるべく抑え、後半戦にもつれ込めば武蔵府中リーグにも優勝の 目がでてくる。初回3点、2回4点と重ねられ苦しい展開からのスタートとなる。平田のピッチングはそう悪くないが、バックが守りきれない。ミスをしてはい けない選手がミスをする。

 新人戦となる西東京大会は、"アウト取り合戦"だ。まだ野球に精度が出ないこの時期、へたに点を守りに行くと傷口をかえって広げる 結果となる。点は取られていい。アウトを取りに行くのが経験上得策と考える。

 3回、小泉の左中間への二塁打で1点を返すも、その裏2点を取られる。前半戦、9対1と大きく離されてしまう。3回途中から、エー ス小泉を投入する。

 5回表、武蔵府中リーグにビッグチャンスが訪れた。この回は1番から始まる。ツバサが四球で出塁すると、2番鈴木が左中間へ二塁打 を放つ。送球ミスも重 なり。ツバサが返りまず1点。1アウトを取られるが、4番平田が内野安打で出塁し鈴木が返り2点目。5番高橋が四球で出塁したところで、相手エースが75 球の投球制限にかかり交代。ここからが勝負だ。6番小関がレフト前へはじき返す。これをレフトが後逸し、二者生還で4点目。2アウト後、代打遠藤が敵失を 誘い、この回一挙5点だ。こうなると、前半の大量失点が悔やまれる。

 5回裏を0点に押さえ、武蔵府中リーグ3点を追って最後の攻撃だ。小泉、平田がヒットを放ち、1アウト一・二塁のチャンスをつくる も後が続かず、9対6で惜しくも負け。西東京大会は、準優勝で終わった。

 試合が終わって、ひとつ気がかりなことがある。誰一人として、泣いていないのだ。数年前の選手はよく泣いた。天地がひっくり返るく らい泣く選手もいた。こっちまであやうくもらい泣きするところだった。 毎年、だんだん泣く選手が少なくなってきたように思える。武蔵府中リーグだけなのか。どこのリーグもそうなのか。泣いているから悔しいとは一概に言えない が、悔しさの量が少ないことは確かなようだ。そういう世代なのか。よくわからない。"悔しさをバネに" 頑張らせたいのだが、バネが伸びていたらバネにな らない。スタッフ陣にとって、モチベーションのコントロールは今後の課題だ。

 オールスターのグランドでは、まだ試合が続いていた。最終回、4点差で負けているところをひっくり返しサヨナラで西東京大会を勝ち 取った

2009_0714  2009 新チーム 始動 梁取コーチ

  武蔵府中マイナーリーグで はここ五年、毎年5人以上のホームラン(61m)打者を 育て、オールスターに送り出している。今年も、藤松・井上・井口・本林・稲葉・(小泉4年)の6人がホームランを経験している。6月の後半にもなると、 バッティング練習がホームラン競争と化す。
 
 コーチ 「今日の練習で何本ホームラン打った?」
 △選手 「12本です」
 ☆選手 「6本です」
 ※選手 「俺、5本」
 〇選手 「4本です」
 
 I選手 「0本で〜す」
 コーチ 「お前は黙っていろ!!」
 
 先週、5年生をオールスターへ送り出した。マイナーの成績としては残せなかったが、東京大会優勝を十分狙えるチームだと思っている。いい状態でオールス ターにバトンタッチできたことを嬉しく思う。マイナーチームは5年生が抜けて、田舎のヨロズ屋が如く売る商品が無くなってしまったが、また一から商品を磨 き上げるとするか。
 
 
 
 新チームのキャプテンはツバサに決まった。
 
 「キャプテン ツ・バ・サ」
 
 何か宗派が違う違和感みたいなものを感じるが、まあいいか。いささか頼りないリーダーだが頑張って欲しい。
 
 今年は4年生が10人いるので、まずまずのスタートが切れるのではないかと思っている。5年生とプレーしていた小泉・ツバサ・鈴木と3人中心となりチー ムが編成される。
 
 小泉は4年生ながら5年生に混ざっても、エースで4番を張れるくらいの実力 だ。小泉が投げれば絶対勝つ。2番手ツバサは「ションベンカーブ」が持ち球の技巧派だ。。ストレートを抛らしてもなぜか落ちる。よくわからないのだが不思 議と打たれない。これも幾らか勝ちを計算できる。左腕の平田と鈴木もコントロールは悪くはない。ピッチャー候補だ。
 
 守備は昨年度からゲームに出ていた3人組みに加え、センター平田、サード小関、ライト附田、セカンド繁森が良くなってきている。高橋、佐久間、遠藤も精 力的に練習に取り組み、力を付けてきている。ジュニアからの補充も強力だ。竹尾、五味、戸田らが出場機会を狙う。まだ守備位置は確定できない状況だ。
 
 打線の方は、名づけて「豆鉄砲打線」。長打は期待できないが、コツコツと当ててくる。小泉の前にどれだけランナーを出すことができるかが鍵だ。
 
 9月初旬、西東京大会が始まる。新チームを結成間もないこの時期「ストライクをとる」だとか「簡単なゴロはアウトする」だとか、基本的なことがしっかり できたチームが勝つ。昨年は準決勝で敗れたが、今年はより上位を狙えるチームだと思っている。

2009_0615  あ おしん杯  −恩方の悲劇ー 梁取コーチ

  あおしん杯、2回戦の相手 は八王子リーグ。最後に試合をしたのが去年の西東京大会準決勝。14対2(4回コールド)で負けている。

 武蔵府中リーグの先発は稲葉だ。初回、四球から始まり、エラー、内野安打といきなりノーアウト満塁のピンチ を迎える。4番打者にタイムリーを打たれ、ワイ
ルドピッチで2点を失うも後続を断ちきる。
 
 球威はあるが、入部して間もない稲葉。「遅い球を使え!」と指示するも、球を置きにいってしまう。監督からは「遅い球を使うのは無理なのでは。いっそ球 威で押させましょうよ」との意見だ。遅い球で揺さぶるのは無理か。もう少し時間があったら、試合で経験もできたのだが。

 1回裏、武蔵府中リーグも八王子リーグと同じようにノーアウト満塁からのスタートだ。4番小泉の当りは芯で捉えるもファースト正面の ライナーで1 アウト、続く5番池田がライトへの浅いフライだ。ランナーによっては止めるところだが、三塁にいるのは足のスペシャリスト井上。楽々とホームを駆け抜け先 ずは1点を返す。

 2回からは稲葉立ち直り、2回・3回を無得点に抑える。3回裏には、3番藤松がデットボールで出塁後、小泉のタイムリースリーベー スなどで、2 点を追加し逆転に成功する。4回表、8番9番に連続長打を浴びたところで、稲葉から小泉へ投手交代。小泉は後続を切り、この回最少失点で抑える。

 3対3の同点だ。

 4回裏、武蔵府中リーグは2点を追加し、5対3でリード。八王子リーグは5回1点、6回2点と追加、6対5。まさにシーソーゲーム だ。


 マイナーの試合の場合、最終回を同点、もしくは1点リードで迎えるのは嫌なものである。まして先頭打者が出よ うものなら、もう負けの雰囲気が漂う。


 武蔵府中の攻撃は、1番井上からの好打順だ。井上はレフトへツーベースヒットを放ちサヨナラ勝ちのシナリオが 着々と書かれてゆく。2番梁がファーボールを選びこれがワイルドピッチとなり一挙に梁は二塁へ。

 ノーアウト二・三塁バッターは3番藤松だ。前の試合ホームランも打っている藤松。

「リーチ」。

あとは、勝ち名乗りを待つだけだ。だが、藤松は尻のシッポの部分に当たるデッドボールで出塁。

ノーアウト満塁に4番小泉。クライマックスは近づいてきた。再び仕切りなおしで「リーチ」。


 だが、この後にとんでもない結末が・・・・・。


 2−3から打った小泉の打球はファーストベース付近へ飛ぶ。打球を避けようとした藤松が怯み、捕球したファー ストが藤松にタッチし1アウト。ベースを踏み、2アウト。ホームを付いた、井上がタッチされ3アウトとトリプルプレーだ。

  唖然とする武蔵府中リーグ。

 歓喜で湧き上がる八王子リーグ。ハッピーエンドを描くはずが、僅か3秒の間に原稿が摩り替わった。タイトルは、

  「恩方の悲劇」

 何が悪かったのか。どうしたら勝てたのか。負けた理由を何度考えてもわからない。あえて言うならば、八王子リーグのファーストが上 手かったということ。なんとも悔しい負け方をしてしまった。

 この大会で、5年生の公式戦は全て終了となる。全日本選手権出場を決めているオールスターのと協議の上、タイミングを見計らって5 年生はオール スターに上がることとなる。成績は残すことができなかったが、今年も「良いチームができました」と自信をもってオールスターへバトンタッチができそうだ。

2009_0608  あお しん杯 −マイナー最後の大会− 梁取コーチ

 あおしん杯の開会式が終わると、昭島リーグのホームグランド「くじら運動公園」へ 向かっ た。
この大会、1回戦の相手は主催リーグの青梅リーグB。本日の第3試合に組まれている。
11時にグランドに着いた。試合予定時刻は3時位だから、4 時間程待たなければならない。食事を摂り、1時間の休憩をとっても、
まだ時間をもてあましてしまう。
 
 第2試合が始まった時点で、ウォーミングアッ プを開始する。
ところで、今日は誰に投げさせようか。来週の八王子リーグ戦にもピッチャーをとっておかなければならないし・・・・・・・。
 
「そうだ、ツバサがいた。ツバサっ,ツバ サっ!」ツバサは背番号15をつけた4年生。
新座リーグ主催こいのぼり杯で、前回関東大会覇 者越谷リーグを相手に4回途中まで1安打に抑えているが、まだ信用ならぬ。
 
「ツバサ、わかっているだろうな。ファーボール、ファーボールなんてザ マだったら、すぐに交代だぞ!」、コーチはニラミを利かす。
「ハー」ヌボーとしてツバサは応えた。
 
 先攻の武蔵府中リーグは、初回からその打線が 火を噴く。先頭打者から7連続安打のスタートだ。
そしてダメ押しは、6番に入った稲葉。この回2度目の打席にセンター越えのホームランが飛び出した。
打者16人を送り、13点と試合を決定付けた。
 
 初回から13点を貰ったツバサは、1番2番と アンラッキーなヒットを浴びるも、その後危なげないピッチングで、青梅リーグの打線を
3回まで抑えてしまう。
 
 一度火がついた武蔵府中リーグの打線は止まら ない。

 2回には藤松が、3回には井口がホームランを放つ。結果、24対0(3回コールドゲーム)。打った安打は20。
ホー ムラン3本のオマケつきだ。マイナーの試合で1試合3本のホームランは珍しい。
しかも、3回までにだ。
 
 3番の藤松に当たりが戻ってきた。この日、 ホームラン1本、三塁打1本、二塁打2本とサイクルヒット以上の大活躍だ。
 
親父に、
「今日は、言うことないでしょう。いい酒飲めるんじゃないの?」と言うと、「エラーがひとつあるからなぁ」 
 
−親父は納得していない−
 
 来週2回戦の相手は八王子リーグだ。昨年の 秋、武蔵府中リーグがコールドゲームで負け たチームだ。
この半年の間に、どれだけ詰め寄ることできるか。練習の成果を確認したい。

2009_0510   2009年 新座リーグ主催 こいのぼり杯 梁取コーチ

  毎年子供の日に行われる新 座リーグ主催のこいのぼり杯には今年で5回目の参加。
我が武蔵府中リーグは過去4回中3度の優勝に輝いている。

 この日の背番号は、グランドに来た順番でくじを引き決めた。エースナンバー「1」を引き当てたのは、4年生のツバサだ。
コーチに「二度とないから写真を撮っておけ」と冷やかされていた。

 
 さて、初戦の相手は主催の新座リーグだ。
1回2番小泉のライト前のヒット、続く3番藤松、ライトオーバーの二塁打で先制。4番池田がライト前に飛ばし一・三塁と
なり、ここでダブルスチールを敢行。2点目をもぎ取る。

  武蔵府中リーグ、先発投手はエース藤松だ。
藤松は1・2・3回と新座リーグの打線をパーフェクトに押さえている。3回までの投球数はわずか22球と、省エネピッチング
が続く。
 
 3・4・5回に1点ずつ加えるも攻めきれない。そうこうしている間に、エラーで点を取られ5回を終了した時点で、リードし
てはいるものの5対3と詰め寄られてしまう。
 
 6回表、3番藤松のライトオーバー三塁打を皮切りに3点を加え、8対3とし最終回の裏を迎えた。
1アウトを取った後、ヒットでランナーを出す。続く打者はショートゴロだ。6−4−3のダブルプレーで試合終了かと思われた
が、セカンドの送球が悪い。2塁を狙った走者を刺しゲームセットとなったが、何とも締まらない試合をしてしまった。
 


 続く第2試合。対戦相手は南浦和リーグ。
初回から悪い病気が始まった。先頭打者サードへの内野安打で出塁を許すと、2番打者の送りバントを一塁ベースカバー
へ入ったセカンドが落球。3番打者のセカンドゴロはダブルプレーかと思いきや、ショートへ悪送球。
4番5番とヒットを続けられ、アウトが取れない。初回から3点ビハインドからのスタートとなった。
 
 1回裏、1番井上のセーフティバントを悪送球、快足を飛ばし一挙3塁へ。2番梁のセンターオーバーの三塁打。5番小泉
のレフトオーバーのヒットなどで3点を奪い、ゲームを振り出しに戻した。

 その後、武蔵府中リーグは2回2点、4回4点、5回2点と得点を重ね、11対4で勝利するのだが、反省する点が多い試合
だった。

 
 
 大会二日目。朝から小雨が降り開催継続が危ぶまれたが、B面グランドでの試合は1時間遅れで始まった。
 
 対戦相手は、去年の関東大会覇者越谷リーグだ。
ここで武蔵府中リーグは投手にツバサを起用する奇策に出た。ツバサの持ち球は「ションベンカーブ」。
このションベンが決まりだしたらこっちのものだが、当たり外れがあるだけに、控えを用意しての登板だ。
 
 ツバサは、1番2番と三振に仕留め、初回早くも2アウトをとる。連続エラーで1点を取られるも好調な滑り出しだ。ツバサ
のションベンが決まりだしてきた。何と、2回3回と三者凡退に抑えてしまうのだ。今日も背番号はくじ引きで決めた。今日の
背番号は「19」だ。昨日の背番号「1」を背負っていたら、対戦相手は本当のエースに見えるのではないか。
 
 前半を1対1で折り返す。4回表、4番打者に痛烈な左中間を抜けるヒットを打たれた所でボロがでないうちにピッチャー
交代。1点を取られるも、レフト土屋のファインプレーでダブルプレーをとりピンチを逃れた。
 
 2対1。1点ビハインドで迎えた5回裏。武蔵府中リーグの猛攻が始まる。8番重松が先ずセンター前のヒットで出る。
1番井上、2番梁の連続ヒットで1アウト満塁のチャンスだが、三塁ランナーは重松だ。

何だか不吉な予感がする。

 「タッチアップで失敗するなよ」
 「お前が失敗すると、点が入らないでこの回が終わってしまうぞ」
 「外野に飛んだら、歩いて帰ればいいんだから」
 「外野に飛んだら、戻るんだぞ」

と、ありとあらゆる言葉を使い、もうそれは懇願に近い。何度も念を押す。何度もうなずく重松。

次の打者は3番藤松だ。タッチアップの可能性がある。
2球目を藤松が叩き、ライトフライだ。よし、距離は十分。それで重松はというと、
 
"やっぱ り飛び出している"
 
 相当遅れてのリタッチとなり、アウト・セーフのタイミングだ。審判のコールがセーフだったからよかったものの、同点の機
会を逃がすところだった。重松のプレーは血圧によくない。
 
 続く、4番小泉がやってくれた。ライトオーバーの走者一掃のツーベースを放つ。この回3点を追加し一挙逆転だ。
5番池田もレフト前に運ぶ。二塁から小泉が爆走してくる。
 
「ストップ!ストップ!」
 
と のコーチャーの指示をまるっきり無視し、小泉はホームへ突進。
 
「あぁ、ダメだこりぁ!」
 
 2メートル手前でタッチアウトだ。後で本人に、止めていたのが分からなかったか、と聞いてみたところ、コーチャーは回し
ていたとのこと。どこのコーチャーを見ていたのだろうか。
 
 最終回。投げるは前田だ。
4回からマウンドを任されている。先頭打者をエラーで出塁させるが、後続を4−6−3ダブルプレーに打ち取り2アウト
最後のバッターもショートゴロでゲームセット。
終わってみれば、被安打1の試合だが、相当苦しんでの勝利だ。

 第2試合は、降雨のため中止。武蔵府中リーグは3連勝で、こいのぼり杯4度目の優勝を飾った。

 

※主催された新座リーグの皆さん、今年もお招きいただきありがとうございました。
   心より感謝いたします。

2009_0415 残 念! マイナー大会二回戦敗退 梁取コーチ

  武 蔵府中リーグは、予選二試合、コールド勝ち。ブロック一位通過で決勝トーナメントに進んだ。初戦の相手は、国分寺・
福生リーグ連合だ。

 初回裏、1アウトから2番梁が内野安打で出塁すると、続く3番藤松のライト前のヒットで梁がが返りまずは先制し一点を奪
う。2回、3回と武蔵府中リーグはチャンスを作るが、追加点を奪えない。やや攻めきれない感がある。

 武蔵府中リーグ先発の井口は、3回まで2安打無得点に抑えるが4回に捉まった。2点を取られあっさりと逆転を許してし
まう。続く5回ランナーを一人出したた時点で、梁にスイッチ。この回も2点を追加され、4対1と怪しい展開となってきた。

 5回裏、ここまで相手投手は64球投げている。投球制限まであと11球。ベンチはピッチャーに球数を放らせるよう指示
する。 先頭の1番井上がデッドボールで出塁。2番梁は、セーフティーバントを敢行。これが成功して、この日3本目となる内野安打で出塁だ。ノーアウト 一・二塁、絶好のチャンスに、続く3番藤松がレフトの頭上を破る三塁打、二者が返り4対3。

 相手投手が球数に達し交代する。4番池田の時、ワイルドピッチで藤松返り、まずは同点。1アウトを取られた。
打席は5番新4年生小泉だ。2−2から小泉は強振する。打球はセンター頭上を遥か越えフェンスを直撃する二塁打。
調布リーグのグランドは、新規格でネットの高さを上げてあるが、旧規格だったらホームランだ。しかし、あとが続かず、
この回は同点止まり。

 梁は6回表、7・8・9番をきっちり抑え、武蔵府中リーグ最後の攻撃を迎える。ここで9番西村に代えて、代打本林。
この本林、芯を食えば新規格のグランドとは言え、軽々と打球を運ぶだろう。本林はデッドボール出塁。ノーアウトで
ランナーが出た。代走野沢が告げられる。1アウトを取られたが、2番梁が四球で出塁。ワイルドピッチで1アウト二・三塁
と攻め寄る。武蔵連合は、満塁策をとり3番藤松を敬遠。4番池田の出番だ。池田は初球を叩き、打球はライト線へ。
距離は十分だが、ファールで捕球しない可能性もある。一瞬、三塁ランナーが飛び出した。「おい、おい」と思ったのだが、
タッチアップに気づき、急いで戻りタッチアップの態勢をとる。ライトが捕球すると同時にランナーがスタート。
ホームを駆け抜けサヨナラだ。



 二回戦の相手は、調布リーグ。調布リーグは秋の四年生大会を制しているディフェンディン グチャンピオンだ。
武蔵府中リーグのオーダーは、全くの背番号通り。投げるは、エース藤松だ。

 試合の結果から言おう。12対1。4回コールドでの惨敗だ。初回、調布リーグを0点に押さえ、順調な滑り出しと見えた
が、2回から連打を浴び2点を先制される。3回も調布リーグの猛攻は続く。ピッチャーを小泉に代えるが止められない。
1回持たず、左の前田を送る。結局、この回、打者13人、奪われた得点9点と大きく突き放されてしまうのだ。

 取れるアウトが取れない。送球が走者の後、後と巡り、ランナーにかき回されてしまう。「バントのサインが出たら、
ストライクは見逃すな」と言っても、ストライクを見逃す。挙句の果て、ランナーが飛び出しタッチアウト。「ストライクは打て」
と指示を出しても、絶好球を見逃し結果三振。焦れば焦る程、泥沼にはまっていくような、そんな展開だ。

 12対0で迎えた4回裏。武蔵府中リーグは意地を見せた。この回先頭の2番梁が痛烈に左中間を破る二塁打。
続く3番藤松セカンドゴロの間、ランナーが三塁へ進む。三塁コーチが梁にタッチアップの要領について念を押す。
4番池田の当たりはレフトの頭上を破るかのような打球だ。タッチアップした梁のリタッチが明らかに早い。梁はセカンド後
ろのフライでも隙あれば、二塁から三塁にタッチアップ企てるような抜け目の無い選手だ。我々が想像する以上に焦って
いたのだろう。本人も気づき三塁に戻っては来たが、ミスは本人が一番わかっている。常々「一番、大事な場面でタッチ
アップは失敗するよ」と教え、練習で1人が失敗すると全員を集合させ、必要以上にくどくどと説教をした。

 よかろう、このミスで学習すればいい。

5番小泉のレフト前ヒットで1点を返したがここまで。

 武蔵府中リーグは、2008年、2006年、2004年と関東大会に出場している。「武蔵府中、一年置き関東大会出場説」
このジンクスはついに破れず。目標としてきた大会は終わったが、まだ新座リーグ主催「鯉のぼり大会」、「あおしん大会」
と5年生の大会は残っている。この悔しさをバネに意地をみせられるか。それが武蔵府中リーグの課題だ。

2009_0407 球 春到来! マイナー大会始まる 梁取コーチ


  待ちに待った、マイナー大会が始まった。秋には強豪チームに大差をつけられ大敗。

臥薪嘗胆。

 この6か月の猶予期間やれることはやった。その成果が試される時だ。ブロック戦、第一試合は東大和リーグとの対戦。

 武蔵府中リーグの猛攻は初回から始まった。1番井上がセンターオーバーを放つと、快足を飛ばし三塁へ。2番梁の内野
ゴロエラーの間に井上が生還。続く3番藤松が初球を叩きセンター前に弾き返すと、梁はいっきに三塁を奪い取ってしまう

 武蔵府中リーグの1・2・3番は、足のスペシャリストだ。これだけ足の速い選手が揃う年も珍しい。それだけではない。
前の塁を常に狙う気持ち、判断力は手前味噌かもしれないが東京一ではないか。

 ランナー一・三塁。武蔵府中リーグはダブルスチールを仕掛ける。梁、藤松だったらオートマチックに1点をもぎ取るだろう
キャッチャーが二塁・ピッチャー間のセカンドへボールを返す。通常この位置で捕球されるとホームを狙うのは難しい。
さすが梁だ。コーチの「GO!」より反応良く、ホームを突く。タイミングは際どいが、タッチを掻い潜り2点目を追加。

 たった4球で2点を取った武蔵府中リーグの攻撃はなおも続く。4番本林四球で一・二塁とすると、5番小泉が左中間を抜
く二塁打で二者が生還する。


 この小泉についても特筆しておこう。他のチームと練習試合をすると「あの選手いいねえ」と よく言われる。ショートを守っ
て長打力もあり足も速い。球を投げさせたらチーム一速い。
「ああ、あの選手。新4年生なんですよ」というと、大概はビックリされる。調子にのるから、褒めるのはこれくらいにして。

 この回7番池田のセンター前でこの回5点目。なおも1アウト満塁と攻め立てるが、後続が続かず、この回は5点止まり。

 1回裏、投げるはエー ス藤松。球威こそないが、その安定度は抜群だ。藤松が投げれば勝つ。この回、四球を1つ出す
も後続を断ち東大和リーグの攻撃を0点に抑える。

 武蔵府中リーグは、2回5点。3回3点。4回2点と得点を重ね、攻撃の手を緩めない。藤松は終始安定したピッチングで、
3回まで相手打線を0点に抑える。4回、三塁線を破られるヒットで1点を失うが、4回14点差がつきゲームセット。



 続く2試合目。対するは稲城リーグ。先発は井上。オールスターのメンバー全員応援の中、 試合は始まった。

 井上は初回、三者内野ゴロに打ち取る。投球数は7球、幸先のよいスタートだ。その裏は、一試合目の再現がごとき猛
攻。先頭打者井上が左中間にあわやホームランかというような当たりのツーベースから始まる。この大会始まるまで調子
が上がらず、「武蔵府中のイチロー(WBC不調のイチローに例え)」「セカンドゴラー(セカンドゴロばかり打つので)」とまで
言われた井上に当たりが戻ってきた。

 ワイルドピッチが続き先取点を奪う。これに、梁センター前ヒットと続く。3・4・5番と四死球を貰い、押し出しで2点。
1アウトを取られるも、7番池田の渋いライト前のヒットで二者生還。8番前田のセカンドゴロの間にも点が入り、5点目だ。
ここで9番西村が見せてくれた、絶妙なバントヒットで池田も返りこの回大量6点を奪い、試合を優位に運ぶ。

 井上は。2回も僅か4球で三者凡退に打ち取る。好調だ。
 
 2回裏、藤松も三塁打、小泉の右中間を破るエンタイトルツーベース、井口のツーベースなどが飛び出して3点を追加す
る。

 3回も井上のピッチングが冴える。2アウトから9番打者を四球で歩かすも、その後をキッチリ抑える。3回を終了した時点
で被安打0、球数23球と省エネピッチングが続く。

 3回裏の攻撃は1番井上から。この男、調子にのらすと怖い。ワンストライクを取られた後の2球目を叩き、 これが何と
左中間の柵を越えてしまうのだ。本人試合で2本目となるソロ ホームランだ。梁、四球。藤松、センター前。
代打重松、センター前。小泉、フィルダースチョイス。代打土屋、センター前と、この回も攻撃が止まない。そして最後、
決めたのは8番前田だ。センター脇を抜ける二塁打で6点目が入り、ここで15点差がつきゲームセットとなった。

 この試合は、井上に尽きる。参考記録ながらノーヒットノーラン、そしてホームラン。
 井上家は、さぞかし旨い酒を飲んだことだろう。

さあ、来週から、決勝トーナメント。厳しい試合が続くことが予想されるが、この調子でいけば大丈夫だ
 

2009_0101 武 蔵府中マイナーチーム充電中 梁取コーチ


  2008年8月始め、新チーム結成後初めての練習試合には、4年生が6人しかおらず、ベストメンバーを組むと2年生が混ざった。2週間前に関東大会で準 優勝をした5年生を担当していたスタッフ、この緩急にはさすがに参った。ひと月後の9月の初旬からは西東京大会が始まる。そしてすぐ続いて四年生大会だ。 どうやっても秋には好成績を残せそうにない。そんな中でも選手たちは頑張った。後の結果だけ言うと、選手たちは西東京大会3位・四年生大会(秋季東京大 会)3位と大健闘だ。

 秋、勝てなかった原因は基礎力不足と分析する。簡単なゴロをアウトにできない。エラーがエラーを誘い大量点を失うといった試合が続 く。チームの守備力は内野のボール回しをしてみるとすぐ分かる。確かに例年に比べ見劣りがする。

 そんなわけで、冬は守備を中心に練習メニューを組んだ。午前中はア メリカンノックと内外野に分かれてのノック。内野では遊んでいる選手がいないよう、全員が常にプレーに参加するよう工夫した。午後は3ヶ所バッティングに 続き一本打ち。その間も、一塁側にネットを張り、基本ノックが延々と続く。バッティング待ちの選手は、ネット裏でティーバッティングと、なるべく無駄を作 らないメニューを考えた。

 仲間も序々に増えてきた。チーム内競争の構図もできてきた。あ まり強気なことはまだ言えないが、微かな手ごたえを感じることができるようになってきた。あと3か月。自らの足元だけを見つめて練習に取り組んでゆく。そ して武蔵府中リーグは、4月始めフル充電でマイナー大会に臨む。

2008_1007 秋 季東京大会(四年生大会)第3位 梁取コーチ

  四年生大会決勝トーナメント。

 トーナメント表を見ると、とんでもない山に入ってしまった。西東京大会準決勝でこてんこてんにやられた八王子リーグ、充実した選手を 持つ調布リーグ、ここ毎年安定した力をみせる東京中野リーグ等がひしめく。

 初戦の相手は、西東京大会でも当たっている東大和リーグだ。この試合は井上の完投。9対3でものにする。

 二回戦は、板橋リーグとの対戦となった。板橋リーグは、前の試合八王子リーグとの対戦で、好投手2枚を使い激戦を制している。武蔵府 中リーグものちの試合のことを考えるとエース藤松は出しずらい。ここは3年生小泉で行く。点の取り合いが予想された。

 小泉は2回までに4点を奪われる。これは想定内のことだが、投球数が60を超えてしまっている。制限は75球なのでこれには参った。 あとのピッチャーを考えなくてはいけない。案の定、3回終了した時点で制限に達してしまった。あぁー。

 5対4と1点リードで折り返す。背に腹は代えられない。後半、エース藤松を投入する。この試合、4回5回に点を重ね、結果10対8で 準決勝進出を決めたのだが、次の調布リーグ戦に投げるピッチャーが・・・・・・。

  準決勝、調布リーグ戦。誰が投げるか。初戦で 投げた井上か、ニューフェイス梁か。順当に考えればそのあたりなのだが、武蔵府中リーグは得意の奇襲にでた。先発に抜擢されたのは、ナチュラルスローボー ラー、「チビ」こと鈴木。左の3年生だ。どれだけ遅いかというと、調布リーググランド三塁側にバッティングゲージがあり、そこで試合前の投球練習を始める と、天井のネットに当たり投球練習ができないのだ。これには笑った。素敵。

 ;試合は調布リーグ先攻で始まった。鈴木の投球は綺麗な弧を描きキャッチャーミットに収まる。申し分ない。先頭打者を見送りの三振に 打ち取る幸先 のよいスタートだ。初回2点を先取されるが、調布リーグもこのスローボールに手こずっている様子が見受けられる。

 2回、鈴木が捉まる。記録上は連打を浴びている のだが、ほとんどが打ち取った打球を処理できずに得点を与えているかっこうだ。本当に芯を食った当たりは1本だけか。この手の奇襲攻撃を実行する際、守れ ないと辛い。2回途中、ピッチャーを梁に代える。それでも抑えきれず、この回大量8失点。10対0と大きく離されてしまう。

 武蔵府中リーグが意地を見せたのはその裏。1ア ウトを取られたが、5番池田に打席が回ってきた。2−3から池田は強振した。ジャストミートした打球はピッチャーの頭上を越え、センター前へ。角度があれ ば柵越えしてもおかしくないような痛烈な当たりだ。得点には繋がらなかったが、迫力十分な一打を披露してくれた。

 三回裏、1アウト後トップに回った。梁、藤松、井上のヒットで1点を返す。10対1と点差は離れているものの、調 布リーグエースピッチャーの投球をしっかり捕らえた良いヒットだ。

 結局、試合は4回13対3のコールドゲームで終 了したが、冬の課題を洗い出すには良い試合だったのではないか。予選敗退も覚悟で挑んだこの大会だが、終わってみれば堂々の東京第3位。3年生も含め、リ トル経験の浅い選手が多い中、大健闘と評価できる。親御さんたちも喜んでくれたと思う。

 西東京大会3位、四年生大会3位の成績で今年の 公式戦を終えた。来年の四月上旬から始まるマイナー大会までの約半年間公式戦はない。毎年のことだが、この冬に選手たちは大きく変わる。マイナー大会で は、一味違う武蔵府中リーグをお見せしたいと思っている。
 

2008_0924 秋 季東京大会(四年生大会)始まる 梁取コーチ


  先週、西東京大会準決勝で敗退したのだが、続けて翌週、四年生大会が始まった。この大会も予選ブロックがある。 武蔵府中リーグは、先週西東京大会一回戦 で対戦した東京日野リーグ、東京城北リーグの組に入った。前回、東京日野リーグには勝っているものの、実力的に差はない。東京城北リーグは、本日の第一試 合で東京日野リーグを5対1で破り、決勝トーナメント出場権をすでに手にしている。武蔵府中リーグは、記録が残っている6年前から、ブロック戦落ちしたこ とは一度もない。今のチーム状況からして今回はどうか。多少の不安がよぎる。

 初戦、対東京日野リーグ。後攻めをとった武蔵府中リーグの先発は、 エースでキャプテンの藤松。前半、4対2のリードで折り返した4回表日野リーグの攻撃。藤松のピッチングがあやしくなってきた。先頭の8番打者を見送りの 三振に取るも、そのあとの9番打者から7連打を浴びてしまうのだ。2ストライクを取るまではいいが、追い込んだあとの投球が悪い。ボール球を振らすのがセ オリーのこの場面、球が真ん中に集まり痛打を浴びる。打たれると、遅いボールを投げるのが怖くなる。スピードが揃い、相手チームも打ち易くなる。悪循環 だ。一学年上の強豪チームも抑えてきた藤松にしては珍しい。これも経験か。

 打者一巡したところで、ちょうど投球制限75球となり、3年生ピッ チャー小泉に代える。小泉は後続を断つが、この回取られた得点は6点。8対4と逆に離されてしまう。武蔵府中リーグも、初回から1点、2点、1点と、毎回 得点でここまできているので、諦めるには少々早い。ここでは、選手たちの気持ちが落ちてしまうことだけが心配だ。 

 4回裏、トップバッターから始まるこの回は、梁が四球を選ぶと、土 屋がレフト前へヒットを飛ばす。この日3番に入った藤松も死球で出塁。これでノーアウト満塁。次の打者が内野ゴロに倒れるも、5番池田が死球をもらい、押 し出しでまず1点。相手チームのバッテリーエラーで2点目。1アウト二・三塁のチャンスに6番西村がやってくれた。レフトへ走者2人を返すタイムリー二塁 打を放ち、この回の4点目が入る。7番小泉も左中間を破る三塁打で続く。西村が二塁から返り5点。8番重松の内野ゴロの間に小泉がホームを踏み、何と、表 にとられた6点を一挙に返してしまう。

 小泉の調子も悪くなさそうだ。5回表ランナーひとりを出すが難なく 0点に抑えた。5回裏の攻撃は1番梁から始まる。ニューフェイス梁の初安打は右中間の三塁打だ。そして、2番土屋が負けじと右中間へ連続三塁打。3番藤松 のセンター前ヒットの間に土屋が返り、これで12対8。こうなると、できればこの回で勝負を決めてしまいたい。

 4番井上の打席時、藤松はバッテリーエラーで三塁へ進塁。井上も四 球を選びノーアウト一・三塁となった。5番池田は、初球ピッチャー前へバント。三塁コーチはあわてて三塁ランナーを止める。こんな作戦があるわけない。弘 中監督へ目線を送ると「俺じゃないよ」と顔の前で手を振った。

 6番西村がレフトへ犠牲フライをあげる。藤松が落ち着いたリタッチでホームを奪いこの回3点目が入る。その後、四球で出た井上、小泉 がバッテリーエラーでホームイン。7点差がついたところでゲームセットとなった。

 

 続く第二試合の対戦相手は東京城北リーグ。ピッチャーは土屋でいく。この試合は継投で逃げ切るしかない。

 初回表を0点に抑え、その裏の攻撃。先頭の梁、ショートへの内野安打。土屋の右中間三塁打で先制すると、藤松レフト前、井上四球、池 田センター前と、この回幸先よく4点をゲット。

 2回表、2点を返されるが、ここは我慢どころ。点はもう少し取れそうだ。2回裏、二・三塁にランナーを置いて、5番池田に打順がま わってきた。2−0からの三球目、叩いた打球はレフトライン寄りの痛烈な打球だ。二人の走者がホームを踏み、また4点差とした。

 最近、池田の打球が強くなってきた。武蔵府中リーグマイナー選手 は、オールスター(高学年チーム)に上がる前に、柵越えのホームランを打つことを一つの目標にしている。これを「おみやげ」と呼んでいる。この5年間の話 だが、おみやげを持ってオールスターチームに上がる選手が毎年、5・6人くらい輩出している。今年のチームは、まだおみやげをもっている選手はいない。藤 松は時間の問題として、池田も、おみやげを手にする日が近いのではないか。

 2・3回に2点ずつ取られ、前半3回を6対4と2点リードで折り返す。4回裏、武蔵府中リーグに再びチャンスが訪れる。梁、藤松、井 上、西村、小泉のヒットで3点を追加。

 5回表からは、梁がマウンドに立つ。いきなり右中間を破る二塁打を打たれるが、ここは点差があるので、アウトを取ることに集中しなけ ればならない。梁は1点を取られるが、初登板にしては上出来だ。

 5回裏、先頭打者が倒れるも、1番梁に打順が回り内野安打、土屋四球、藤松・井上の連続安打で2点を取り、なおも攻め立てる。最後は 5番池田がきっちりとセンターに犠牲フライを打ち上げ、三塁ランナー藤松が返り12対5。7点差がつきゲームセットとなった。

 ブロック落ちも覚悟で挑んだ今日の試合だが、結果をみれば2試合と もコールド勝ち。今年のチームは、「リトル歴」の浅い選手が多いので、チーム作りに少し時間がかかると思っていたのだが、急加速で実力が上がってきている ように思える。来週からの決勝トーナメントもこの調子で行きたい。
 

2008_0915 西 東京大会、決勝進出ならず! 梁取コーチ

  西東京大会本戦。ブロック戦を1位通過の武蔵府中リーグの対戦相手は東京日野リーグだ。東京日野リーグとは、先週オールスターが西東京大会準決勝で当た り、敗戦を喫している。
「兄貴の敵は弟が」ではないが、簡単に負けるわけにはいかない。来週から始まる四年生大会でも、東京日野リーグは同ブロックにいる。

  今のチーム状態からして、二回戦を見越しての投手ローテーションは組めない。目先の試合を一つずつ取ってゆくしかないのだ。先発にはエースナンバー1を背 負った藤松を立てる。3回まで両チームとも得点無く、0対0のまま前半を折り返す。藤松の超スローカーブは今日も冴え、4回表まで既に5三振を奪ってい る。
 
 均衡を破ったのは4回裏武蔵府中リーグの攻撃だ。この回の先頭藤松がライトへの三塁打で 出塁すると、このチャンスに、続く5番池田がレフトへ二塁打を放 ち、まずは1点を先制する。6番西村のヒットで池田が三塁 へ進塁すると、9番市川の打席時、ワイルドピッチで三塁走者が返り、この回2点をもぎ取 る。

 5回裏、1番からの攻撃だ。小泉を二塁に置き、3番井上が痛烈な打球を左中間へ飛ばす。外野手の手前でバウンドが少し跳ねたか、打球 は野手の頭を超え、転々ところがっている。ここは足のスペシャリスト井上の見せ所だ。三塁を蹴り、一挙にホーム イン。本人2本目のランニングホームランが飛び出した。こうなると、4番藤松も黙っていられない。2球目を左中間フェンスをワンバウンドで超えるエンタイ トルツーベースを放つ。ベンチに向かってガッツポーズを見せる藤松に、

 「おい、藤松。カメラはセンターだ」

と三塁コーチに言われ、もう一度センターに向かってガッツポーズ。カメラマンが「撮ったぞ」と合図をしてくれた。ちなみに、このホーム ページに写真が 載っているので見てほしい。

 6対0。あと1点でコールドとなる。2アウトで三塁に臨時代走の井上がいる。打者は下位打線。6回、藤松の持ち球はあと12球しかな いことを考えると、どうしてもこの1点は欲しい。三塁コーチの判断で、

 「井上。ヤレ」

井上は頷く。キャッチーが投球を捕球し、ピッチャーへ返球したその時、井上はホームをつく。スチールにピッチャーが気づき、ホームへ送 球する。クロスプレーだ。タイミン グはどちらとも捕れるか。審判はアウトをコール。

  6回表、2番から始まる東京日野リーグの攻撃。藤松が投げれる球はあと12球だ。先頭打者が初球手をだし、ピッチャーゴロを打ってくれたのには助かった が、その後、この試合初の四球を出すと、4番、5番に連打を浴びる。75球の投球制限にかかり、ピッチャーを代えなければならない。あと二人、得点差は5 点。小泉、井上でなければ、次の八王子リーグとの対戦で持ちこたえることはできないだろう。ここは、ピッチャー経験がない土屋に頑張ってもらうしかない。 土屋の初球6番バッターはショートゴロ。1点追加されるが、これで2アウトだ。ストライクさえ入ってくれれば何とかなる。7番打者への3球目、打者は投球 を芯でとらえた。ショートだ。打球はライナーで藤松のグローブに吸い込まれていった。


 準決勝は八王子リーグだ。今年の八王子リーグはコンディションが良いと聞いている。なにより、今年のあおし ん杯で投げた、大柄な投手が残っている。のち に関東大会準優勝をする武蔵府中リーグだが、そのメンバー(現5年生)でさえ打ち倦むほどの投手が、一学年下でまだマイナーに残っていることは驚異だ。

  後攻をとった武蔵府中リーグの先発は、3年生の小泉。小泉は数日前、学校でつき指をしたとのことで、右手の中指を痛めている。万全の状態ではないが、ここ は小泉で行くところまで行くしかない。八王子リーグのエース程ではないにしろ、小泉もかなり速いボールを抛る。ゆくゆくは、武蔵府中リーグの看板選手にと 期待がかかる選手だ。

  初回表、八王子リーグの攻撃だが、二つのエラーから始まった。何でもないゴロなのだが、これを処理できない。これを皮切りに、打者14人が廻りヒット7 本、大量の9点を奪われる。野球は怖い。エラーが次のエラーを呼び、ファーボールを呼び、ヒットを呼ぶ。これ、野球だけでなく、通常の生活に於いてもそう だが、普通のことは普通にやり、簡単なことは失敗しない能力がないといけない。ふと、野球からトリップして、そんなこを考えてしまう。

 9点ビハインドからのスタートだ。選手たちに常々、何点差があっても諦めないように指導している。ここは、ボール球に手を出したり、 無理をすることがいけない。一人が頑張ってもダメ。全員が同じ意思で繋ぐ野球を心がけなければいけない。

  先頭打者がレフト前のヒットで出塁。ワイルドピッチで二塁へ進塁したまでは良かったが、三盗を試み憤死。「無理はいけない」をいう指示が理解できていな い。もっとも今まで、数試合しか経験のない選手に理解を期待するのも酷だが、痛い失敗と認識し、失敗は繰り返さない。そんな心がけは必要だ。

 試合は3回にも3点を追加され、防戦一方の試合となった。4回に2点を追加され、4回裏武蔵府中リーグの攻撃で5点取らなくてはコー ルドゲームとなってしまう。5点とは言わずとも、意地だけは見せておきたいところだ。

 2番小泉がファーボールで出塁した。3番井上がレフト前ヒットで出たところで、八王子リーグに送球ミスがあり、小泉が一挙にホームイ ン。三塁まできた井上が、ワイルドピッチでホームを踏んだが、後が続かず武蔵府中リーグの得点はこの2点のみとなった。

  結果、14対2。4回コールドの惨敗。点差より、武蔵府中リーグの選手に闘争心が見えないことが気がかりだ。5年前のこの西東京大会で、今日と同じ八王子 リーグに敗れ去ったとき、選手全員が大泣きしていた。相当に悔しかったのだろう。冬の練習を一生懸命にやり、春のマイナー大会では優勝。そして関東大会 へ。のち、オールスターへ上がり全日本選手権大会で準優勝したクラスだ。こだわりが無い世代なのか。それともモチベーション設定の仕方が悪いのか。考える ことが多い試合となった。

 よい兆しもある。新しい仲間の参加が決まっており、チーム内競争も激化する。切磋琢磨しながら、武蔵府中リーグはチーム力強化を図 る。
 

2008_0909 マ イナー新チーム、好調な滑り出し 梁取コーチ
 
八月初め。関東大会準優勝という好成績を土産に、5年生はオールスターに合流。マイナーチームは、4年生を最高学年とする新チームがスタートした。一年生 の時から入部した選手が多かった昨年度のチームは、新チーム結成時からある程度の計算ができた。実際、9月から始まる西東京大会では、青い優勝旗を手にし ている。

 ところで今年のチームはというと、ディフェンディングチャンピオンチームにしては、いささか心もとない。4年生だけでは メンバーが組めず、3年生数名がメンバーに入る。場合によっては、2年生の戸田、竹尾までは勘定に入る。

  だがこのチーム、面白い要素も多い。まず、キャプテン藤松を中心にまとまりの良さを感じる。試合経験は少ないのだが、足が速いだとか、力が強いだとか、そ ういった選手も数名いるので、冬の期間の練習次第では、春のマイナー大会でサプライズがあるかもしれない。まあ、来年の話だ。

  当面の大会、西東京大会が始まった。今年は決勝トーナメントの前に、3チームによる予選を行う方式で行われる。武蔵府中リーグは、町田リーグ、東大和リー グの組に入った。この時期、どのチームのコンディションが良いか、予想するのは難しい。前年度に行われたティーボール大会の結果くらいしか資料としてはな い。作戦など何もない。対戦するチームに全力で戦うのみだ。 

 初戦の町田リーグ戦、後攻をとった武蔵府中リーグの先発は藤松。守るは、キャッチャー池田、ファースト重松、セカンド市川、サード奥 村、ショート小泉、レフト土屋、センター井上、ライト西村でのスタート。サード、ショートは3年生コンビが務める。

  先制され、一点を追いかける形で迎えた4回裏、この回の先頭5番池田がライトへの二塁打で出塁すると、6番西村のショートゴロの間に三塁へ進塁。反撃の チャンスをつくる。相手のパスボールなどで逆転に成功。打順がトップへ回り、土屋のセカンド内野安打でこの回3点をもぎ取る。
 
 5回裏、先頭3番井上がヒット出塁。2アウトを取られるが、そこから粘り4点を追加し、有利な試合展開となった。

  7対1で6点リード。残すは、6回の表の守りだけだ。ここまで藤松の投球数は55球。関東大会準決勝で大宮リーグを相手にストッパーを務めた藤松だけに、 この点差があれば、最終回だからといって、そうそう乱れることはあるまい。3番バッターから始まる相手打線だが、ピッチャーゴロ、三振、セカンドゴロと難 なく押さえ、まずは決勝トーナメント進出を決めた。 

  30分置いて、第二試合は続けて行われた。相手チームは東大和リーグ。後攻をとった武蔵府中リーグの先発は、3年生小泉だ。スピードだけであれば、桁外れ に速い。ただ、3年生ということもあり、試合経験が少ないことも事実。バッタバッタと三振を取るのか、ファーボールの連続か、試合が始まってみなければ分 からないという不安材料はある。

 試合は、ストレートのファーボールから始まった。初回からエラー、ヒットがからみ2点を献上。その裏1点を返すが、なかなか攻めきれ ない。

 武蔵府中リーグのチャンスは3回に訪れた。1番土屋がレフトへはじき返し、その後1アウトを取られるが、3番井上から始まり、藤松、 池田、西村の連続ヒットで3点を追加し逆転に成功する。4回にも土屋のライトオーバー三塁打、井上、藤松の連続二塁打等で3点を追加。

  5回に入り、小泉の球数が60球を超えると、東大和リーグの中軸打線が小泉をとらえ始めてきた。連打で3点を取られ、5回途中、75球の球数制限にかかり 降板。センターの井上と交代だ。7対5で勝っているとはいえ、何時逆転されてもおかしくない展開になってきたが、ここは井上が踏ん張って後続を絶つ。

  2点差まで詰め寄られ、流れが東大和リーグに傾いている。5回裏の攻撃は6番西村から。西村はセカンドへの内野安打で出塁すると、ここで3年生鈴木を代打 に送る。バントのサインだ。試合でバントなどしたことのない鈴木は、ピッチャーが投げる前からバントの構えをしている。1球目、サード、ファーストが猛 ダッシュで前進しプレッシャーをかけてくる。

「おい、お前のバントは相手選手を集めてからするのか?」とコーチからやじられ、鈴木は苦笑い。3球目、自らも生きるバントを決め、下 位打線からチャンスをつくる。1アウト後、市川、土屋、小泉の連続ヒットで3点を追加し、なおも二・三塁とチャンスが続く。

 3番副キャプテン井上に打順が回った。ここまで二塁打2本と当たっている井上は2−0からの3球目を叩きライトへ運ぶ。外野を割っ た。二人の走者が返り、ここで7点差がつきゲームセット。
 どうなることやらと思いながらの戦いだったが、ふたを開けてみれば2連勝でブロック戦トップ通過。武蔵府中リーグは来週からの決勝トーナメントに挑む。
 

2008_0723 関東大会 梁取コーチ
 
【2008-7-19 初戦】

  関東大会初戦の相手は、激戦区神奈川を制した平塚リーグだ。平塚リーグの近年の成績は特筆すべきものがある。オールスターは、2006年全国選抜大会優 勝、2007年全日本選手権準優勝。マイナーにおいては、2004年2005年、そして今年2008年と関東大会に出場している。

 試合は平塚リーグ先攻、武蔵府中リーグ後攻で始まった。武蔵府中リーグの先発は富澤だ。
試合開始後の1球目レフト前に運ばれるも、富澤の調子は良さそうだ。球は来ている。
この回は、2アウト一・二塁まで責められたが後続の打者をサードゴロに打取り0点に抑える。

 平塚リーグは背番号1を背負った左投手が先発だ。腕の振りがよく、伸びのある良い球を抛ってくる。そうそう点はとれないだろう。

 初回裏、1・2番が倒れたが、三番富澤がライト前、4番水嶋がレフトへヒットを放ち、2アウト二・三塁のチャンスを作ったのだが、後 が続かず無得点。2回、両リーグともスコアリングポジションへ走者を送るも、決め手がなくなかなか得点が入らない。

  均衡を破ったのは、3回裏武蔵府中リーグの攻撃だ。先頭打者、2番笠井がライト前、3番富澤がセンター前に弾き飛ばしノーアウト一・二塁のチャンスに回っ てきたのは4番キャプテン水嶋。ファールファールと粘った後の7球目をジャストミート。センター頭上を越えてゆくタイムリースリーベースが飛び出し、武蔵 府中リーグが2点を先取した。

 それにしても、富澤の調子が良い。スピード、制球、気合と、申し分ない安定したピッチングが続く。3回を終わった時点で、球数39の 完投ペースできている。今日は期待できそうだ。

  4回裏、下位打線がチャンスを作る。8番遠藤、9番高橋の連続ヒットでノーアウト一・三塁とし、上位へ繋ぐ。ここで1点が欲しい。富澤の調子を考えると、 勝敗を決める決定的な点となるだろう。1番今井は初球をスイング。外野フライでいいという期待に応えて、ライトへ上がる。捕球と同時に、三塁ランナー遠藤 がスタートを切りホームイン。さらに、タッチアップのアピールプレーの間に一塁ランナー高橋が二塁を陥れる。相手の隙をつく武蔵府中リーグの目指す野球が できている。

 5回裏、武蔵府中リーグにビッグイニングが訪れた。平塚リーグの先発投手が規定投球数に達し5回から2番手投手に代わった。この回先 頭5番高瀬のセンター前ヒットから始まり、打者10人を送る攻撃で5点を追加し試合を決定づけた。

 最終回表も3人で打ち取り8対0で快勝。初戦を突破した。この試合終始安定したピッチングで完投した富澤の投球数は62。被安打散発 の6、奪三振2。そして何より四死球0は立派。守備もノーエラーであったことも付け加えておく。


【2008-7-20 準決勝】
 
 過去の対戦から、この大会の優勝候補は大宮リーグではないかと思っていた。今年のゴールデンウィークに行われた、新座リーグ主催の「こいのぼり杯」 で対戦したときは、初回からセーフティーバント、ホームランを含む5連打を浴び5点を奪われた。9番バッターまでしっかりスイングでき、さすが選抜チー ム、選手個々の力は群を抜いている。その時先発した背番号9の左投手も脅威だ。関東大会では相性により、武蔵府中リーグに当ててくるだろう。ただ、球数が 多くなってくれば、武蔵府中リーグにもチャンスがでてくるのではないか。

 準決勝は武蔵府中リーグ先攻で始まった。大宮リーグの先発は予想通りの左投手だ。ピッチャーらしいきれいなフォームで、伸びのある球 を投げ込んでくる。

 初回1アウト後、2番笠井、3番富澤が連続してファーボールを選び、二・三塁のチャンスに4番水嶋がライトオーバーの三塁打を放ち、 まずは2点を先取する。続く5番高瀬、6番繁森が連続ファーボールで出塁。1アウト満塁となったところで、大宮リーグは投手を交代する。

 バッターは7番澤。1ボールの後の2球目をスイングすると、打球はライトへ上がった。三塁ランナー水嶋がタッチアップで返り3点目。 続く8番バッター4年生の藤松がセンター前に運びこの回4点を奪い取る。

 大宮リーグ相手に、初回4点は大きいと喜んでいたのもつかの間、この裏3点を返されてしまい、1点差に詰め寄られてしまうのだ。2回 裏から、先発高瀬から背番号1のエース水嶋に交代する。

 2回3回と両チームとも無得点。4回武蔵府中リーグが1点を追加し4回終了時点で5対3と武蔵府中リーグがわずか2点のリードだ。

  5回武蔵府中リーグにチャンスが回ってきた。1アウト後、8番藤松、9番高橋、1番今井、2番笠井、3番富澤の5連続ヒット、4番水嶋敵失、5番高瀬の ヒットと止まらない。この回5点を追加し10対3としたが、5回裏2点を取られ10対5。6回武蔵府中リーグは4点追加。

 14対5で最終回裏を迎えるのだが、ここからが難しいのだ。いくら得点差があっても追い上げられてくると、マイナーリーグの選手は平 常心を失い、1メートル先の選手にボールをトスすることもできなくなる場合がある。大事な試合であればあるほどその傾向が強い。

 事実、前日の試合、水戸東リーグ対旭リーグとの試合は、15対1旭リーグリードで最終回を迎え、誰もが旭リーグの勝利を疑わなかった であろうこの場面で、水戸東リーグが13点を追い上げ、結果15対14で辛うじて旭リーグが逃げ勝っている。

 最終回裏には魔物が住む。魔物を起こす前に試合を終わらせなければならない。

 6回裏、ピッチャー水嶋の持ち球はあと5球。先頭打者から始まる大宮リーグから、1アウトでも取ってくれればと続投を指示する。1番 バッターが初球いきなりセンターへ二塁打を放つと続く2番バッターへストレートのファーボール。これで水嶋は75球となり投手交代となる。

 ここで武蔵府中リーグは、禁断の4年生投手藤松を投手に指名する。マイナー大会ブロック戦対大田リーグ以来の登場だ。強打を誇るチー ムであればあるほどハマる。藤松の天井から落ちるような投球は、打者のスイングの軌道と異なる。そして常日頃から藤松には、

「お前の役割は分かっているな。変な気を起すな」

とメンタル面での指導も徹底してある。対策をされたら打たれるだろうが、1イニングのうちに藤松対策するのは不可能だ。
 
 3番バッターにいきなり二塁打を打たれる。

「藤松、笑え!」

というコーチの声にニコニコ笑っている。大丈夫だ。

 4番バッターをショートフライ、5番バッターをセカンドゴロで2アウト。6番バッターにヒットを打たれるが、7番バッターのショート ゴロでゲームセット。14対8で決勝進出を決める。


【2008-7-20 決勝】

 マイナー選手の夢舞台である関東大会決勝。対岸から上がってきたのは越谷リーグだ。

 初回表、武蔵府中リーグ、無得点。
 
 その裏は三塁手の送球エラーから始まった。続く2番バッターが試みた送りバントをピッチャーが処 理し、ファーストへ送球した球をセカンドが落球。この大会2試合で送球エラー1つのみと完璧といえる守備をみせてきた武蔵府中リーグがここにきて乱れ始め てきた。先発富澤も初戦程の球威は見られない。初戦の平塚リーグ、準決勝の大宮リーグと全国に名立たる強豪チームとの対戦で、全員が疲弊しているのも明ら か。しかし、その言い訳は通用しない。越谷リーグとて同じだ。
 
 初回3点、2回4点を失い、2回終了時点で7対0と大きく突き放されてしまう。3回に1点を取るも、その裏2点を追加され、劣勢を強いられる。

 5回、2番笠井から途中代わった4年生の井上がヒットを打ったのを皮切りに、3番富澤、4番水嶋の3連続安打で2点を取ったが、その 裏3点を失う。

 12対3で迎えた武蔵府中リーグ最後の攻撃。点差から客観的に言えば、勝敗云々というよりはどこまで、詰め寄ることができるか。どん な意地をみせることができるかといったことが課題となる試合となってしまった。最後まで諦めない。そんな気持ちを見せることができるか。

 先頭の7番遠藤はレフト前ヒットで出塁。8番藤松に代えて吉田を代打に送る。この大会、今まで出場機会のなかった吉田に、

「お前の思い出のために代打に出した訳じゃないぞ、勝つためにお前を代打に送ったんだぞ」

とコーチから激が飛ぶ。吉田はこれに応えて、三塁への内野安打で出塁。1アウトを取られるも、1番今井のレフト前ヒットで満塁となる が、続く打者のセカンドゴロを上手く裁かれ、これがダブルプレーとなり、あえなく試合終了。武蔵府中リーグの関東大会制覇の夢は破れた。


 武蔵府中マイナーリーグでの最高成績は、関東大会3位だと聞いた。今回、関東大会優勝は逃したものの、準優勝は 長い武蔵府中リーグの歴史のなかで自己記 録更新となる成績だ。この大会を最後に5年生はオールスター(高学年チーム)に上がることになる。ちなみに、関東大会3位だったチームは、後の2003年 に世界大会を制覇している。良いコンディションで、オールスターへバトンを渡すことができたと思っている。今後の選手諸君の活躍を期待したい。


※この大会を主管された神奈川連盟の皆様、特にホストチームとなられた逗子リーグには大変お世話になりました。素 晴らしいグランドでプレーができたこと、この場にてお礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございました。
 

2008_0625 2008  あおしん杯 梁 取コーチ
 
 今年のあおしん杯は、西東京のリーグを中心に18チームの参加で幕がきって落とされた。


   一昨年は優勝。
 
   昨年は決勝で接戦の末、惜しくも小平リーグに負けて準優勝だった。
 

 6月8日。一回戦の対戦相手は、八王子リーグ。昨年の秋、西東京大会の決勝で当たって以来の対戦だ。試合前のアップのとき、部員数 をざっと数えてみると35名程で、体格の良い選手も多い。西東京大会では勝っているとはいえ、激戦が予想される。
 
 試合は八王子リーグ先攻で始まった。

 武蔵府中リーグの先発は藤井。初回、3連打を含む4安打を浴び、3点ビハインドからのスタートとなったが、チーム内であわてる様子 はない。
 八王子リーグのピッチャーは長身で、他の選手より頭一つ大きい。スピードも今までの対戦した投手の中で一番速いのではないか。初回裏、立ち上がり苦しん でいる中、4つの四死球、2安打をからめ、打者11人を送り7点を取り逆転に成功する。だが、取られた3つのアウトは全て三振で、ストライクがまともに 入ってきたら相当手こずるだろう。立ち直る前に点をとっておかなければ厳しい試合となる。
 2回2点、3回1点を追加され、じりじりと詰め寄られるも、3回裏ノーヒットで2点を取り返す。3回が終わり、スコアーブックを見ると、9対6で勝って はいるものの、八王子リーグのヒットは長打を含む9本に対し、武蔵府中リーグは繁森と高橋のシングルヒットが1本づつの2安打しか放っていない。
 9対7で迎えた5回裏、遠藤がセンター前のヒットで出塁すると、ワイルドピッチ、高橋の内野ゴロの間に三塁へ進塁。一番打者今井が四球を選ぶと、すかさ ずダブルスチールを敢行し、一点追加。藤井のレフトへの三塁打、富澤のセンターオーバー二塁打が続き、4番水嶋へと打順が回った。ワイルドピッチで富澤が 三塁へ進む。水嶋は四球で出塁すると、盗塁で二・三塁とチャンスを広げた。

 リトルリーグのルールで5回以降7点差がつくと、コールドゲームが適用される。
 二塁ランナーの水嶋がサヨナラのランナーとなる。

 マイナーの試合は何が起こるかわからない。できればこの回で決着をつけたいところ。

 2アウトを取られたが、6番鎌田の三塁内野安打の間に富澤が返り、これで13対7。あと1点が欲しい。2アウト一・三塁で4年生藤 松の打席だ。武蔵府中 リーグは仕掛けた。藤松の初球、一塁ランナー鎌田が走る。キャッチャーは二塁に放る。それを見た、三塁ランナーがホームをつき14点目をもぎ取り、初戦を ものにした。



 6月22日。 二回戦の対戦相手はリトルリーグの代名詞、調布リーグだ。

 調布リーグと武蔵府中リーグとは、調布飛行場脇の同じ施設内にホームグランドを持っている。衛星写真でその距離を測るとたった 360mしか離れていない。
 
 マイナー大会準決勝以来の対戦となったこの試合は、調布リーグが先攻をとった。

 武蔵府中リーグの先発は佐藤。初回、簡単に2アウトを取った後3・4番に連打を浴びるがここをしのぎ0点。まずまずの滑り出しだ。
 武蔵府中リーグは、先頭打者今井のヒット、4番打者水嶋のヒット、5番繁森の犠牲フライなどで2点を先取。2回にも9番高橋のタイムリーで1点を追加し 試合を有利に進めてゆく。1回2回と無難な投球で調布リーグを抑えてきた佐藤だが、3回ラストバッターに四球を出したのをきっかけに2点を返され3対2と 詰め寄られる。

 3回裏は3番藤井からの攻撃だ。藤井はファーストベースを直撃するラッキーなヒットで出塁。1アウトを取られた後、4番の水嶋に打 席が回った。水嶋は前 回の調布リーグ戦で一試合2本のホームランを打つなど、このカードでの活躍が目立つ。水嶋は3球目をフルスイング。ボールの芯を捉えた打球は左中間に大き く上がる。

 「入るか!」。

 ベンチ全員が体を乗り出して打球の行方を追う。この日、グランドは新規格の68mで設営されているようだ。惜しくもホームランには ならなかったが、旧規 格の61mだったら楽々と超えていただろう。快心の2塁打で二塁ランナー藤井が返る。続く5番繁森がセンター前へ弾き返し、水嶋を迎える。3回が終了した 時点で5対2。まだまだ試合の行方はわからない。これまで好投をしてきた佐藤が4回、相手打線につかまる。2アウトを取るも、ランナー一二塁と溜まったと ころで2番打者に走者一掃の三塁打を浴びてしまう。

 ピッチャーを長身の高瀬へとスイッチ。 続く打者に内野安打を打たれ、この回3点を献上し、試合は5対5の振り出しに戻ってしまっ た。5回も調布リーグ 打線は高瀬に襲いかかる。ヒットが2本続いたところで、背番号1水嶋をピッチャーに送る。同時に正捕手笠井を投入。
 だが、一度火がついた調布リーグ打線を抑えきれず、この回5点を入れられ10対5と後半大きく突き放されてしまった。あと攻撃は2回ある。まだチーム内 に諦めの雰囲気は感じられない。

 点は取れると確信していた。

 5回、この回の先頭打者藤井がこの日2本目のヒットを放ち出塁すると、3番富澤がセンターオーバーのヒット、4番水嶋がショートへ の内野安打、5番繁森 が敵失、6番鎌田がデッドボールと続き反撃開始かと思われたが、手痛い走塁ミスが出てこの回は3点を取るに留まった。

 10対8。残すは最終回のみだ。表に1点を追加され11対8で最後の攻撃を迎えた。

1アウトを取られたが、先頭打者今井に打席が回った。ここで今井は意地を見せる。初球から11球連続ファールで粘った後、レフト前に 弾き返す。2番藤井ラ イト前、3番富澤敵失で出塁し、1アウト満塁で4番水嶋へ回った。満塁だから歩かされることはないと思っていたが、幸か不幸か水嶋への1球目がワイルド ピッチとなり、1点はとるものの、一塁が空いてしまった。調布リーグは水嶋を敬遠し、再び満塁とする。5番繁森が四球を選び、押し出しで1点を追加し11 対10となったが、攻撃はここまで。転がしさえすれば何かあるこの場面だが、つづく二人の打者が見送りの三振をしてしまうのだ。
 

 さあ、残りは1ヶ月後に控えた関東大会を残すのみとなった。もう一度立て直しを図り、必ずや優勝旗をこの手にしたい。
 
2008_0520 マ イナー大会決勝 梁 取コーチ
 

野球に限らない。どんなスポー ツでも一チームの独り勝ちを、他のチームが許してはいけない。東京中野リーグは、このマイナー大会を2006年、2007年と連覇している。他リーグ は、是が非でも東京中野リーグの3連覇だけは阻止しなければ・・・

 今 年の東京連盟マイナー大会の決勝は、2年ぶりに武蔵府中リーグ対東京中野リーグの対戦となったちなみに2年前は決勝ながらも、21対4の大敗を喫してい る。なんとしても、リベンジを果たさなければという意気込みでこの試合に挑む。

 試合当 日グランドに行くと、センター今井が体調不良で休みとの連絡が入った。今井はマイナー大会から先頭打者を務め、こと守備に関してはマイナー選手と は思えないようなファインプレーを連発し、この大会を引っ張ってきた選手だ。守備では、4年生選手藤松がその穴を埋めてくれるだろう。だが、チーム力とし てのパフォーマンス低下は否めない。チームには動揺が走る。


 試合は東京中野リーグの先攻で始まった。武蔵府中リーグの先発は遠藤。


 初回、先頭打者をファーボールで出すと、次のバッターにきっちりと送られ、3番バッターの三塁打で早くも先取 されてしまう。4番バッターの犠牲フライで 1点を追加され、2点を追うスタートとなった。
遠 藤は、2回下位打線を3者凡 退に仕留めるも、3回には捕まり藤井へとスイッチ。結局この回3点を追加され、前半戦5対0と大きく突き放されてしまう。
 3 回まで無安打に抑え込まれていた武蔵府中リーグが、4回反撃に転じた。1アウト後、3番水嶋が内野安打で出塁すると、4番藤井、5番繁森がヒットで繋ぐ。 6番鎌田敵失で出塁し1点。続く7番藤松のセカンドゴロの間に1点を追加。この回2点もぎ取り5対2とし、後半戦へと望みを繋いだ。


 もう点はや れぬ。


 4回からは富澤をマウンドに送る。4回は三者凡退で切り抜けるが、5回に長打を含む集中打を浴び3点を献上す る。最終回表は
2ア ウト二・三塁のピンチを招い たが無得点に抑えることができた。

 残 すは裏の攻撃のみだ。8対2で6点を追いかける。

 奇跡的な勝利を信じ、最後の攻撃に入った。東京中野リーグの先発投手の投球数は72球。マイナー選手の投球制限まであと残り3球。 あと3球で東京中野リーグはピッチャーを交代しなければならない。
 武蔵府中リーグの攻撃は3番キャプテン水嶋からだ。水嶋へは、相手投手の残り投球数を伝え、2球待てと指示をした。1球は見送ったものの、2球目を水嶋 はスイングし、センター前に弾き飛ばしてしまった。一塁上にいる水嶋を指さすと、「待て」のサインを無視したことに気づき、苦笑いをしている。結果的に相 手投手に次のバッターへの投球の機会を与えてしまったことになる。4番藤井が、センターオーバーの三塁打を放ち、水嶋が返る。ここで、東京中野リーグは ピッチャー交代。5番繁森ショートゴロの間に藤井がホームを踏み、1アウトを取られるも8対4と詰め寄る。続く6番鎌田の当たりはボールの芯を捉えたが、 サードのファインプレーに阻まれこれで2アウトとなってしまった。


 4 点差だが、マイナーの試合はわからない。4年前、このマイナー大会決勝で武蔵府中リーグは、最終回2アウトから5点を取り、延長戦へともつれ込み優勝を勝 ち取った。大会役員の方が、試合の雌雄を決したと判断したとき、「準優勝 武蔵府中リーグ」と表彰状に書いてしまったものだから、表彰式にはこの「準」の 字を×で消した表彰状を受け取ったことがある。それほどの奇跡的な大逆転勝利であったという証である。


 7 番藤松に代わり、代打に澤を送る。澤はここのところよく振れるようになってきた。その期待に応え、センター前へとはじき返す。続く代打高瀬はファーボール を選び、2アウトながら一・二塁とする。ここで不動の9番打者、高橋が打席に立つ。どうにかして先頭打者まで回して欲しい。そうすれば面白い展開になる。 4球目を高橋はスイングした。芯を捉えたかにみえたが、ショートの正面へと飛びゲームセット。

 マイナー大会優勝を信じて練習に取り組んできた武蔵府中マイナーチームにとって、この敗戦は正直悔しい。7月「海の日」に神奈川県 逗子市で開催される関東大会では、この悔しさをバネに、より大きなメダルを目指す。

 

2008_0421 決 戦の日 梁 取コーチ

 
 マイナー選手に一の目標は?と聞く と、全員が「関東大会優勝です!」と答える。

関東大会は、このマイナー大会で決勝に残らなければ出場権を得られない。ベスト8に残ったマイナーチームにとって、準々決勝/準決勝 が行われるこの日は、節目として大きな意味を持つ。


  準々決勝。勝ち上がってきた対戦チームは町田リーグだ。

町田リーグは、年数回練習試合をしていただいている友好リーグだ。町田リーグは、選手の素材に頼らず、選手を育ててチームを作ってく る、指導の行き届いた チームである。直近の試合(2/17)では5対2で勝利はしているものの、勝ち切ったという印象は残っていない。

 この試合、先取点を得たのは武蔵府中リーグ。二回裏、先頭5番藤 井が右中間を破る二塁打で出塁し、ワイルドピッチで三塁へ進む。7番鎌田が敵失を誘う間に1点を奪うといった幸先の良いスタートが切れた。 だが、その次の3回表、エラー2つが絡み3点を奪われ逆転を許してしまう。

 先発の遠藤の調子は悪くない。
遠藤は球威こそ然程ないが、低目を丁寧についてくるコントロールが持ち味で、連打を受けることはあまりないのだ。町田リーグには好プレーが続出。流れは町 田リーグにある。

 2点を追う我慢の試合になったが、5回裏にチャンスが訪れた。

 上位から始まるこの回、1アウト後3番富澤がライト前にはじき返しチャンスを作ると、4番水嶋がライトオーバーのヒットで1点を返 す。その後2アウトと なったが、6番繁森が内野安打で出塁するといった粘りを見せる。ここで迎えたのは7番鎌田だ。最近、この鎌田がいい仕事をしてくれる。初球を狙い打った打 球は左中間へと運び、二塁ランナー水嶋を返し同点に追いつく。

 こうなると、6回最終回表を0点に抑え、裏にサヨナラの絵図を描く。

 この回、先発の遠藤から、武蔵府中リーグの「角」富澤へスイッチ。富澤は5番打者三振、6番打者センターフライ、7番打者三振と キッチリ抑た。あとは1 点を取るのみだ。6回裏の先頭打者は9番高橋。9番打者といって甘く見ることなかれ。武蔵府中リーグはここまで、この選手で勝ってきたといっても過言では ない。派手なパワープレーをするわけではないが、堅実なプレーで何度、高橋に助けられたことか。チームメートの信頼は厚い。

 高橋は、初球狙い撃ち。三塁ベース脇を抜けるヒットで出塁しトップへと繋ぐ。1番今井のバントは結果ヒットとなり、ノーアウト一・ 二塁とチャンスは広 がった。二塁ランナーが返れば、サヨナラの場面。続くバッターは2番笠井。初球、試みたバントは野手の正面をつく失敗バントに見えたが、敵失を誘い高橋が ホームを踏み、苦しみながらも勝利を手にした。


  ブロック戦が終わり、本戦の山が確定するとスタッフ内の暗黙の了解で、関東大会出場を決める準決勝は、武蔵府中リーグの「飛車」水嶋で行くと決まってい た。ただ、投球数制限(75球)のあるこの大会では、完投し切れないとの判断で、初戦江戸川南リーグ戦で好投を見せた佐藤を先発に立てた。佐藤で行けると ころまで行き、そして水嶋に繋ぐ。準決勝の相手は、強豪調布リーグだ。

 佐藤は、1回裏先制点を奪われるもまずまずの滑り出し。2回表、武蔵府中リーグは2アウト一・二塁から、9番高橋がバントヒットで 満塁とし、続く1番今 井のセンター前ヒットで2点を奪い2対1と逆転に成功する。続く3回表にも2点を追加し4対1とするもなかなか勝っているような気分にはなれない。いつ逆 転されてもおかしくないようなゲーム展開だ。ここで、佐藤から水嶋へスイッチするタイミングが検討された。佐藤も2回まで1被安打1失点と好投していた が、3回裏2アウト一塁で、調布リーグ3番打者に打席が回ってきた時点で水嶋へとチェンジ。

 この打者は前の試合、準々決勝でホームランを記録している。入り方に注意しなければならない。ワンボールからの2球目打球は高々と センターへ上がった。 大きい!しかも強烈な追い風が吹いている。センター今井は背走し、フェンスにくっついた。そしてジャンプ!グラブはフェンスの外に出ていたのではないか。
 この打球をキャッチしてしまうスーパープレーが飛び出した。ときどき、弘中監督のノックでホームランを取る練習をしているが、こんなとき成果がでるなん て、監督本人も夢にも思っていなかったであろう。
 
 5対2で迎えた6回表、試合を決定づけたのはこの一発だった。2アウト後、3連続ファーボールで満塁のこの場面、バッターボックスに立つは4番水嶋。
 ツーボールのあとの一振りは、打った瞬間それと分かるこの日2本目のホームラン。外野で見ていた人の話によると、オールスターグランドのフェンスに当 たったとの事。推定飛距離にして70mは越えている。水嶋はこの大会、当たっていなかった。いや、実際は打っているのだが期待が大きいだけに、期待ほどの 活躍をしていなかったというのが正しい。この一発で一挙に借金を返すようなそんな一発だった。
 6回裏、打者7人を送る責めにあうも1失点に抑え、武蔵府中リーグは10対3で勝利し2年ぶりの関東大会行き切符を手にした。

 ちなみにこの日は、水嶋の親父である水嶋コーチの誕生日。満塁を含む息子の2本ホームランと、関東大会行きの切符。これ以上プレゼ ントがあるだろうか。
 

2008_0414 武 蔵府中リーグ、ベスト8進出を決める 梁 取コーチ

 
 5年生以下のマイナー選手に全国大 会は無い。関東大会での優勝が一番大きなメダルとなる。
東京チャンピオンを決める大会は、春と秋の年に2度に開催されるが、秋の「四年生大会」は、東京都覇者を決めるに留まり、桜の花が咲くこの時期に開始され る「マイナー大会」のみが関東大会へと続く大会だ。
 そういった意味でも、各チームはこの大会に照準を合わせ仕上げてくるのである。

  先週、ブロック戦を一位通過し、決勝トーナメントへと駒を進めた武蔵府中リーグの初戦の相手は、江戸川南リーグだ。江戸川南リーグが、ボストンレッドソッ クスの松坂大輔の出身リーグであることはあまりにも有名。その他にも、数多くのプロ野球選手を輩出している名門チームだ。
 
 武蔵府中リーグの先発は佐藤。この選手は4か月ほど前入部した選手で、入部当初は試合への出場機会は殆どなかったのだが、「僕、ピッチャーもできます。 一度見てもらえませんか」と監督へ直訴し、その実力が認められた選手だ。今や、ローテーションの一角を担う程、安定感を見せている。バッティングではまだ 荒さは見られるものの、2週前の練習では柵越え弾を放つなど、成長著しい選手。

 江戸川南 リーグが先攻で始まったこの試合、初回先頭打者をファーボールで歩かせたが、その後キッチリと抑えてまずまずの滑り出しだ。
 その裏の武蔵府中リーグの攻撃。先頭の今井が一・二塁の間を抜けようという当たりを放ち、打球が飛びついた二塁手のグラブをはじいてボールが転々とする 間に、今井は躊躇なく二塁を陥れてしまう。続く2番笠井のセンター前ヒットで二塁ランナー今井は三塁を大きくオーバーランし、本塁への送球を誘い、その間 に打者走者の笠井は二塁へ。こういった、走塁で相手をかき回す野球は武蔵府中リーグの目指す野球だ。
 この回、もう一つの見どころがあった。3点を先取し2アウト満塁で迎えたバッターは9番高橋。バントの構えから強振。バント警戒で前進の三塁手脇を抜け てゆく絵にかいたようなバスター戦法。これで4点を奪う。結局この回5打者11人を送る猛攻で5点を取り、幸先の良いスタートを切れた。

  2回表、守備でビッグプレーが飛び出した。1アウト後、江戸川南リーグ6番打者の放ったフライは、センターフェンス手前3m付近まで飛んだ。センター今井 は一直線で落下位置まで走り最後にジャンプ!これを捕ってしまうのだ。ダイビングキャッチのような派手なプレーではないが、相手チームの勢いを止めるには 十分インパクトを与えるプレーだったのではないか。

 3回までノー ヒットに抑えていた佐藤だが、4回に初ヒットを打たれ1点を献上。ノーヒットノーランは逃したが、5回まで被安打2、2失点に抑える好投により、武蔵府中 リーグは快勝。ベスト8へと駒を進めた。

 この試合、嬉し かったのは下位打線の活躍だ。1番から4番までのヒット数は2本に対し、5番以降のヒット数は何と9本。6番繁森と9番高橋の3安打ずつは特記しておく。
 

2008_0408 マ イナー大会ブロック戦一位通過!! 梁 取コーチ
 
 ブロック戦初戦は青梅リーグに快 勝。
 
 ブロック一位通過を賭けて、次に対する相手は大田リーグだ。大田リーグは、武蔵府中リーグの開幕に招待リーグとして来ていただいているほど親交のある チーム。ちなみに、今年2月23日武蔵府中リトル開幕招待試合では、2対2の同点で終わっている。体格の良い選手が多く、今回の大会では、東京ベスト4以 上の実力を持つチームであろう。


 試合開始前、スタッフ同士の面白いやりとりがあった。

 大田リーグスタッフ曰く
    「武蔵府中さん相手では、まともに行ったらやられちゃうよ。いっそ、ヘロヘロのピッチャーを当てようかな」。

 武蔵府中リーグスタッフ
    「それは、うちだって同じですよ」。


 冗談の範疇の話かと思っていたが、それが冗談ではなくなった。

 武蔵府中リーグのスタッフ会議で、先発ピッチャーの白羽の矢が立ったのは、新4年生の技巧派(?)藤松だ。いつも先頭打者を務める 富澤が、体調不良で離 脱。戦力では引けをとっているとの認識の中で、武蔵府中リーグは一か八かの賭けにでた。初戦の青梅リーグに勝っていることで、少なくとも本戦への出場権は 得ている。そんなことで開き直りがあったことも事実だ。打者一巡をもてば御の字。もたなければ、初回のうちに遠藤へのスイッチも想定内での起用だ。
 
 藤松の先発を聞いて一番ビビったのは、他でもない彼の父親だった。


 大田リーグ先攻でゲームは始った。
 1回2アウト1・2塁になるも、5番打者が放つ痛烈なショートライナーをキャプテン水嶋が横っ飛びで捕球しピンチを逃れる。順調な滑り出しだ。
 2回表も0点に抑えて、0対0のままゲームは進む。藤松の軟投(?)に大田リーグが手こずっている様子だ。時々襲う、痛烈な打球に対しても、武蔵府中 リーグは守備で4年生ピッチャーを助ける。打者が一巡したところで、藤松の続投を検討するが、そのまま続投。
 そして3回まで0点に抑えてしまうのだ。

 大田リーグの投手は速球派。かなり速い球を放る。95km位はでているのではないか。マイナーレベルでは間違いなく"A"クラスの 投手だ。追い込んでか ら放るカーブの切れも良い。3回裏、武蔵府中リーグは敵失をからめ、ノーヒットで先取点を取るも、4回藤松・遠藤が捕まり3点を奪われ逆転を許してしま う。

 だが、ベンチの雰囲気は悪くない。まだまだ、集中は途切れていない。4回裏、藤松がレフトへヒットを放つと、9番高橋がきっちりと 送る。2アウトを取ら れた後も、2番笠井がショートへの内野安打で1・3塁とする。続く水嶋はデッドボールで、2アウト満塁のチャンスだ。そこで迎えたバッターは4番藤井。藤 井は敵失を誘い1点を追加し、なお満塁。続く5番鎌田の内野安打の間に2者が生還し逆転に成功する。ネクストバッターは、今日のラッキーボーイ6番繁森 だ。2−3からのフルスイングした繁森の打球はレフト前へ飛び、三塁ランナー藤井を返し大きな4点目を奪う。
 逆転したところで、エースナンバーを背負う水嶋へスイッチ。水嶋は5回・6回とランナーを出すものの、比較的安定したピッチングで大田リーグを0点に抑 え、結果5対3で武蔵府中リーグはブロック予選1位通過を決めた。
  
2008_0310 一 度、見学・体験入部に来てください 梁 取コーチ
 
 2006 年、武蔵府中リトルは、全日本選手権の決勝まで駒を進め、あと一歩のところで、アジア大会出場のチケットを手にすることができなかった。 全日本選手権準 優勝。世界大会を夢見てきた選手に対しては、めでたいのか、めでたくないのか、何とも言葉にできない結果に終わった。

 決勝戦を終え、オールスターチームがグランドに帰ってきた。ちょうどその日、マイナーチームは青梅信用金庫杯を制し、湧き上がって いるときだった。オー ルスターの大前監督がマイナーグランドのセンター入口からゆっくり歩いてくる。 そして選手・コーチを集め、話をしてくれた。

 「マイナーから、選手を育てて欲しい。最後の最後で底力を発揮できるのは、マイナーから育った選手だ」

といった内容だと記憶する。


 2003年、武蔵府中リトルリーグがワールドシリーズを制したときのメンバーの多くは、「かるがも軍団」と呼 ばれ、小学校低学年から入部したメンバー だった。そして、ついさっき対戦し、全日本選手権を勝ち取った川口リーグの主力選手も、マイナーから名を聞く選手たちだ。大前監督は、大一番を終え、今 持っている実直な感想を、ホットな内にマイナー選手・コーチに伝えたかったのであろう。

 
 大会を前にして、新しく入部してくる選手がいると毎回ながら思う。
 「何で、もっと早く来てくれなかったのか」と。


 マイナー選手も5年生ともなると、95kmくらいの球を放る選手もでてくる。バッター、ピッチャー間の距離は 約14mだから、18.44m換算にする と、120km以上の体感速度。そして、リトルは変化球もありときている。いくら素質のある選手でも、今日の明日では、なかなか対応しきれない。


 だから「早く」なのだ。 できれば小学校入学、そんなタイミングで、入部していただけたら最高かと思う。


 今春小学校入学を控えている子供さんに本格的な野球を、とお考えのあるお父さん・お母さんには、是非一度練習 を見にきていただきたい。
 
※2007 年、日本のリトルリーグは、そのリーグ数の多さと、実績が認められ、全日本選手権を制したチームは、アジア 大会を経ずに、単独でワールドシリーズ出場権を得られることとなった。
 
2008_0211 ア メリカンノック 梁 取コーチ
 
 ひとつ、武蔵府中名物の練習をご紹 介する。
 何で、「アメリ カンノック」なのか、その由来は分らない。
一般的な呼び 名なのか、武蔵府中リトル内だけでそう呼ぶのかさえも分らない。 

  先ず、ライトポール付近から、選手が声をかけてセンター方向へ走りだす。
二人いるノッ カーのひとりが、右中間ギリギリで捕れるか捕れないかの位置にフライを上げるのだ。ノッカーにとってはその塩梅が難しい。まるっきり遠くに打っては選手が 追ってこないし、簡単に捕れてはあまり面白くない。
選手によって 届く範囲も違ので、これこそコーチの腕の見せ所だ。
 特に食いつきの 良さそうな選手には、
 
コーチ:「お 前には捕れないよ!」と挑発。
選手:「捕れ ますっ!」
コーチ:「捕 らせないよ!」
選手:「捕れ ますっ!」
 
そんな、掛け 合いをしたあと、ノックをする。


選手が駆け出 す。その走り出したスピードとボールの落下地点を計りながら、ノッカーはボールを打つ。
よし、ギリギリだ。選手は、頭から飛び込む。うまくキャッチできれば、選手はグラブをあげてキャッチをアピールする。
 
コーチ:「よ 〜し、お前の名前は何だ!」
選手:「xx です。」
コーチ:「使 えるっ。名前を覚えておくぞ!」
 
 選手は、セ ンターに置いたカンにボールを入れ、今度は、レフトに走り出す。
二人目のノッ カーが、同様にノックする。補球するとボールをホームベース付近の籠へ戻し、また、ライトに走り出す。

こ れの繰り返しだ。ライト回り30分、レフト回り30分位のボリュームで、しかも、途中にサーキットトレーニングを仕掛けると、相当の運動量となる。ハード な練習だと思うのだが、選手たちは結構楽しんでやっている様だ。
 
2008_0203 心、 合わせて ・ 足、合わせて 梁 取コーチ
 
 武蔵府中マイナーリーグの練習を見 学に来られた方が、まずビックリされるのが、ランニングだろう。
練習の前後に行われるライトポール・レフトポール間の、どこのチームでもやっている、あのランニングだ。


何が違うのか。


武蔵府中マイナーリーグのランニングは、ほぼ完璧といえるほど、全員の足が揃っているのだ。
大きな掛け声に、高く上げた腿、そしてスピード。
ライトから走り出し、レフトポール付近で、全員が一斉に右回りでターンする、その様は、水族館で小魚の群れが、一斉に方向変えをする様子を想像させる。


ランニングの様子をフェンスに肘を掛け見ていると、足音が一定のリズムを刻んでいることが分かる。
ランニングに乱れがあると、何度でもやり直しが指示される。
新チーム結成時は、なかなか足を揃えることができず、何度も何度もやり直しをさせられたが、日を追う毎に、だんだん揃うようになってきた。

昨年暮れになると、トレーニングのため、出来ていても「足が上がっていない」だの「声が小さい」などと、難癖をつけられて3回程やり 直しさせらていたのだが、最近は難癖をつけることさえ、難しくなってきた。
 


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